意外と知らない都道府県民歌。あなたの地元の歌詞と歴史を探る
学校の音楽の授業や地域の行事で一度は耳にしたことがあるかもしれない都道府県民歌。
実はすべての都道府県に存在するわけではないことや、逆に複数の曲を都道府県民歌として制定していることもあるってご存じでしたか?
この記事では、全国の都道府県民歌を一挙に紹介。
ふるさとの風景や歴史、県民の誇りが込められた都道府県民歌は、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。
自分の出身地や気になる地域の歌をぜひチェックしてみてください!
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近畿(1〜10)
兵庫県民歌兵庫県

戦後まもない1947年5月に、新憲法の施行を記念して兵庫県が制定したこちらの歌。
実は、新しい時代の幕開けを祝うために作られた歴史ある作品なんですよね。
作詞は公募で選ばれた野口猛さん、作曲は信時潔さんが担当しており、平和や民主主義への希望が込められた荘厳な響きが特徴なんです。
当時の記念式典で合唱されたという記録も残っていて、復興へと向かう人々の熱意が伝わってくるようです。
しかし、その後は長らく公的な場で歌われる機会が減ってしまい、その存在がないものとして扱われてきた歴史があります。
しかし、近年になって資料が再確認されるなど、その歴史的価値があらためて注目されています。
和歌山県民歌和歌山県

戦後の復興期にあたる1948年8月、文化による地域再建を願って制定されたのがこの県の歌です。
作詞は西川好次郎さん、作曲は山田耕筰さんが手掛けており、温暖な気候や豊かな海といった南国紀州の情景が浮かぶ世界観が特徴。
荘重ながらも親しみやすいメロディには、復興への熱い思いが込められています。
1971年の黒潮国体や1977年の全国植樹祭など、県内の重要な式典で演奏されてきた歴史があり、県庁の電話保留音にも採用されるなど、まさに行政と深く結びついた楽曲ですよね。
1979年にはレコードとして記録され、CDが各学校へ配布されるなど、形を変えながら歌い継がれている本作。
郷土の誇りを感じさせる、歴史ある名曲です。
奈良県民の歌奈良県

古都奈良の歴史と未来を歌い上げるこの県民歌。
1968年に制定された本作は、作詞を萩原四朗さん、作曲を福島正二さんが手がけました。
歌詞には吉野や畝傍山といった由緒ある地名が登場し、歴史の重みと県民の誇りを感じさせる荘重な仕上がりになっているんですよね!
合唱に適したメロディは、学校や式典で歌い継がれる親しみやすさも兼ね備えています。
現在も県の広報広聴課で音源の貸し出しがおこなわれており、行政の大切な文化資産として扱われています。
地域の行事や式典で長く愛され続ける奈良の象徴ですね。
滋賀県民の歌滋賀県

戦後の復興期、滋賀会館の開館に合わせて1954年に県民歌に制定されたのが本作。
公募で選ばれた蓼沢猟さんの歌詞をもとに西條八十さんが補作し、古関裕而さんが作曲を手がけた豪華な制作陣による1曲です。
比良の山並みや琵琶湖の美しさなどが織り込まれ、当時の県民の希望が込められています。
古関さんらしい明るく親しみやすい旋律は、合唱曲としても映える美しさを持っていますね。
近年では2025年開催の『わたSHIGA輝く国スポ・障スポ』で、県旗掲揚曲としてびわ湖ホール声楽アンサンブルによるバージョンが採用されるなど、時代を超えて親しまれています。
中国・四国(1〜10)
山口県民の歌山口県

詩人の佐藤春夫さんが作詞、信時潔さんが作曲を手掛けた山口県を象徴する壮大な1曲です。
1962年に制定された本作は、翌年の山口国体を控え、県民の心を一つにするために作られました。
錦帯橋や秋吉台といった美しい景観から、維新の歴史までが格調高い言葉で織り込まれ、勇壮な旋律とともに郷土の誇りを高らかに歌い上げます。
1965年に三鷹淳さんと真理ヨシコさんの歌唱でレコード化されています。
実は戦前から数えて3代目の制定という歴史があり、時代を超えて愛される重厚な響きを味わえるかもしれませんね。
岡山県の歌岡山県

戦後復興の象徴として新庁舎が完成した1957年に制定された県民歌です。
直後に開催された岡山産業文化大博覧会で披露され、2005年の晴れの国おかやま国体でも演奏されるなど、大きな節目で県民の心を一つにしてきました。
公募によって選ばれた歌詞には、瀬戸内の穏やかな海や山並みを背景に平和や躍進といった願いが込められています。
作曲は当時岡山大学の教授だった水野康孝さんが担当し、親しみやすくも格調高いメロディが魅力ですね。
当時のSP盤には吹奏楽版もあわせて収録されており、地域の歴史と誇りを今に伝える貴重な作品といえるでしょう。
薄紫の山脈島根県

島根県の雄大な自然と復興への願いを歌った県民歌です。
1951年にサンフランシスコ講和条約の締結を記念して歌詞が公募され、古関裕而さんがメロディをつけ、1952年に県民歌に制定されました。
当時の県人口である90万人もの人々が心を一つにする様子や、朝夕の光で山並みが色づく美しい風景が歌詞に描かれています。
2020年のNHK連続テレビ小説『エール』をキッカケに再び注目を集めるなど、長く愛され続けている1曲です。
徳島県民の歌徳島県

作詞を富士正晴さん、作曲を三木稔さんが手がけた本作は、1971年に制定された楽曲です。
歌詞にはすだちの香りや鳴門の渦潮、剣山に吉野川といった徳島ならではの風景が登場し、ふるさとの自然をたっぷりと感じられるのが特徴です。
合唱映えする流麗なメロディに、明るい未来への願いが込められているんですよね。
現在も県の公式サイトで大切に紹介され、県民の誇りとして長く歌い継がれている、徳島の歴史と文化が詰まった1曲ですよ。
愛媛の歌愛媛県

愛媛県政発足100年という大きな節目を記念して、1973年に制定されたのがこの曲です。
作詞は一般公募で選ばれ、作曲は『夏の思い出』などで知られる中田喜直さんが担当しました。
歌詞には瀬戸内の海や山、そして伊予のことばといった地域の魅力がちりばめられ、誰もが口ずさめるような明るいメロディが印象的です。
制定当時には倍賞千恵子さんとボニージャックスが歌い上げるソノシートが制作された記録もあり、行政による記念事業という枠を超えた豪華な布陣で制作されました。
近年では地元の合唱団や警察音楽隊による演奏も公開されており、半世紀以上の時を超えて愛媛の風景と心をつなぐ大切な歌として親しまれていますね。
香川県民歌香川県

穏やかな瀬戸内の海と讃岐の山々を想起させる本作は、1954年に制定された歴史ある1曲です。
歌詞は128編の公募から選ばれた小川楠一さんが手がけ、作曲は香川大学教授だった田口寛さんが担当しました。
かつての塩田風景や美しい自然、勤労の尊さが調和した内容は、地元の誇りを感じさせますね。
1954年当時に日本マーキュリーからSPレコード『香川県制定 香川県民歌』として発売されたシングルです。
西村正美さんが歌唱し、B面にはハーモニカ演奏も収録されました。
派手なタイアップこそありませんが、地域史を語る上で欠かせない作品です。


