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【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ

やわらかい音色、調べが魅力的な楽器、琴。

琴の曲ってお正月など日本らしい行事ごとにぴったりですよね。

聴けば耳に馴染むというか、心が落ち着つきます。

今回この記事では琴の名曲をたくさんご紹介していこうと思っています。

さて、さきほどから「琴」という漢字を使っていますが、もしかしたら「箏」じゃないの?と思われている方もいらっしゃるかもですね。

厳密に言うと「琴」と「箏」は違う楽器なのですが、なるべく多くの曲に触れていただきたいので、ここでは総じて「琴」と表現しています。

では、最後までぜひ見ていってください。

【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ(1〜10)

一月一日

一月一日 箏ソロ Japanese new year song
一月一日

お正月の曲をお探しならこちらの、定番中の定番はいかがでしょうか。

1892年に生まれ、それから今にいたるまで日本の正月を彩ってきた楽曲『一月一日』。

バラエティ番組『新春かくし芸大会』テーマソングのイメージが強い方、多いかもですね。

あのメロディーを聴くと「年が明けたなぁ」と実感が湧きます。

この曲調、箏で弾く曲としてこれ以上ないぐらいぴったりです。

それこそ、新年会のかくし芸なんかで披露するのもありでは。

千鳥の曲吉沢検校

千鳥の曲(Chidori-no-kyoku)-吉沢検校作曲-都山流公刊譜・尺八改訂手付-2016年9月25日-福岡三曲協会
千鳥の曲吉沢検校

近世の邦楽における代表曲の一つといわれるこちらの曲は、幕末に活躍した音楽家の吉沢検校によって作られました。

箏と胡弓のための楽曲として制作されましたが、動画のように尺八と演奏されることも多いです。

『古今和歌集』『金葉和歌集』に収録された、千鳥についてうたわれた曲を歌詞として使っています。

昔の和歌を美しく飾り、歌う曲って優雅でステキですよね。

情景なども思い浮かべながら聴くと、よりこの曲を楽しめるのではないでしょうか。

深紅華風月

【和風ユニット】オリジナル曲『深紅』PV【華風月】
深紅華風月

『深紅』は、二十五絃箏と尺八、ピアノが絡み合うサウンドが美しい、和のテイストたっぷりな名作。

演奏しているのは、海外でも知名度の高い和楽器バンドのメンバーでもある、二十五絃箏のいぶくろ聖志さん、詩吟の鈴華ゆう子さん、尺八の神永大輔さんたちよる3ピースユニット、華風月です。

【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ(11〜20)

八千代獅子藤永検校

八千代獅子 Japanese Koto music “Yachiyozishi”
八千代獅子藤永検校

もともと尺八の曲として親しまれていた八千代獅子。

その曲を政島検校が胡弓の曲として編曲し、そののちに藤島検校が三味線曲に編曲しました。

歌がつき、三曲といわれる三味線、琴、胡弓の3つの楽器での合奏もよくおこなわれる曲です。

獅子ものの中には秘曲とされ、初心者が演奏することを禁じられている曲もありますが、こちらの八千代獅子は初心者が演奏することも許されているそう。

歌舞伎の下座音楽といって、舞台下手の黒御簾の中で演奏される効果音楽としても使われる曲です。

箏曲 ひぐらし宮城道雄

箏曲 ひぐらし (KOTO MUSIC[Higurashi])
箏曲 ひぐらし宮城道雄

大正時代に宮城道雄さんによる作品がこちら。

誰でも知っているお正月の定番曲『春の海』を作曲したことで知られる彼は、親の仕事の都合で少年時代に家族とともに今の大韓民国の仁川に渡りました。

日本で習った曲がそこまで多くなかった彼は、自分で琴の曲を作ってレパートリーを増やし、13歳から教室を持って琴を教え始めたそうです。

バイタリティがすごいですよね。

こちらの曲は晩夏の夕暮れにヒグラシが鳴く様子をイメージして作られました。

思い出衛藤公雄

『思い出』は、美しく切ない旋律が心の中に入り込んで来て、懐かしい人や場所を思い出さずにはいられなくなる、情緒豊かな作品です。

日本を代表する箏曲家の衛藤公雄さんが作曲されました。

衛藤さんは、カーネギー・ホールでバイオリニストの江藤俊哉さんに続き、日本人としては2人目となる演奏会を開きました。

国際的な筝演奏家として活躍された人物です。

箏歌細川俊夫

細川俊夫作曲「箏歌」Toshio Hosokawa: Koto-Uta (poem/Man’yoshu)
箏歌細川俊夫

こちらの曲は現代音楽の作曲家として知られている細川俊夫さんが作った曲です。

比較的珍しい、箏独奏のための作品で、琴を演奏しながら奏者が歌うスタイルです。

伴奏は現代音楽作家らしく奇抜な音をぶつけていたりするのですが、音色が伝統的だからかアバンギャルドには感じられず、不思議なんですが逆に自然に思えてしまいます。

この曲以外にも現代音楽における箏の作品はいくつかありますので、聴いてみると楽しいかもしれません。