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意外と知らない都道府県民歌。あなたの地元の歌詞と歴史を探る

学校の音楽の授業や地域の行事で一度は耳にしたことがあるかもしれない都道府県民歌。

実はすべての都道府県に存在するわけではないことや、逆に複数の曲を都道府県民歌として制定していることもあるってご存じでしたか?

この記事では、全国の都道府県民歌を一挙に紹介。

ふるさとの風景や歴史、県民の誇りが込められた都道府県民歌は、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。

自分の出身地や気になる地域の歌をぜひチェックしてみてください!

九州・沖縄(1〜10)

佐賀県民の歌佐賀県

1974年に制定されたこの曲『佐賀県民の歌』は、佐賀県政90周年と若楠国体の開催を記念して作られた1曲。

作詞は一般公募、作曲は團伊玖磨さんが手がけ、玄海や有明の海、天山などの豊かな自然が歌詞にちりばめられています。

堂々としたメロディは、県民の誇りと未来への希望を感じさせてくれますね。

当時はソノシートが制作され、2005年には合唱版も演奏されるなど、長く歌い継がれている本作。

佐賀の美しい風景が思い浮かぶような、壮大で力強い楽曲ではないでしょうか。

宮崎県民歌宮崎県

1964年に県民歌として制定されたのが2代目となる本作です。

歌詞は362点の応募作の中から選ばれた酒井祐春さんが手掛け、作曲は飯田信夫さんが担当しました。

南国の青い空や黒潮、県の花であるはまゆうといった言葉が並び、宮崎の豊かな自然と産業の発展、未来への希望を感じさせる内容ですね。

制定50周年となる2014年には、JR九州との協力で宮崎駅の発車メロディに採用されました。

半世紀を超えてもなお、駅を利用する人々の生活に寄り添い続けているなんてステキですよね。

歴史の重みと開放的な明るさが同居していて、とても味わい深いですよ。

沖縄県民の歌沖縄県

沖縄県民の歌 – Song of the Okinawa Prefecture
沖縄県民の歌沖縄県

1972年5月15日の本土復帰当日に制定された、沖縄県の新たな門出を象徴する県民歌です。

詩人の宮里静湖さんと声楽家の城間繁さんが制作を手がけ、東京混声合唱団の歌唱によって録音されました。

戦争の試練を乗り越え、平和と繁栄を願う強い意志が歌詞全体に込められています。

美しい海やデイゴの花といった沖縄らしい情景描写とともに、未来への希望を高らかに歌い上げる構成は、聴く人の胸を打ちますね。

本土復帰の歴史的瞬間を刻む重要な1曲として、県民に大切に歌い継がれている曲です。

熊本県民の歌熊本県

熊本県民の歌 字幕&ふりがな付き
熊本県民の歌熊本県

1960年に発表された本作は、同年開催の第15回国民体育大会に合わせて制定された熊本県の県民歌です。

阿蘇山や熊本城、天草といった雄大な景観や歴史を織り込み、火の国の力強さと復興への希望を歌い上げています。

式典用の堅苦しい曲にとどまらず、県民の誇りを呼び覚ますような堂々とした旋律が特徴ですね。

当時、伊藤久男さんの歌唱で日本コロムビアからSPレコードとして製造され、B面には行進曲版も収録されました。

国体での演奏はもちろん、熊本放送のオープニングや県庁の電話保留音としても長年親しまれています。

2016年の熊本地震後には復興の象徴として再注目されるなど、時代を超えて大切にされている1曲です。

南の風長崎県

1961年に制定された本作は、県民の歌作詞委員会が歌詞を手がけ、山口健作さんが作曲を担当しました。

異国文化を受け入れてきた歴史や美しい自然、そして未来への希望が込められており、聴く人の心を明るく照らしてくれますね。

制定当時には若山彰さんと初代コロムビア・ローズさんが歌唱するSPレコードとして発売されました。

編曲を船村徹さんが担当しているのも豪華なポイントです。

また、2014年の長崎がんばらんば国体の式典でも演奏されるなど、半世紀以上にわたり大切な場面で歌い継がれています。

現在では吹奏楽や合唱などさまざまなバージョンが整備され、学校や地域で広く愛されています。

鹿児島県民の歌鹿児島県

鹿児島県民の歌(合唱版) 山田耕筰作曲/石田匡志編曲(2019年作品)
鹿児島県民の歌鹿児島県

著名な作曲家、山田耕筰さんが作曲を手がけた本作は、戦後復興を目指す県民の情熱が込められた1曲です。

坂口利雄さんが作詞し、歌詞には桜島や南国の青空、黒潮といった豊かな自然とともに、平和への希望や友愛の精神が織り込まれています。

8分の6拍子のリズムが特徴で、包み込むような優しさと伸びやかさを感じさせる歌なんです。

1948年12月に制定された本作は、県民表彰式や県民体育大会といった公的な式典で使用され、長く歌い継がれてきました。

また、県庁舎では始業チャイムとしても使われており、県民にとってなじみ深いメロディとなっています。

戦後の荒廃から立ち上がり、新しい郷土を築こうとした当時の人々の思いに触れられる作品ではないでしょうか。

希望の光福岡県

1970年10月に県民歌に制定されたこの曲『希望の光』。

作詞は一般公募で選ばれた作品を詩人の丸山豊さんが補作し、作曲は『上を向いて歩こう』などで知られる中村八大さんが手掛けています。

歌詞には玄海や英彦山、筑紫野といった福岡ならではの豊かな自然や地名が登場し、そこに空港という言葉も加わり未来への飛躍を感じさせてくれますね。

本作は行進曲風の軽快なリズムと明るい言葉を繰り返すシンプルな構成で、聴いているだけで前向きな気持ちになれることまちがいなしです。

おわりに

都道府県民歌は、その土地の風土や歴史、人々の誇りが旋律にそっと織り込まれた存在です。

ふだん耳にする機会は少なくても、歌詞をたどれば知らなかった郷土の魅力に気づくことがあります。

気になる地域の都道府県民歌をぜひ一度じっくり味わい、新たな愛着を育むキッカケにしてみてください。