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【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック

秋といえば……そう、「芸術の秋」!

音楽好きの方なら、「食欲の秋」や「スポーツの秋」より、真っ先にこの言葉を思い浮べるのではないでしょうか?

秋は、演奏会や芸術祭が全国各地で開催されるなど、音楽を楽しむのにピッタリの季節です。

今回は、そんな秋に聴きたいクラシック作品の中から、美しいピアノ曲をピックアップしてご紹介いたします。

ご自宅で静かに鑑賞するもよし、弾いて楽しむもよし!

お好みのスタイルで、芸術の秋を美しいピアノ曲とともにお楽しみください。

【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(21〜40)

「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 10月「秋の歌」Pyotr Tchaikovsky

中村紘子:チャイコフスキー「四季より10月「秋の歌」」
「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 10月「秋の歌」Pyotr Tchaikovsky

ロシアの風物詩を描写した全12曲からなるピアノ曲集『四季』。

第10曲目、10月の作品として作曲された『秋の歌』は、切なさに満ちた哀愁ただよう楽曲です。

音楽雑誌の連載企画として、それぞれの月を連想させるロシアの詩人の詩に合わせて、ピョートル・チャイコフスキーが制作しました。

『秋の歌』には、色づいた葉が風に乗ってはらはらと散っていくもの悲しい情景を描いた詩が添えられています。

鮮やかな紅葉が広がる日本とは異なる、切ない「秋」を感じられますね。

ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」Claude Debussy

夜空にぼんやりと浮かぶ月を表すような穏やかで美しいメロディが印象的な、クロード・ドビュッシーの名曲『月の光』。

ドビュッシーの初期の作品である『ベルガマスク組曲』のなかでももっとも有名であり、クラシックの演奏会のみならず、映画やCMなどにもたびたび起用されています。

神秘的な雰囲気の曲調は、静かな秋の夜長に聴くのにピッタリ!

演奏することで、独特の世界観を楽しみながら、芸術の秋を満喫するのもオススメですよ。

ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

『月光ソナタ』として広く知られている、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2』。

特に、深い悲しみを表すかのようにゆったりと進行していく第1楽章は、「美しいピアノ作品」として必ずといってよいほど名前が挙がる名曲です。

『月光ソナタ』の愛称は、ベートーヴェンの死後、音楽評論家がこの曲に対して述べた言葉からとられたもの。

作曲者本人が何をイメージしていたかは定かではありませんが、『月光』以上にこの曲にふさわしい言葉はないのではないでしょうか?

秋の夜に聴く曲としてもピッタリです。

「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 11月「トロイカ」Pyotr Tchaikovsky

ロシアの1年の移り変わりを音楽に表した、ピョートル・チャイコフスキーの『「四季」-12の性格的描写 Op.37bis』。

第11曲目の『11月「トロイカ」』は、この曲集のなかでも特に有名な作品として知られています。

秋を連想させる曲は、しっとしりとした作品やもの悲しい雰囲気の楽曲が多い印象ですが、こちらの『トロイカ』は明るく快活な曲。

クリスマスなどの楽しいイベントがある冬を待ち構えているようで、ワクワクした様子も感じられます。

「四季」より 第3曲「秋」第1楽章Antonio Vivaldi

ピアノソロ版 ヴィヴァルディ『四季』より「秋」第1楽章
「四季」より 第3曲「秋」第1楽章Antonio Vivaldi

アントニオ・ヴィヴァルディが1725年に発表したヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み 作品8』。

全12曲からなり、そのうちの第1曲から第4曲が、有名な『四季』と名付けられています。

本作はその中の『秋』より第1楽章。

バロック音楽の特徴である活気に満ちたリズムと豊かな装飾が印象的です。

収穫祭の喜びや、農民たちの陽気なダンス、ワインによる酔いが音楽的に表現されており、ヴァイオリン協奏曲として聴くのもよいですが、ピアノ独奏で聴いても楽しめます。

ヴィヴァルディ自身が書いたとされるソネットに対応した「プログラム音楽」としても知られる本作。

秋の情景を色鮮やかに描写した音楽は、心地よい季節の移ろいを感じたい方にオススメです。