チェコの作曲家、指揮者、ピアニストであるベドルジハ・スメタナ。
チェコの個性を現した音楽を最初に書いた作曲家として「チェコ音楽の祖」と名付けられ、多くの楽曲を生み出しました。
なかでも「わが祖国」の「モルダウ」は、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
本記事では、そんなスメタナの名曲、代表曲をご紹介します。
オペラから室内楽曲、ピアノ曲まで、さまざまなジャンルでチェコ音楽を感じられる曲が多くあるので、ぜひチェックしてみてください!
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【ベドルジハ・スメタナ】名曲、代表曲をピックアップ!(1〜10)
歌劇「売られた花嫁」より序曲Bedřich Smetana

チェコ音楽の魂が躍動する名曲です。
軽快なリズムと活気に満ちた旋律が、ボヘミアの村で開催される祭りの喜びを鮮やかに描き出します。
冒頭の弦楽器によるフーガから始まり、民族舞踏「ポルカ」や「フリアント」の要素を巧みに取り入れた構成は、聴く者を瞬時に引き込みますね。
1866年5月に初演されて以来、その魅力は色あせることなく、多くの人々に愛され続けています。
チェコの風土や文化に興味がある方、ぜひ聴いてみてくださいね。
チェコ舞曲集第2集より第1曲、第8曲Bedřich Smetana

チェコ舞曲集第2集(České tance 2)より、第1曲:フリアント(Furiant)第8曲:オプクロチャーク(Obkročák)。
この作品は10曲からなり第9曲:ソウセツカー(Sousedská)第10曲:スコチナー(Skočná)などがあります。
ピアノはロマーナCholastováさん。
3つの詩的ポルカより作品8-2Bedřich Smetana

軽快なピアノと爽やかなメロディが印象的なこの作品。
ポルカのリズムを基調としながらも、ロマンティックな旋律が融合した優雅でありながら情熱的な曲調が特徴です。
1855年に作曲された本作は、当時の上流社会のサロンでも頻繁に演奏されました。
チェコの民族舞曲であるポルカを芸術的なレベルに引き上げようとした作曲家の意図が感じられますね。
繊細な感性と民族的な情熱が融合した本作は、ピアノ愛好家はもちろん、チェコ音楽に興味のある方にもオススメです。
「わが祖国」より第1曲「ヴィシェフラド」Bedřich Smetana

チェコの誇りを音楽で表現した名作。
プラハの古城を題材にした本作は、2台のハープの荘厳な響きから始まります。
吟遊詩人の竪琴を思わせるこの旋律は、城の歴史を物語るかのよう。
やがてオーケストラ全体で壮大なクライマックスを迎え、戦いを想起させる行進曲風の部分へと展開。
しかし最後は静かに締めくくられ、廃墟となった城の哀愁が感じられます。
1874年に完成したこの曲は、チェコの人々の民族意識を高める役割も果たしました。
毎年5月12日のプラハの春音楽祭で演奏される伝統があり、今なお多くの人々に愛されています。
チェコの歴史や文化に興味がある方にぜひ聴いていただきたい1曲です。
「わが祖国」より第2曲「モルダウ」Bedřich Smetana

スメタナの代表作である交響詩『わが祖国』。
その第2曲『モルダウ』は音楽の教科書にも載っており、一度は聴いたことがある方も多いのではないでしょうか?
2つの源流から始まり、森や牧草地、農夫たちの結婚式を経て、プラハへと流れ込む川の様子を音楽で表現しています。
清らかに流れる水の様子や、夜の月明かりの下で水の精たちが舞うシーンが美しく描かれており、チェコの未来への希望も込められています。
1874年11月から12月にかけて作曲され、失聴しながらも作曲を続けたスメタナの苦悩と、祖国への深い愛情が込められた傑作。
美しい旋律と豊かな表現力は、チェコの自然や文化に関心のある方にぜひ聴いていただきたい1曲ですね。
「わが祖国」より第4曲「ボヘミアの森と草原から」Bedřich Smetana

チェコの美しい自然を描いた交響詩。
深い森を思わせる暗い響きで始まり、クラリネットが哀愁を帯びた旋律を奏でます。
続いてフーガ形式で、草が生い茂っている森の情景が描かれ、ホルンなどの管楽器が広大な森の広がりを表現。
中盤では、2/4拍子のポルカが登場し、収穫や婚礼を思わせる陽気な祭りの舞曲が描写されます。
終盤では、既に出てきた主題が再現され、激しいコーダとなります。
1875年10月に完成したこの曲は、ボヘミアの自然の美しさと人々の生活、そして民族的な誇りが音楽的に表現された作品。
チェコの文化や歴史に興味のある方にオススメです。
「わが祖国」より第5曲「ターボル」Bedřich Smetana

