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鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ

夏の陽射しに照らされた鹿児島の大地には、今も豊かな民謡の歴史が息づいています。

知覧節に込められた若者たちの恋心、新地節が伝える埋め立て工事の労苦、奄美の島々で歌い継がれるくるだんど節の祈り。

そして、茶わん蒸しの歌に描かれる庶民の機転と笑い。

三味線の音色に乗って、鹿児島民謡は郷土の暮らしと心を優しく包み込み、世代を超えて私たちの心に寄り添い続けています。

鹿児島の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(21〜40)

鹿児島ハンヤ節三味線陽穂会

鹿児島ハンヤ節 三味線陽穂会かもめ祭りでの歌と演奏
鹿児島ハンヤ節三味線陽穂会

ハンヤ節の「ハンヤ」の意味は繁栄(はんえい)との説もありますが、うたいだしのかけごえとの説が有力なようです。

詞を読んでみると船はどこの港へついたなどありますので、船頭さんたちがうたったさわぎうたが元となっています。

軽やかなテンポの三味線はどこか沖縄風にも感じます。

朝顔節初音ミク

奄美民謡「 朝顔節 」 初音ミク
朝顔節初音ミク

奄美諸島では、お正月や婚礼などの祝い唄として必ずといって唄われる曲です。

原曲は「ほこらしゃ節」で、奄美大島南部で唄われており、「誇らしい、うれしい」との意味をもっています。

沖縄の祝い歌「御前風(グジンフウ)」「おこれ節」などに曲調が似ているのは、島から島へと伝わり、独自に変化していったものと考えられます。

豊年節日高三郎

郷愁の奄美島うた 豊年節
豊年節日高三郎

タイトルから、想像すれば豊作を願うもしくは祝う唄なのかと思いましたが、これもまた深い歴史も物語った唄で、今から400年程前は奄美は薩摩の支配下に置かれ、食べる物も、おかゆなどをすすり、飢えをしのいでおり、薩摩の船が見えると、米や食料が供給されるので、これで飢えに苦しまなくて済むという状況下におかれながらも島民の喜びを表現しているのですが、どこか物悲しいです。

どんどん節是枝三姉妹

鹿児島県徳之島民謡です。

400年程前に数年間凶作続きでしたが、申年には豊作になったのですが、翌年には凶作となり、地区民がつちのえ申の日に「イッサンサン」(秋餅もらい)と名付けて豊年祈願行事となり今でも鹿児島県伊仙町に伝わっている行事事で、その時唄われる民謡です。

あはがり朝崎郁恵

島唄は歌としてでなく、言葉で伝えられてきたといわれていますが、この「あはがり」は、とても心に伝わる詞です。

「あはがり」の意味は「すべてがあかるい」を指しており、この世に誕生した事に感謝できるような深い曲です。

歌い手の朝崎郁恵さんは奄美の美空ひばりと呼ばれている方です。

串野木さのさ清紅

「串木野さのさ」 鹿児島県民謡 cover 清紅
串野木さのさ清紅

明治時代、串野木の漁師が朝鮮沖に漁へ出かけた時に、故郷を思い、うたわれたとされています。

「さのさ節」は、長崎県五島が源流ですが、昔の帆船での漁は命がけの漁で、帰ってこれなくなる船も少なくなかったとされています。

そんな漁師たちが故郷をしのぶ思いが、悲しみを感じる民謡となっており、歌詞は120余りあるといわれています。