恐ろしい音楽のススメ~実は怖いあの曲
聴いただけでぞくっとしてしまうような、恐怖を感じてしまう作用を持つのも音楽という芸術ジャンルの側面ですよね。
今回の記事では、怖い音楽をテーマに掲げてさまざまな音楽をピックアップ。
定番のホラー映画のテーマ曲からクラシック音楽を中心として、ロックやポピュラー音楽なども含めて幅広く選曲しています!
聴いているだけではとくに怖いと感じられない楽曲も、実は楽曲の背景を知れば途端に怖くなってしまう……そんな発見があるかも?
ぜひチェックしてみてくださいね。
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恐ろしい音楽のススメ~実は怖いあの曲(1〜10)
交響曲第9番Ludwig van Beethoven

おそらく、日本で最も有名なクラシック音楽の定番でしょう。
「第九」という名前でもおなじみ、ベートーヴェンによる『交響曲第9番』は、日本の年末に行われるコンサートにおいて欠かせない楽曲としても知られていますよね。
とくに第4楽章における『歓喜の歌』を聴いたことがない、という人はおそらくほとんどいないのではないでしょうか。
作曲したベートーヴェン自身はタイトルを付けなかったそうなのですが、9という数字は単純にベートーヴェンが9番目に作曲した交響曲ということを表しています。
ではこの有名なクラシック音楽のどこが恐ろしいのかというと、この楽曲を作った後でベートーヴェンが亡くなってしまい、後世の作曲家にとっては「交響曲九番の呪い」などといった風説が流布して、9番目の交響曲を作曲したら命を落とすなどと恐れられていたのですね。
ほとんど都市伝説ではありますが、実際のエピソードとしてマーラーが10番目の交響曲に『大地の歌』というタイトルを名付けたといったものもあり、そういった背景を踏まえて聴くと少しぞくっとしてしまう……かも?
Cannibal HolocaustRiz Ortolani

この曲については、背景を知らない方にこそまずは聴かせてみたい楽曲の筆頭ですね!
温かみのあるアコースティック・ギターのフレーズ、ゆったりとした落ち着いたリズム、流麗なストリングスで奏でられるメロディはあまりにも美しく、何も知らないリスナーの心を癒してくれることは間違いないでしょう。
とはいえ、あくまでそれは「何も知らない方」に限りますよ。
イタリアが生んだ著名な作曲家、リズ・オルトラーニさんが手掛けたこちらの『Cannibal Holocaust』は、日本でも当時話題を集めた1980年公開の怪作『食人族』のテーマ曲です。
これを知ったら、そんなタイトルの映画になぜこの美しいテーマ曲が使われたのだと疑問に思う方も多くいらっしゃるはず。
ホラー映画やショッキングな作品にあえてこのような美しいテーマ曲を使う手法があり、まさにその代表的なパターンがこちらの楽曲なのですね。
この曲、劇中のとんでもないシーンで繰り返し何度も流れますから、美麗な旋律と恐ろしいシーンが重なり合って強烈な演出となっています。
映画自体は一般にはすすめられない作品ではありますが……興味のある方はぜひ!
TotentanzFranz Liszt
重厚極まりないピアノが生み出す神秘的かつ不穏な空気は、この楽曲ならではのものでしょう。
「ピアノの魔術師」とも呼ばれ、超絶技巧を持ち合わせたピアニストのフランツ・リストによって作曲されたもので、日本では『死の舞踏』という邦題でも知られています。
少しややこしいのが、同じく『死の舞踏』という邦題で著名なサン=サーンスの交響詩とは別の楽曲でありつつ、リスト自身がサン=サーンス版の『死の舞踏』に感銘を受けて、自身のオリジナル曲の『死の舞踏』とは別にサン=サーンス版の『死の舞踏』をピアノ独奏用編曲版として発表しているのですね。
今回紹介しているのは、原題が『Totentanz』というリスト作の楽曲であり、自身が編曲したピアノ独奏版です。
グレゴリオ聖歌『怒りの日』のフレーズを用いており、静と動のパートのコントラストがあまりにも美しくドラマチックです。
モチーフとなったという14世紀のフレスコ画『死の勝利』を眺めながら、この曲を聴いてみてはいかがでしょうか。
恐ろしい音楽のススメ~実は怖いあの曲(11〜20)
Careful With That Axe, EugenePink Floyd

意図して演出されたBGMとしての恐ろしさとはまるで違う種類の、言葉で説明できない恐怖を味あわせてくれる名曲です!
イギリスが生んだプログレッシブ・ロックの最高峰にして、商業的にも記録的な成功を収めたピンク・フロイドの隠れた初期名曲で、1968年にリリースされた本国版のシングル『Point Me at the Sky』のB面曲として発表されたのが初出です。
B面曲とはいえ、当時のライブのレパートリーとして頻繁に取り上げられており、重要な立ち位置の楽曲であったことが分かりますよね。
初期の彼ららしいサイケデリックな雰囲気も満載で、ベーシスト兼ボーカリストのロジャー・ウォーターズさんが突如発狂したような叫びを放つ瞬間のインパクトたるや、とんでもないものがありますね。
1970年に公開されたミケランジェロ・アントニオーニ監督の名作『砂丘』のサウンドトラックの中で、新たに『Come in Number 51 (Your Time Is Up)』というタイトルで再録音されて収録されていることにも注目してみてください。
Goldberg Variations, BWV 988J.S.Bach

映画などのサウンドトラックとして起用されたがゆえに、恐怖と結びついてしまったクラシック音楽、実は結構ありますよね。
「音楽の父」と称される、バッハが1741年に発表したチェンバロのための変奏曲、俗称『ゴルトベルク変奏曲』として知られるこちらの楽曲もその1つでしょう。
楽曲としては高度な演奏技術が求められる作品であり、世に衝撃を与えた天才ピアニストのグレン・グールドさんによる名演をはじめとして、世界中の演奏家が挑戦し続けるクラシック音楽の傑作です。
同時に、ある映画を見た方であればこの楽曲はあまりにも不吉なものとして感じられるのではないでしょうか。
1990年に公開された大傑作映画『羊たちの沈黙』において、衝撃的なシーンでこの曲が使われており、恐怖を最大限にまで高める演出が成されているのです。
曲のイメージすら変わってしまうかもしれませんから、まだ映画をご覧になっていない方は要注意です。
AEnimaTool

トゥールの名曲『AEnima』。
複雑な迷宮の中に迷い込むように展開していく音像、最初こそ抑えがちながらも、徐々に高まっていく歌声、激しさと静けさを繰り返しながら、なお深い淵に沈み込んでいくように曲は続きます。
不気味に繰り返されるフレーズと、突如始まる美しいメロディー、催眠的リフレイン、呟きとシャウト、その世界はダークな芸術にして難解なパズル。
是非何度か聴いて、その深みにはまって帰れなくなって下さい。
Gloomy SundayBillie Holiday

ヨーロッパやアメリカでは、自殺の聖歌として有名な「Gloomy Sunday」。
当時、この曲を聴いて、世界中で自殺者が続出したという都市伝説があり、有名になった一曲です。
1935年に発表されて以来、現在に至るまで数多くのアーティストによって歌われていて、ハングリー語やフランス語など各国で歌われていますね!
日本で話題となったカバーは、シャンソンに影響を受けた歌手を中心に、越路吹雪さんから夏木マリさんまで色んなバージョンを聴き比べてみるのも面白いですよ!