チェコ音楽の象徴的な作品として知られる『わが祖国』より第5曲。
フス派の賛美歌『汝らは神の戦士たれ』の旋律が主要テーマとして用いられ、15世紀のフス戦争におけるフス派の精神と戦いを象徴的に描いています。
力強い旋律で始まり、ターボルの町とその住民の勇敢さ、信仰の深さが音楽的に表現されています。
チェコの歴史と文化への理解を深めたい方にぴったりの1曲。
1881年に改訂され、スメタナの作品カタログに加えられました。
チェコの民族意識と歴史的誇りを感じさせる本作は、祖国への深い愛情が込められた珠玉の名曲です。
ピアノ三重奏曲 ト短調 作品15Bedřich Smetana

スメタナが最愛の長女を失った悲しみを込めて作曲した作品。
ピアノ、ヴァイオリン、チェロの3つの楽器が紡ぎ出す音色は、深い悲しみと情熱、そして希望を表現しています。
第1楽章では低音域のヴァイオリンが哀愁を帯びた旋律を奏で、第2楽章ではスケルツォ形式で軽快さと哀調が交錯します。
第3楽章では激しいタランテラ風の主題と慰めに満ちた副主題が交錯し、最後は明るい調子で締めくくられます。
1855年11月3日にプラハで初演され、チェコの民族的ロマン派音楽の先駆けとして高く評価されてきました。
深い感動を与える名曲として、今なお多くの人々に愛され続けています。
勝利の交響曲 ホ長調 作品6Bedřich Smetana

「チェコ音楽の祖」と称されるスメタナが、1853年から1854年にかけて作曲した唯一の交響曲。
オーストリア国歌を引用した華やかなファンファーレで始まる第1楽章、牧歌的な美しい旋律が特徴の第2楽章、軽快で舞踏的なリズムの第3楽章、そして力強く堂々とした第4楽章と、多彩な音楽世界が展開されます。
当初はフランツ・ヨーゼフ1世の成婚を祝して献呈しようとしましたが、チェコ人であることを理由に却下されたという逸話も。
民族主義的な要素は控えめですが、若きスメタナの才能が光る意欲作です。
弦楽四重奏曲第1番 ホ短調 「わが生涯より」Bedřich Smetana

チェコの魂を音楽で表現した自叙伝的作品、それが弦楽四重奏曲第1番ホ短調『わが生涯より』です。
1876年に作曲されたこの曲は、スメタナの人生を4つの楽章で描き出します。
若き日の情熱、楽しかった青春時代、初恋の思い出、そして聴覚喪失という悲劇まで、彼の半生が音の言葉で語られており、とくに印象的なのは第4楽章で表現される耳鳴りの音。
高音の持続音で、スメタナの苦悩が聴く人の心に染み入ります。
チェコの民族音楽の要素も随所に感じられ、スメタナの祖国への思いも伝わってきますね。
スメタナの人生を感じられる本作、ぜひ聴いてみてください。
【ベドルジハ・スメタナ】名曲、代表曲をピックアップ!(11〜20)
歌劇「売られた花嫁」より第3幕「道化師の踊り」Bedřich Smetana

スメタナの代表作の一つ、オペラ『売られた花嫁』。
その第3幕に登場する本作は、軽快で活気に満ちた器楽曲です。
旅芸人の一座が村に到着し、パフォーマンスを披露するシーンを彩る音楽として作曲されました。
チェコの民族舞踊の要素を取り入れつつも、直接的な民謡の引用を避け、独自の作曲技法でボヘミアの農村の雰囲気を表現しています。
1866年5月に初演されて以来、オペラ全体の中でも特に人気の高い楽曲の一つとなっており、コンサートなどでも単独で演奏されることが多い作品。
チェコの音楽や文化に興味のある方にぜひオススメですよ。
3つのサロン風ポルカ 作品7Bedřich Smetana

