1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力
その名の通り女性だけで構成されたガールズバンドは、今や世界中で人気となった存在も多く、ここ日本においてもメジャーからインディーズにいたるまで、さまざまなタイプのバンドが活躍していますよね。
邦楽の歴史のおけるガールズバンドは、1970年代後半から1980年代前半にかけてデビューしたバンドたちがその道を切り開き、バンドブーム全盛期の80年代中盤にはヒットチャートを席巻するバンドも登場、ガールズバンドのブームが巻き起こりました。
今回は、邦楽ガールズバンドの歴史を語る上で外せない80年代のバンドをピックアップ、有名どころから知る人ぞ知るバンドまでをご紹介します!
1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力(31〜40)
にちようびJITTERIN’JINN

『三宅裕司のいかすバンド天国』で6代目イカ天キングに輝いたバンド、ジッタリンジン。
テレビ出演時から、すでにスターのような輝きがあり、完成されたロカビリーらしい演奏が印象的でした。
そしてクールなたたずまいに、透明感のある美しい歌声。
現代に聴いても新鮮で、多くのバンドにもコピーされるほど良質な作品をデビュー直後から量産しました。
捨て曲が1曲もないほどの完成度の高いバンドでした。
(I’m Sorry Mama) I’m a Wild OneThe 5.6.7.8’s

The 5.6.7.8’sというバンド名を聞いて、いったいどんなバンドを想像しますか?
数字は年代を表すそうで、50年代、60年代、70年代、80年代のロックを奏でるというのがバンドのコンセプトだそうですよ。
その名の通りレトロなサウンドの楽曲を作る彼女たち。
リスナーの中にはロカビリーバンドとして認知している人もいます。
楽曲によって雰囲気は変わり、たとえば『MOTHRA』という曲ではモスラの歌のカバーしているのですが、ここではサーフロックと日本の演歌、歌謡曲のおどろおどろしい雰囲気が混じったような曲になっています。
その反面、『Woo Hoo』ではアメリカンなガレージロックのあらあらしくもさわやかなサウンドでにぎやかなロックを鳴らしています。
幅広い年代の音楽を混ぜる、音楽版タイムトラベルのようなことをしていますね。
また彼女たちは映画『キル・ビル』の居酒屋のシーンに出演した頃で世界的に知られるようになりました。
とてもカッコいいシーンなので、そちらもぜひチェックしてみてください
雨にヌレてもいーやマサ子さん

一大ブームをまきおこした『三宅裕司のいかすバンド天国』に出場したガールズバンドの一つがこちらのマサ子さんです。
伝説のバンドといわれたマサ子さんは、マユタンと姉のサブリナの姉妹ボーカルユニットとして1986年に結成され、1989年より6人組のガールズバンドとなりました。
不思議キャラの姉妹で、リーダーはぬいぐるみというバンドでした。
メンバーには大正琴もいたという、異色の組み合わせでした。
姉の死去により、活動は終わってしまいましたが、マユタンはCMナレーション、イラストレーター、声優として今も活動しています。
スパイラルダンスいんど猫

1986年にデビューし、1991年まで活躍したいんど猫は、ニュー・ウェイヴ/ポストパンクサウンドを軸に独自の音楽性を追求したバンドです。
『メルクリウス』や『レムノスの土』のようなアルバムでは、日本のバンド界に新たな足跡を残しました。
彼女たちの音楽は影のような危うさを秘めながら聴く者を強く引き付けます。
他のガールズバンドとは一線を画すその個性的な魅力は、今でもくっきりと輝いています。
音源は配信サービスで聴くことができるため、80年代の邦楽シーンに触れたい方はぜひチェックしてみてください。
GET A CHANCENORMA JEAN

マリリン・モンローの本名にちなんだバンド、ノーマ・ジーン。
1986年から活動開始し、主に1990年代前半に活躍されていました。
イカ天こと『三宅裕司のいかすバンド天国』に出演し、『NO PAINS NO GAINS』でイカ天キングに。
バンドブームが高まっていた1990年にシングル『GET A CHANCE!!』でメジャーデビューし、オリコン9位のヒットを記録しました。
バンドは1994年に活動休止しましたが、2006年に一日再結成。
ダイナマイトMARIさんのボーカルやリズミカルで弾ける雰囲気だったり、明るい気持ちになれる楽曲に元気づけられますよ!
1980年代のガールズバンド特集。道を切りひらいた音楽と個性的な魅力(41〜50)
ピラニアBOYキャ→

80年代インディーズパンクバンドの代表的存在だったガールズバンド、キャ→。
1983年に結成され、メンバーの入れ替わりがありましたが、当初はボーカルの純子さん、ギターのマコさん、ベースのエリさん、ドラムのうめさんからなる4人組でした。
ガールズバンドのパイオニアであるZELDAの影響を受けたと思われる、シンプルなパンクサウンドに思わず体が揺れますね。
代表作の『ピラニアBOY』はキャッチーで親しみやすいキュートさも魅力的です!
黒人と私アマリリス

京都で結成されたバンド、アマリリス。
勢いあふれるパンクサウンド、ゾクッとしちゃいそうなカルト的な世界観、そしてゆるさがいい感じに絡み合った雰囲気が特徴です。
あらゆるジャンルで呼ばれた作風とさまざまな対バンでまさに変幻自在、縦横無尽な活躍。
地下アイドルとしても活動していたリーダー、アリスセイラーさんのシャウトの迫力も印象的ですね。
現在では月に一度、喫茶店を開いているそうですよ。
アーティストとしての活動も続けられていてすさまじいです。