聴いただけでぞくっとしてしまうような、恐怖を感じてしまう作用を持つのも音楽という芸術ジャンルの側面ですよね。
今回の記事では、怖い音楽をテーマに掲げてさまざまな音楽をピックアップ。
定番のホラー映画のテーマ曲からクラシック音楽を中心として、ロックやポピュラー音楽なども含めて幅広く選曲しています!
聴いているだけではとくに怖いと感じられない楽曲も、実は楽曲の背景を知れば途端に怖くなってしまう……そんな発見があるかも?
ぜひチェックしてみてくださいね。
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恐ろしい音楽のススメ~実は怖いあの曲(1〜10)
VermilionSlipknot

スリップノットの『Vermilion』は曲が始まった瞬間からザクザクと不安を煽るギター、つぶやくように歌う声、不気味にテンションをあげるリズムに圧倒される奇妙なオルタナティブメタルチューンです。
音の分厚いメタル、ハードコア的音像に、ホラー、サイコ的要素が重なり、悪趣味さとアート性を絶妙に成立させた世界観は、世界中のメタルヘッズに新鮮なトラウマを与えました。
現在進行形で病んだアメリカを表現するモンスターバンドです。
SuspiriaGoblin

まさにイタリアン・ホラー映画のアンセム的なテーマ曲であり、いつ聴いてもぞくっとするような恐ろしさを聴き手に与えてくれる名曲中の名曲です!
ホラー映画の巨匠、ダリオ・アルジェントさんが1977年に発表した傑作『サスペリア』は、日本においてもブームを巻き起こし、当時は「決してひとりでは見ないでください」という有名なキャッチフレーズが話題となりましたね。
こちらの名曲を手掛けたのは、アルジェントさん映画の常連でプログレッシブ・ロック・バンドのゴブリンです。
オルゴールの音色のような物悲しげなイントロ、わざと拍をずらしたようなパーカッションが言い知れぬ不安をあおります。
その実、メイン・フレーズのメロディは美しく、音楽単体としても圧倒的に優れた楽曲であることは論を待たないでしょう!
暗い日曜日NEW!淡谷のり子

世界的に有名な怖い曲として知られる、ハンガリー生まれのシャンソンです。
日本では「ブルースの女王」と称された淡谷のり子さんなどの歌唱で知られています。
どうしてもその陰うつなメロディに背筋がぞくぞくしてしまいますよね。
この日本語版は1936年頃に一度録音されましたが、あまりに悲観的な雰囲気が問題視され、発売禁止になったという逸話も残っています。
気高くも重厚な歌声が、静かな狂気と哀しみを際立たせ、聴いているだけでゾッとする本作は、おばけが集うハロウィンにピッタリではないでしょうか。
The Silence of the Lambs Opening TitleHaward Shore

重厚勝つ流麗なオーケストラのスコアで、非常にドラマチックで美しい楽曲ながらもどこか不穏な空気を感じさせるのは、やはりこの楽曲が名作映画『羊たちの沈黙』のメイン・テーマ曲だから……なのでしょうね。
映画音楽の巨匠、ハワード・ショアさんが手掛けたこちらの楽曲は、映画を見た方であれば聴いただけで冒頭のシーンをイメージして思わずぞくっとしてしまうのでは?
『羊たちの沈黙』の主役であるハンニバル・レクターがクラシック音楽マニアという設定ならではの作品で、サウンドトラック自体が映画の大ヒットに一役買ったと言われているほどの名作ですから、たとえ映画を見たことがなくても楽しめるはず。
とはいえ、やはり一度は映画を見た方が、恐怖も倍増すること間違いなしです!
ErlkönigFranz Schubert

重厚かつシリアスなピアノの音色を聴いているだけで、言葉にできない焦燥感や不安を味わえますよね。
世界的に最も知られているリートの1つである『魔王』は、ゲーテの詩をシューベルトが歌曲として用いたものが最も有名です。
デンマークの民間のバラードをもとにして、ゲーテが自由に再構築して1782年に発表した詩である『魔王』を、1815年に当時18歳のシューベルトが歌曲として作曲しているのですが、作品の真価はなかなか理解されず、出版までには紆余曲折あったそうですよ。
今では音楽の教材として日本でもよく知られている歌曲ですし、いろいろな場面でパロディや引用をされていますよね。
悲劇的なストーリーが持つ恐ろしさを極限まで表現したような圧巻のピアノ演奏はもちろん、基本的には1人の歌手が子どもと父、魔王、ナレーションの4役を担う技巧的な難しさも相まって、一度聴いたら忘れられない衝撃を聴き手に与えてくれます。
TotentanzFranz Liszt
重厚極まりないピアノが生み出す神秘的かつ不穏な空気は、この楽曲ならではのものでしょう。
「ピアノの魔術師」とも呼ばれ、超絶技巧を持ち合わせたピアニストのフランツ・リストによって作曲されたもので、日本では『死の舞踏』という邦題でも知られています。
少しややこしいのが、同じく『死の舞踏』という邦題で著名なサン=サーンスの交響詩とは別の楽曲でありつつ、リスト自身がサン=サーンス版の『死の舞踏』に感銘を受けて、自身のオリジナル曲の『死の舞踏』とは別にサン=サーンス版の『死の舞踏』をピアノ独奏用編曲版として発表しているのですね。
今回紹介しているのは、原題が『Totentanz』というリスト作の楽曲であり、自身が編曲したピアノ独奏版です。
グレゴリオ聖歌『怒りの日』のフレーズを用いており、静と動のパートのコントラストがあまりにも美しくドラマチックです。
モチーフとなったという14世紀のフレスコ画『死の勝利』を眺めながら、この曲を聴いてみてはいかがでしょうか。
Friday the 13thHarry Manfredini

たとえ映画本編を見たことがない方であっても、13日の金曜日は何やら不吉といったイメージを持たれている方がほとんどでしょう。
ホッケーマスクをかぶった姿のジェイソンでおなじみ、1980年に公開された名作ホラー映画『13日の金曜日』のテーマ曲は、数あるホラー映画のサウンドトラックの中でもとくに有名な楽曲の1つであり、曲単体で聴いてみても背筋が凍るような恐怖を与えてくれる名曲です。
人のささやき声のような音が細切れに聴こえてくるのも有名で、これは「Kill her mommy」という劇中のセリフを基にしたものなのですね。
それがどのような意味を持っているのか、映画をご覧になった方であればよくご存じでしょう。
逆を言えば映画を見ていなければその意味は分からないのですが、興味を持たれた方はぜひ第一作目を見てその悲しい真実を知ってください。