3曲からなる小品集は、チェコの民族舞踊ポルカを洗練された形で表現した魅力的な作品です。
スメタナは1848年から1854年にかけてこれらを作曲し、1855年にプラハで出版しました。
各曲は独自の個性を持ち、第1番は明るく華やかな旋律、第2番は哀愁を帯びたメロディ、第3番は軽快で生き生きとしたリズムが特徴的です。
チェコの民族性とサロン音楽の優雅さを融合させた傑作。
ピアノ愛好家はもちろん、チェコ音楽に興味がある方にもオススメの1曲です。
ポルカ形式によるボヘミアの思い出 作品12-1Bedřich Smetana

チェコの民族舞曲であるポルカの形式を取り入れたピアノ独奏曲。
軽快でリズミカルな特徴を持ちながら、抒情性と深みが感じられる作品です。
ボヘミアの美しい風景や人々の生活を思い起こさせる哀愁を帯びた旋律が特徴的。
1859年から1860年にかけて作曲され、1863年にプラハで出版されました。
チェコの民族音楽の要素とロマン派音楽の特徴を融合させた本作は、19世紀のサロン文化の中で親しまれ、ポルカの魅力を広める役割を果たしました。
故郷への愛情と民族音楽への敬意が込められた、チェコ音楽の豊かな伝統を感じさせる1曲です。
「わが祖国」より第3曲「シャールカ」Bedřich Smetana

チェコの伝説的な女戦士シャールカの物語を描いた本作。
復讐に燃える女性の激しい感情や、敵を酔わせて眠らせる策略、最後の襲撃シーンなど、劇的な展開が音楽で巧みに表現されています。
冒頭の激しい旋律からは、シャールカの怒りと復讐心が伝わってきます。
酒宴の場面では舞曲風のリズムで酔いの高揚感を、そして最後は激しさを増して復讐の完遂を描写。
チェコの民族性豊かな旋律と、ドラマチックな音楽展開を楽しみたい方にオススメの1曲です。
弦楽四重奏曲第2番 ニ短調Bedřich Smetana

スメタナが晩年に遺した名作です。
聴覚障害に苦しみながらも、自由な形式の中で激しい感情を表現している本作。
4つの楽章からなり、とくに第1楽章は精神的な混乱を描写し、演奏者にも挑戦的な内容となっています。
1883年3月に完成されたこの曲は、後の表現主義音楽にも影響を与え、シェーンベルクも啓発されたと言われています。
伝統的な楽曲構成を超えた自由な表現と深い感情が込められた本作は、作曲家の内面的な葛藤を如実に表しており、クラシック音楽の新たな可能性を感じさせる1曲です。
チェコ民謡による幻想曲Bedřich Smetana

チェコ民謡による幻想曲(Koncertní fantasie na české národní písně)。
ゆったりした旋律からそれに編み込まれるようにリズミックで明るいメロディが重なっていきます。
ピアノ演奏は、ヤン・ヴォイテックさん、イスラエル・テルアビブでのコンサートから。
交響詩「ヴァレンシュタインの陣営」作品14Bedřich Smetana

チェコの音楽史に刻まれた交響詩が、ここにあります。
打楽器と金管楽器による荒々しい導入から始まり、弦楽器が旋律を奏でるこの楽曲。
木管楽器による民謡風の旋律や独奏ヴァイオリンが登場し、多彩な音色とドラマティックな展開が魅力です。
1858年から1859年にかけて作曲された本作は、30年戦争で活躍した傭兵隊長の人物像や当時の政治情勢を描写しています。
スメタナがスウェーデン滞在中に手がけ、約15分の演奏時間で彼の作曲技法や表現力の発展を感じられる重要な1曲。
ぜひ聴いてみてください。
3つのアルバムの綴りより第1曲Bedřich Smetana

3つのアルバムの綴り(Tři lístky do památníku)より、第1曲:ロベルト・シューマンに(Robertu Schumannovi)。
第2曲:旅人の歌(Píseň pocestného)第3曲:波立ち、沸き返り、ざわめき、鳴り(Je slyšet sykot, hukot, a svist…)。
ピアノはフィリップMartinkaさん。
「わが祖国」より第6曲「ブラニーク」Bedřich Smetana

わが祖国(Má Vlast)より、第6曲:ブラニーク(Blaník)。
ブラニークは中央ボヘミア州にある山のこと。
スメタナは第5曲のターボルと一緒の演奏を望んでいました。
演奏は第2クイーンズランド・ユース・オーケストラ、セルゲイVkorschminさんの指揮です。
歌劇「売られた花嫁」より第2幕「ケツァルとイェニークの二重唱」Bedřich Smetana

