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1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力

その名の通り女性だけで構成されたガールズバンドは、今や世界中で人気となった存在も多く、ここ日本においてもメジャーからインディーズにいたるまで、さまざまなタイプのバンドが活躍していますよね。

邦楽の歴史のおけるガールズバンドは、1970年代後半から1980年代前半にかけてデビューしたバンドたちがその道を切り開き、バンドブーム全盛期の80年代中盤にはヒットチャートを席巻するバンドも登場、ガールズバンドのブームが巻き起こりました。

今回は、邦楽ガールズバンドの歴史を語る上で外せない80年代のバンドをピックアップ、有名どころから知る人ぞ知るバンドまでをご紹介します!

1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力(11〜20)

Dance!!Reg-Wink

1987年に京都で結成された本格派ガールズロックバンド、Reg-Winkが放つパワフルなサウンドは、当時のファンの心を鷲づかみにしました。

CBSソニー主催のレディースロック大会でグランプリを獲得し、1989年にアルバム『REG-WINK』でメジャーデビュー。

藤井真由美さんの迫力満点のハスキーボイスと、骨太なバンドサウンドで、リクルート社の求人誌のCMソングを手がけるなど、着実に実績を積み重ねていきます。

ハンブル・パイ直系とも評されるブルージーなロックサウンドは、メンバー全員が女性であることを全面に押し出すことなく、音楽性で勝負する姿勢が高く評価されました。

力強い演奏と熱いライブパフォーマンスで魅せる彼女たちの音楽は、本物志向のロックファンにピッタリのバンドです。

太陽をつれてVELVET PΛW

VELVET PAW – 太陽をつれて(PV)
太陽をつれてVELVET PΛW

VELVET PΛWは、1980年代初頭から1990年代中頃まで活動した日本の女性プログレッシブロックバンドです。

TOTOやJOURNEYなどAOR系バンドから影響を受けたサウンドを持ち、国内外のプログレッシブロックやハードロックの要素を取り入れた独自の音楽性が特徴的なガールズバンドでした。

高い演奏技術とプログレッシブな楽曲構成で、他のガールズバンドと一線を画していました。

1995年に活動を休止しましたが、その技術力と音楽性は現在も評価されています。

RAP OUT!RAP

Bárbaraと同じく、LIZARDのモモヨさんによるプロデュースでデビューを果たしたガールズバンドとして、1984年に結成されたRAPがいます。

日本のパンクロックの歴史を語る上では欠かすことのできない、伝説的な音楽雑誌DOLLのレーベル「CITY ROCKER RECORDS」傘下の「ドグマ・レコード」から作品をリリースしており、華やかなルックスのガールズバンドというレッテルに抗うようにバンド自らもフリーペーパーを発行するなど、まさにDIYな精神にのっとった活動を続けたガールズバンドの先駆的な存在なのですね。

ガスタンクやあのX JAPAN、LIP CREAMやGAUZE、もちろんLIZARDも含めて、ハードコアやメタル、パンクを問わず多くの大物バンドと対バンをこなした彼女たちは、独自に解釈したニューウェーブ~ポストパンク的な音の中で女性ならではの視点を持った歌詞を歌い上げ、多くのフォロワーを生み出しました。

残念ながら、いまだに彼女たちの音源はCD化されていないようですから、中古レコードを見つけたら即入手しましょう!

ばなな3F=C

エンジニアとサウンドアドバイザーとしてあの平沢進さんが参加、1984年にリリースされた『と・ま・ど・い』で注目を集めた3F=Cは、ガールズバンドの中でも特に個性的な存在です。

彼女たちの音楽はニューウェーヴとポストパンクを独自のスタイルで融合させ、アコースティックな要素が絡み合いながら、新鮮で奥深い響きを創り出しています。

キャ→のメンバーであるすみ子さんとのり子さんの息の合ったパフォーマンスは、知られざる80年代ガールズバンドシーンを深掘りしたいという方にもぜひチェックしてみてほしいですね。

PACHINKO赤痢

どろどろとしたサウンド、過激な歌詞、一度扉を開いたら、どんどんハマッていってしまいます。

赤痢は1983年に京都で結成されたパンクバンドです。

ノーウェイヴ的な、壊れかけたところをギリギリで渡り歩いているような危険な雰囲気のただようバンドです。

ソニック・ユースのギタリスト、サーストン・ムーアがファンであることもよく知られていますね。

ガールズバンドというと、ドラマやアニメ化されるようなキラキラしたものに思われますが、赤痢をそういうものとして聴こうとすると、見事にかみつかれるバンドです。

ノイズロック、ノーウェイヴ、ニューウェイヴといった音楽が好きな方は聴きましょう。

島の生活サボテン

1980年代に活躍したサボテンは、ポストパンクという音楽の枠を超えた実験的チャレンジで注目を集めました。

彼女たちが1984年にリリースしたアルバム『Awake』は、その頃のガールズバンドの中でもずば抜けた存在感を放っていたんです。

突然段ボールの蔦木栄一さんによるプロデュース、というのも当時のシーンに興味を持っている人であれば見逃せない点でしょう。

彼女たちはその後も超マイペースながらも新作をリリースしていますから、ぜひチェックしてみてください!

1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力(21〜30)

ナースTHE NURSE

The Nurse – ナース (7″ Flexi. 1983)
ナースTHE NURSE

1980年代の音楽シーンに稲妻のように現れたのが、ガールズハードコア・パンクバンドのTHE NURSEです。

GASTUNKのBakiさんやTHE STALINのTamさんといった重鎮がプロデュースを手がけ、彼女たちの初期衝動を凶暴なまでに生々しいサウンドへと昇華させました。

その過激な音を聴いて「これが10代の女の子の音なのか!」と度肝を抜かれた方もいらっしゃるのでは?

活動期間は短く、メンバーの素性も謎に包まれていますが、その衝撃は今なお色あせず、2025年に処女作が再発されるなど、再注目が高まっています。