【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック
秋といえば……そう、「芸術の秋」!
音楽好きの方なら、「食欲の秋」や「スポーツの秋」より、真っ先にこの言葉を思い浮べるのではないでしょうか?
秋は、演奏会や芸術祭が全国各地で開催されるなど、音楽を楽しむのにピッタリの季節です。
今回は、そんな秋に聴きたいクラシック作品の中から、美しいピアノ曲をピックアップしてご紹介いたします。
ご自宅で静かに鑑賞するもよし、弾いて楽しむもよし!
お好みのスタイルで、芸術の秋を美しいピアノ曲とともにお楽しみください。
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【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(11〜20)
「四季」より 第3曲「秋」第1楽章Antonio Vivaldi

アントニオ・ヴィヴァルディが1725年に発表したヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み 作品8』。
全12曲からなり、そのうちの第1曲から第4曲が、有名な『四季』と名付けられています。
本作はその中の『秋』より第1楽章。
バロック音楽の特徴である活気に満ちたリズムと豊かな装飾が印象的です。
収穫祭の喜びや、農民たちの陽気なダンス、ワインによる酔いが音楽的に表現されており、ヴァイオリン協奏曲として聴くのもよいですが、ピアノ独奏で聴いても楽しめます。
ヴィヴァルディ自身が書いたとされるソネットに対応した「プログラム音楽」としても知られる本作。
秋の情景を色鮮やかに描写した音楽は、心地よい季節の移ろいを感じたい方にオススメです。
組曲『鏡』 第5曲-鐘の谷Maurice Ravel

1905年に作曲された組曲『Miroirs』の最後を飾る作品は、モーリス・ラヴェルがパリの街に鳴り響く教会の鐘の音から着想を得たとされる、幻想的な1曲です。
1906年1月に行われた初演でも、その独創的な世界観が高く評価されました。
この楽曲は、重厚な低音で表現される鐘の響きと、きらめくような高音の繊細な音色が溶け合い、聴く人を夢のなかのような瞑想的な空間へと誘います。
ペダルを巧みに使った色彩が豊かな表現や、情景を思い浮かべながら音色をコントロールする感覚を磨きたい方にぴったりの作品です。
空間に音が溶けていくようなイメージを大切に演奏してみましょう。
ノクターン 第15番 ヘ短調 Op.55-1Frederic Chopin

21曲もの美しいノクターンを残したフレデリック・ショパン。
ロマンチックな第2番や、映画『戦場のピアニスト』で話題となった第20番が有名ですが、哀愁漂う曲調の『第15番 ヘ短調 Op.55-1』も非常に美しく、芸術の秋にふさわしい作品の一つです。
やり切れない悲しさや苦しみを感じさせる楽曲ですが、最後の明るい響きのアルペジオで、一気に救われ心が軽くなるような感覚に陥ります。
ぜひ、静かな流れのなかでゆっくり変化していく曲調を楽しみながら聴いてみてください。
子供の情景 Op.15 第7曲「トロイメライ」Robert Schumann

夢見心地な美しい旋律に思わずうっとりしてしまう、ロベルト・シューマンの『トロイメライ』。
子供心を描いた大人のためのピアノ曲集『子供の情景 Op.15』の第7曲目に収録されている楽曲です。
曲集のなかでも特に有名なこの曲は、ピアノだけでなく、バイオリンやチェロ、フルートなど、さまざまな楽器で演奏されており、クラシックファンのみならず、多くの人の心をとらえています。
じっくり聴いて味わうもよし、ピアノで演奏してその旋律と和声の美しさにひたるもよし!
静かな秋の夜長に、ゆったりとお楽しみください。
叙情小曲集より「とんぼ」William Gillock

ウィリアム・ギロックは、1917年生まれのアメリカの作曲家。
「子供の作曲家のシューベルト」と呼ばれ、教育的なピアノ作品を300以上も残しました。
本作は、『叙情小曲集』のうちの1曲、『とんぼ』で、ホ短調で書かれた短い小品です。
軽やかな16分音符の動きが印象的で、まるでトンボが空を舞うような情景が目に浮かびます。
ギロックらしい、簡潔でありながら詩情豊かな曲想が楽しめますね。
ピアノを学び始めた方から、自然の美しさを音で表現したい方まで、弾くうえでも幅広い方にオススメです。
秋の夕暮れ、窓辺でこの曲を聴きながら、優雅に飛ぶトンボを眺めてみるのはいかがでしょうか。
3つのグノシエンヌ 第1番Éric Satie

『ジムノペディ』などで知られるフランスの作曲家エリック・サティが作曲したピアノ曲『グノシエンヌ』。
サティが手掛けた同タイトルの作品は全部で6曲ありますが、特に有名な第1番、第2番、第3番は『3つのグノシエンヌ』として知られています。
なかでも第1番は、寂しさや不安を感じさせるもの悲しい雰囲気が印象的な作品。
秋の色づいた葉が落ちていく様子を眺めながら哀愁にひたりつつ、この曲をじっくり味わってみてはいかがでしょうか?
【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(21〜30)
練習曲作品25-11「木枯らし」Frederic Chopin

フレデリック・ショパンが1836年に作曲した『練習曲 作品25』。
その中の第11曲『木枯らし』は、秋の嵐を思わせる激しいアルペジオと重厚なメロディが特徴的です。
本作は高度な技巧を要する曲ですが、その中に繊細な感情表現も込められています。
冒頭に出てくる少し不吉さを感じさせる主題が、左手の力強い和音に変わり、そのうえを右手の速いパッセージが奏でるコントラストが印象的。
それはまるで、木々を吹き抜ける風を感じさせます。
静かな美しい曲だけでなく、自然の力強さや冷たい風を音楽で感じたい方にもオススメの1曲です。