大阪の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
今回この記事では大阪にまつわる民謡、童謡を特集しました!
大阪は古くから交通量のおおい海路と河川の合流地点として物流の要でした。
そのため大阪の民謡には淀川の舟歌など古くからの歴史を感じせてくれる民謡があります。
一方であべのハルカスをモチーフにして作られたハルカス音頭など近年の大阪を象徴するような曲も。
「天下の台所」とも呼ばれた大阪の民謡、童謡を聴いて、その長い長い歴史にじっくりひたっていってください!
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大阪の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(1〜10)
太子町々歌

聖徳太子ゆかりの地、大阪府太子町の歴史と未来への願いを歌った1曲。
豊かな果樹が実るのどかな風景と、先人たちが築いた歴史への誇りが、合唱にも映えるような温かいメロディーにのせて紡がれています。
住民たちの町を愛する純粋な心が伝わってくるようですよね。
この楽曲は、伊藤憲二さんの歌唱により1976年9月にシングル『太子町音頭/太子町々歌』としてリリース。
町民体操の曲としても親しまれています。
故郷の景色や人々の温かい営みに、そっと心を寄せたい時に聴いてみてはいかがでしょうか。
槙尾山幟上げ音頭

明治初期に大阪府和泉市で生まれた民謡の一つ。
槙尾山のお寺で御開帳がある際に、人々が幟を掲げながら歌い歩いた道中歌が始まりなのだそうです。
伊勢音頭系統の陽気なリズムに威勢のいい掛け声が重なり、巡礼の一行の賑やかな様子が目に浮かびます。
歌詞には名産のみかんや当時の景色、情景が織り込まれており、楽しさの中に地域への思いが息づいている内容。
大阪の長い歴史と、そこに生きた人々の祈りの声に耳を澄ませたい時にぴったりの1曲かもしれません。
横山音頭

熊取町で親しまれている盆踊り歌です。
浄瑠璃や歌舞伎を取り入れた唄で、歌詞には巡礼者の旅や別れの物語が織り込まれており、昔の人々の暮らしに思いを馳せてしまいます。
伝承者の河合一良さんによって『河内音頭』の軽快な節回しが加えられるなど、時代とともに踊りやすいテンポへと変化してきた、この音頭。
伝統を守りながらも多くの人に楽しんでもらおうという温かい心が、本作の魅力になっているのかもしれません。
大阪の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ(11〜20)
樫井さんや踊り

大阪府泉佐野市で大切に受け継がれている、熱気に満ちた盆踊り歌です。
やぐらの上で鳴り響く力強い太鼓のリズムに合わせ、短いフレーズをくり返しながら夜を徹して踊り明かすのだそう。
もともとは大坂夏の陣における樫井の戦いで傷を負った将兵を元気づけるために踊られたと言われています。
世代をこえて人々を繋ぐ祭りの熱気、故郷への深い愛情が曲の中にあるよう感じられますね。
泉佐野市の指定無形民俗文化財です。
貝掛音頭

大阪の泉州地方、貝掛地区で大切に歌い継がれている盆踊りの音頭です。
戦後に一度途絶えてしまいましたが、1990年に地元有志の手によって見事に復活。
笛と太鼓の長い間奏を挟む7・7・7・5調の調べは、踊りの輪と呼吸を合わせるかのようです。
曲が持つ温かい響きには、故郷の伝統を守り抜こうとする人々の心が宿っているような気がしませんか?
2008年3月には阪南市の無形民俗文化財に指定。
夏に開かれる貝掛納涼祭りでは、今も地域の人々が輪になって踊る光景が見られます。
よもの景色を

聴けばぬくもりが感じられる、長く大阪で親しまれてきた遊び歌です。
春の訪れを喜び、梅の枝でさえずるうぐいすを眺める……そんなのどかな情景が目に浮かぶようです。
また、うぐいすの鳴き声と法華経を重ねた言葉遊びには、昔の人々ならではの洒脱な感性が光っていますね。
本作を聴いていると遠い昔、町に響いていた子供たちの無邪気な声が聞こえてくる気がします。
堀江の盆唄

大阪市西区堀江にあった遊郭の盆踊り唄で、かつては芸者たちがあでやかに歌い踊ったようです。
「かんてき割った/すり鉢割った/叱られた/それスイカ…」という歌詞が陽気な曲で盛り上げられ、現代にも伝承されています。





