【昭和歌謡】70年代にヒットした邦楽ラブソングまとめ
淡い初恋、切ない片思い、情熱的な愛の告白……70年代の邦楽ラブソングには、今聴いても胸がキュンとする名曲が数多く生まれました。
高度経済成長を経て、豊かな感性と自由な表現が花開いた時代だからこそ、激しいロックサウンドや演歌に歌謡曲、シティポップまでバラエティ豊かな音作りで、恋する気持ちがストレートに、そして繊細に歌い上げられています。
この記事では、そんな昭和歌謡の黄金期に生まれた珠玉のラブソングを紹介します。
懐かしさに浸りたい方も、当時を知らない方も、色あせることのない恋心の輝きをぜひ味わってみてくださいね。
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【昭和歌謡】70年代にヒットした邦楽ラブソングまとめ(1〜10)
恋のダイヤル6700フィンガー5

キャッチーな電話のベル音「リンリンリリン」と「ハロー・ダーリン!」のかわいらしい呼びかけで始まる、初恋の甘酸っぱさを描いた珠玉のナンバーです。
阿久悠さんの詞と井上忠夫さんの曲が、なかなか電話をかける勇気が出ない主人公の恋心を、軽快なロックンロール調のビートに乗せて描いています。
1973年12月に発売されたこの3枚目のシングルは、オリコンで4週連続1位を記録し、累計160万枚を超える大ヒットとなりました。
翌年公開の映画『フィンガー5の大冒険』では主題歌としても起用され、家族バンドの魅力を全国に届けることに。
恋する気持ちを前に、ドキドキしながら受話器を握りしめた記憶のある方なら、胸がキュンとすること間違いなしですよ!
逢わずに愛して内山田洋とクールファイブ

逢うことができない二人の愛を描いた、内山田洋とクール・ファイブのナンバー。
会えない距離があるからこそ、逆に愛は燃え上がる。
そんな切なくも激しい恋心が、前川清さんの深みある低音に乗せて歌い上げられています。
涙も夢も花も、すべては逢えないまま紅く燃える命のように激しく揺れ動く。
会わないままで愛し続けるという矛盾した感情が、サックスとピアノの響きとともに胸に迫ります。
リリース日は1969年12月ながら1970年2月にオリコン週間シングルチャートで3週連続1位を獲得した本作は、グループ唯一の首位獲得曲となりました。
会いたいのに会えない、そんなもどかしい恋をしているときに聴いてみてはいかがでしょうか。
ひとりじゃないの天地真理

「ひとりじゃない」というフレーズに込められた温かなメッセージが、70年代初頭の日本を明るく照らした一曲です。
1972年5月に発売された天地真理さんの3枚目のシングルで、オリコン週間チャート6週連続1位を獲得し、累計110万枚を超える売り上げを記録しました。
作詞は演出家の久世光彦さんがペンネーム「小谷夏」名義で手掛け、作曲は森田公一さん、編曲は馬飼野俊一さんが担当。
ストリングスとブラスが織りなす華やかなアレンジに、天地さんの透明感あふれる歌声が乗り、〈二人で歩む喜び〉をストレートに歌い上げています。
恋する気持ちが前向きに輝くこの楽曲は、懐かしい恋を思い出したいときや、大切な人と過ごす時間をもっと愛おしく感じたいときにぴったりですね。
【昭和歌謡】70年代にヒットした邦楽ラブソングまとめ(11〜20)
小さな恋天地真理

指切りや日曜日の約束、赤い夕陽といった初恋の情景を紡いだ天地真理さんの2枚目のシングルで、1972年2月にリリース。
オリコン週間1位を記録し、推定売り上げは54万枚、累計は90万枚に達しました。
作詞は安井かずみさん、作曲は浜口庫之助さん、編曲は馬飼野俊一さんが手掛けています。
フォーク調の温もりにストリングスやフルートを重ねた柔らかなアレンジで、透明感のある天地さんの歌声がときめきをそっと包み込みます。
同年6月発売のアルバム『ちいさな恋/ひとりじゃないの』にも収録され、本作は天地さんにとって初の週間1位獲得作となりました。
淡い恋心を抱いている方にそっと寄り添ってくれる一曲です。
シクラメンのかほり布施明

当時のオリコン週間チャートで1位を獲得し、105万枚を超える布施さん唯一のミリオンセラーとなった名曲です。
1975年4月に発売された布施明さんの17作目のシングルで、作詞・作曲は当時銀行員としても活動していた小椋佳さんが担当されました。
第17回日本レコード大賞の大賞をはじめ、1975年の主要音楽賞を総なめにしました。
真綿色や淡い紫といった繊細な色彩表現で、大切な人への想いを花の香りに重ねた詞の世界が胸に響きます。
ストリングスとアコースティックギターを中心とした優しい編曲の中で、布施さんの伸びやかな歌声が際立つ一曲。
静かな夜に大切な人を想うとき、そっと聴きたくなるラブソングではないでしょうか。
失恋レストラン清水健太郎

店というやさしい空間を舞台に、傷ついた心をそっと包み込む姿勢が印象的なラブソング。
1976年11月にリリースされた、清水健太郎さんのデビューシングルですね。
失恋の痛みを無理に克服させるのではなく、泣くことを受け入れてくれる場所があると語りかける歌詞には、70年代の歌謡曲らしいあたたかさが満ちています。
本作はオリコン週間チャートで1位を獲得し、年間ランキングでも9位にランクイン。
つのだ☆ひろさんが手がけたソウルフルなアレンジと清水健太郎さんの甘い歌声が絶妙にマッチし、日本レコード大賞最優秀新人賞をはじめ数々の新人賞を受賞しました。
恋に疲れたとき、そっと寄り添ってくれるような一曲です。
あの日にかえりたい荒井由実

1975年10月に発売された荒井由実さんの6thシングルは、過ぎ去った日々への切ない憧憬を歌ったラブソングです。
TBS系ドラマ『家庭の秘密』のエンディングテーマとして起用され、オリコン週間シングルチャート1位を獲得。
累計約61.5万枚のセールスを記録し、ユーミンさん初のナンバーワンヒットとなりました。
もう叶わないと分かっていても、心がふと戻ってしまう「あの日」。
過去の恋を思い出す行為が今の誰かを傷つけるかもしれないという後ろめたさと、それでも抑えきれない回帰衝動――その二律背反が、抑えた高揚感のメロディと散文的な語り口で繊細に表現されています。
かつての恋を思い出してしまう夜に、そっと寄り添ってくれる一曲です。





