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【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ

やわらかい音色、調べが魅力的な楽器、琴。

琴の曲ってお正月など日本らしい行事ごとにぴったりですよね。

聴けば耳に馴染むというか、心が落ち着つきます。

今回この記事では琴の名曲をたくさんご紹介していこうと思っています。

さて、さきほどから「琴」という漢字を使っていますが、もしかしたら「箏」じゃないの?と思われている方もいらっしゃるかもですね。

厳密に言うと「琴」と「箏」は違う楽器なのですが、なるべく多くの曲に触れていただきたいので、ここでは総じて「琴」と表現しています。

では、最後までぜひ見ていってください。

【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ(11〜20)

OKOTO沢井比河流

伝統楽器の筝を用いて新しい感性で創作された『OKOTO』は、美しい紅葉の息づく木々の下を清らかな川の水が静かに流れていくような、日本の自然美を彷彿とさせる筝の名曲。

現代日本を代表する筝作曲家の沢井比河流さんが1999年に発表した作品です。

秋風の曲光崎検校

江戸時代の天保年間に光崎検校によってつくられた曲がこちらです。

唐の玄宗皇帝と楊貴妃の恋愛を描いた作品で、蒔田雁門が白楽天の『長恨歌』をもとにして作った歌詞に、光崎検校が曲をつけました。

秋風調子といわれるこの曲独自の調弦法を用いて調弦。

楽器だけを演奏する前弾と、歌の部分から出来上がっています。

披露するとなると歌う必要が出てくるので、今から琴を始めようと思っている方にとっては難しいかも。

しかし、だからこそ挑戦しがいがあるってもんですよ!

Kagrra

『渦』は、筝で始まるイントロのメロディーが美しい、ロックのサウンドと伝統楽器筝の調和が素晴らしい曲です。

和の音楽を基に創造し演奏するネオ・ジャパネスク・スタイルで2004年にメジャーデビューをしたビジュアル系ロックバンド、Kagrraの作品。

春の海宮城道雄

Japanese Koto 春の海/Haru no Umi (Spring Sea) Composer/作曲者 Michio Miyagi/宮城道雄
春の海宮城道雄

日本の歴史を感じる琴のメロディーは季節を感じるのにぴったりですね!

文筆家としても名高い宮城道雄さんが作曲した『春の海』は、お正月に流れるBGMとして知られる国民的な楽曲です。

琴のイントロが流れると新年が明け、晴れやかなスタートを切れそうな気がします。

尺八との掛けあいによる美しい音色が、和の心を感じさせますね。

日本のわびさびや優しさが詰まっていて、新年だけでなくお祝いごとがある時に聴きたくなる楽曲です。

越天楽

雅楽の曲目の一つであるこちらの『越天楽』は雅楽の中ではもっとも有名な曲の一つです。

この曲には舞もついていたそうですが、今は曲だけが伝わっています。

素晴らしい財産が失われていくのは悲しいことですね。

雅楽では音階の種類や主要音の音高によって6種類の調がありますが、こちらの曲はその中の平調という調で演奏されることが多いです。

西洋音楽と違い、音に漢字があてられているのも興味深いですね。

『越天楽』に歌詞をつけて歌う、越天楽今様』もあるので聴き比べるとおもしろいですよ。

絵空箏沢井比河流

絵空箏/ESORAGOTO  (沢井比河流 作曲/composed by Sawai, Hikaru)
絵空箏沢井比河流

新しい琴の曲を作曲し続ける沢井比河流さん。

メタルバンドのギタリストとしてメジャーデビューした経歴も持っているとあって、作られた曲は琴によるロック、といったイメージの曲もあります。

普通の箏がギターなら、十七弦がベースといった感じで、迫力のある低音を響かせていますね。

昔ながらの箏の曲とは違ったイメージで、こういったジャンルなら箏を弾きたい、と思う若い世代の方もいらっしゃるかもしれません。

箏の今後の可能性を感じさせる曲です。

【和の心】琴の名曲。日本の美しい調べ(21〜30)

八段の調八橋検校

地歌箏曲《八段の調》 Jiuta – Sōkyoku ”Hachidan no Shirabe”
八段の調八橋検校

江戸前期の琴の演奏家で作曲家であった八橋検校が作った曲がこちらです。

八橋検校は近世箏曲の祖としても知られ、京都の名物、八ッ橋の起源になった人としても知られています。

琴だけでなく、三味線・胡弓の名手でもあったとのこと。

こちらの曲は段構成をもつ楽曲群の総称として用いられる段物の一つで、その名の通り8段からなります。

八橋の孫弟子である倉橋検校の作曲という話も。

何百年も伝え続けられてきた曲は、やはりすごいですね……。