歌劇「売られた花嫁(Prodaná nevěsta)」より、第2幕:ケツァルとイェニークの二重唱。
舞台は、ケツァルがイェニークに恋人のことを諦めさせる場面です。
ケツァル役(バス)フランツ・ハヴラタさん、イェニーク役(テノール)ヨルマ・シルヴァスティさん。
【ベドルジハ・スメタナ】名曲、代表曲をピックアップ!(21〜30)
交響詩「わが祖国」モルダウBedrich Smetana

チェコの作曲家である、ベドルジハ・スメタナ。
作曲した当時ドイツ語が主流だったこともあり、モルダウとの曲名ですが、本来はチェコ名のヴルタヴァ川の名でもあります。
中学校では教科書に載るなど、その美しく雄大な曲でかなりの有名な曲です。
「海辺にて」演奏会用エチュードBedřich Smetana

「海辺にて」演奏会用エチュード(Na břehu mořském“vzpomínka”koncertní etuda)嬰ト短調作品17。
スメタナは作曲家としてよりも先にピアニストとして活躍しており多くのピアノ作品を残しています。
チェコのピアニスト:イトカ・チェホヴァーさんの演奏。
夢-6つの性格的小品Bedřich Smetana

夢-6つの性格的小品(Sny: Šest charakteristických skladeb)。
第1曲:失われた幸福、第2曲:慰め、第3曲:ボヘミアにて、第4曲:サロンにて、第5曲:城のそばで、第6曲:ボヘミア農民の祭り。
ピアノは坪井真理子さん、京都・青山バロックザールでの演奏。
歌劇「ダリボル」よりミラダのアリアBedřich Smetana

歌劇「ダリボル(Dalibor)」より、ミラダのアリア(Milada’s aria ”Jak je mi?”)。
全3幕のオペラです。
独唱はラトヴィア出身のソプラノ:クリスティン・オポライスさん、オーケストラ:ラトビア国立歌劇場交響楽団、ミハイル ・タタルニコフさんの指揮。
歌劇「リブシェ」より序曲Bedřich Smetana

歌劇「リブシェ(Libuše)」より、序曲。
このオペラは、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の戴冠式のために作曲されましたが、使われずプラハ国民劇場のこけら落としの際に上演されました。
プラハ国民劇場オーケストラの演奏、指揮はヤロスラフ・クロムホルツさん。
歌劇「リブシェ」より第3幕:フィナーレ、リブシェのアリアBedřich Smetana

歌劇「リブシェ(Libuše)」より、第3幕:フィナーレ、リブシェのアリア。
リブシェとは、チェコの伝説に登場する女性のことで伝説では彼女の予言によってプラハの歴史が始まったとされています。
独唱は、ガブリエラ・ベニャチコヴァーさんのソプラノです。
歌劇「口づけ」より序曲Bedřich Smetana

歌劇「口づけ(Hubička)」より、序曲。
全2幕のオペラで台本の作者は、チェコスロバキアの女流作家:エリシュカ・クラースノホルスカー。
カロリナ・スヴェトラーの小説をモデルにしています。
演奏はミュルツツーシュラークのミュルツタール交響楽団です。
モルダウ・わが祖国よりBedrich Smetana
1874年~1879年にチェコを代表する作曲家ベドルジフ・スメタナがてがけた6つの交響詩からなるもので、この第2曲の「モルダウ(ヴルタヴァ)」が一番有名です。
単独で演奏されることも多い曲で、モデルとなっているチェコのヴルタヴァ川が流れる様子を表しています。
ゲーム音楽などにはフィールドの曲がありますが、この曲はまるでゲーム音楽のフィールド曲のように聞こえます。
オーケストラで奏でられる壮大な感じが圧倒されますね。
「わが祖国」第1曲「高い城」Bedrich Smetana

「わが祖国」で有名なのは何といっても2曲目の「モルダウ」ですが、この1曲目の「高い城」の完成度も素晴らしいものがあります。
冒頭のハープが奏でる優美な旋律の美しさたるや、聴く度にため息が漏れます。
疲れた時に気持ちをリセットさせてくれる曲です。
「我が祖国」より「モルダウ」Bedrich Smetana

プラハを流れるブルタバ川(モルダウ)をとりまく風景を描いた、美しい名曲。
森林を抜け、農家の結婚式を通り過ぎ、夜には月の明かりのもとで水の妖精が舞う……そんな情景が目に浮かんできます。
スメタナの故郷への愛が詰まった作品です。
【ベドルジハ・スメタナ】名曲、代表曲をピックアップ!(31〜40)
ブルタバ(モルダヴ)Bedrich Smetana

民族独立運動にも参加していたチェコを代表する作曲家であるベドルジフ・スメタナが、1874年から1879年にかけて制作した連作交響詩です。
その『わが祖国』の中でもとくに有名な『ブルタバ(モルダウ)』。
曲を詳しく知っていなくてもタイトルは耳にしたという人もいらっしゃるかもしれませんね。
穏やかで軽快にも感じられる短調の始まり、しばらくたつと弦楽器が多重的に折り重なり、厳かかつ緑の風景や川の流れが浮かんでくる音像です。
実際にヴルタヴァ川の流れを描写しているようで、どこか牧歌的なノスタルジックさが感じられるのではないでしょうか。
華やかな後半の長調とそれぞれの色を持つこの曲は、スメタナのチェコへの愛国心がこめられているチェコの第二の国歌ともいえる作品。
秋の美しい風景を思わせるようでじっくりと聴いていたい名曲です。
交響詩『わが祖国』第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」Bedrich Smetana

交響詩「わが祖国」の第2曲「ヴルタヴァ(モルダウ)」は、スメタナの曲の中でも最も有名な曲です。
2つの源流が合わさって1つの流れとなり、森や牧草地を抜け、廃虚となった宮殿のそばを流れ、川幅を広げながら、最後は他の大きな川へと消えていく様子が描かれています。
最初の主題は歌曲や合唱曲に編曲されたり、ジャズやロック・ポピュラー曲へもアレンジされたりして親しまれています。
連作交響詩「わが祖国」より第2曲「モルダウ」Bedrich Smetana

スメタナは、チェコ共和国の作曲家です。
スウェーデンでピアノ教師をしていた頃、祖国が懐かしみ、連作交響詩「わが祖国」を作りました。
「モルダウ」には、モルダウ川が、神話、伝説、歴史と共に、ボヘミア中央部を南から北へ流れる様子が描かれています。
交響詩<モルダウ>わが祖国よりBedrich Smetana

勉強やデスクワークを長時間行う際に集中力を高めてくれるクラシックの名曲です。
合唱などで耳になじんだ「モルダウ川の流れ」のテーマを軸にオーケストラが醸し出す雰囲気や進んでいく楽曲は飽きることなく、かつ作業の邪魔になることなく適度に脳を刺激し、やる気を出させ作業を継続させてくれるでしょう。
2つのポルカ:ポルカの形式によるボヘミアの思い出より作品12-2、3つのサロン用ポルカより作品7-2Bedřich Smetana

2つのポルカ:ポルカの形式によるボヘミアの思い出(Vzpomínky na Čechy ve formě polek)よりホ短調作品12-2、3つのサロン用ポルカ(Tři salonní polky)よりへ短調作品7-2。
叙情感と躍動感とボヘミアの豊かな自然を感じます。
ピアノはマリア・ジェニーナさん。
2台ピアノ8手のための、1楽章ソナタ断章&青春のロンドBedřich Smetana

2台ピアノ8手のための1楽章ソナタ断章(Sonátová věta)ホ短調&青春のロンド(Rondo pro mládež)ハ長調。
演奏は、マルタ・アルゲリッチさん、リーリャ・ジルベルシュテインさん、ダニエル・ゲルツェンベルクさん、アントン・ゲルツェンベルクさんです。
歌劇「ボヘミアのブランデンブルク人より”Our time has come”Bedřich Smetana

歌劇「ボヘミアのブランデンブルク人(Braniboři v Čechách)」より”Our time has come”。
ドイツのブランデンブルク軍をプラハから撃退するまでの戦いを描いた作品です。
演奏はプラハ放送交響楽団とプラハ室内合唱団、ヴラディミール・ヴァーレクさんの指揮。
♪スメタナ: 歌劇「売られた花嫁」序曲 / イシュトヴァン・ケルテス指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団Bedrich Smetana
1824年生まれ、チェコの作曲家で指揮者、ピアニストでもあるベドルジハ・スメタナの作品、歌劇「売られた花嫁」より【序曲】です。
陽気な内容でハッピーエンドで終わることから万人に愛されているオペラです。
序曲は大変有名で、単独で演奏されることが多いです。
おわりに
ベドルジハ・スメタナの名曲、代表曲をご紹介しました。
彼の音楽を聴いているだけでチェコの雰囲気を存分に感じられ、楽しくなりますよね。
ほかにもチェコを感じられる作品がたくさんあるので、ぜひ聴いてみてくださいね。