秋といえば……そう、「芸術の秋」!
音楽好きの方なら、「食欲の秋」や「スポーツの秋」より、真っ先にこの言葉を思い浮べるのではないでしょうか?
秋は、演奏会や芸術祭が全国各地で開催されるなど、音楽を楽しむのにピッタリの季節です。
今回は、そんな秋に聴きたいクラシック作品の中から、美しいピアノ曲をピックアップしてご紹介いたします。
ご自宅で静かに鑑賞するもよし、弾いて楽しむもよし!
お好みのスタイルで、芸術の秋を美しいピアノ曲とともにお楽しみください。
- 美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い
- 秋におすすめのクラシックの名曲
- 【大人向け】ピアノ発表会にオススメ!聴き映えする名曲を厳選
- 【クラシック音楽】全曲3分以内!短くてかっこいいピアノ曲まとめ
- 【名作クラシック】涙が出るほど美しい珠玉の名曲を一挙紹介
- ピアノで弾けたらかっこいい!魅力抜群の名曲たちをピックアップ
- 【和風のピアノ曲】日本らしさが心地よいおすすめ作品をピックアップ
- 【ピアノ発表会向け】簡単なのにかっこいいクラシック作品
- 【秋ジャズ】秋に聴きたいジャズの名曲・人気曲
- 【秋ソング】秋の歌。秋に聴きたい名曲、おすすめの人気曲
- 【クラシック】有名ピアノ作品|一生に一度は弾きたい珠玉の名曲たち
- 【ピアノ】冬に聴きたい&弾きたいクラシックの名曲たち
- 【ピアノの名曲】聴きたい&弾きたい!あこがれのクラシック作品たち
【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(1〜10)
クープランの墓 第2曲 フーガNEW!Maurice Ravel

第一次世界大戦で犠牲となった友人への追悼の思いが込められた、モーリス・ラヴェルの組曲『Le Tombeau de Couperin』。
その第2曲にあたる本作は、1919年4月に初演され、ジョアン・クルッピ少尉にささげられました。
この楽曲はラヴェルが手掛けた唯一のフーガで、3つの声部が対話するように静かに重なり合います。
悲しみだけでなく、今は亡き友人との穏やかな思い出を語っているかのようですよね。
古典的な形式美の中に、ラヴェル特有の揺らめくような響きが溶け込み、不思議な浮遊感に包まれる作品です。
組曲全体はバレエとしても上演されました。
各声部の旋律を大切に歌わせながら、全体の透明感を保つのがポイント!
バロック様式と印象派の繊細な表現を一度に学べる、魅力的な1曲です。
組曲『鏡』 第5曲-鐘の谷NEW!Maurice Ravel

1905年に作曲された組曲『Miroirs』の最後を飾る作品は、モーリス・ラヴェルがパリの街に鳴り響く教会の鐘の音から着想を得たとされる、幻想的な1曲です。
1906年1月に行われた初演でも、その独創的な世界観が高く評価されました。
この楽曲は、重厚な低音で表現される鐘の響きと、きらめくような高音の繊細な音色が溶け合い、聴く人を夢のなかのような瞑想的な空間へと誘います。
ペダルを巧みに使った色彩が豊かな表現や、情景を思い浮かべながら音色をコントロールする感覚を磨きたい方にぴったりの作品です。
空間に音が溶けていくようなイメージを大切に演奏してみましょう。
スラブ舞曲 第8番Antonin Dvořák

ピアノ発表会でクラシック音楽によるピアノ連弾曲をお探しではありませんか。
ピアノ連弾曲として作曲されたアントニン・ドヴォルザーク作曲の「スラブ舞曲 第8番 Op46-8」はおすすめです。
非常に熱情的なイントロから疾走感がある華やかな舞曲のメロディは聴いた人を虜にします。
二人の息が合わないと崩壊しそうで、互いに落ちないように練習が必要です。
目まぐるしく展開していくので、遅れないようにテンポは守って弾きましょう。
こういう曲は早くなりがちで、二人で煽り合いにならないように注意。
本曲は管弦楽版もありますが、原曲はピアノ連弾として書かれているため、ピアノ連弾オリジナル作品の演奏したい、探している方におすすめのクラシック音楽です。
歌曲集「2つの歌」より「月の光」Gabriel Fauré

1887年に作曲されたこの歌曲は、フランスを代表する作曲家ガブリエル・フォーレの代表作の一つです。
フォーレは9歳でパリの音楽学校に入学し、サン=サーンスに師事するなど、幼少期から音楽の才能を開花させました。
本作は、ポール・ヴェルレーヌの詩に基づいており、月光の下で行われる仮面舞踏会を描いています。
華やかな外見と内に秘めた哀愁のコントラストが、フォーレの繊細な音楽表現によって見事に表現されている魅力的な作品。
歌とピアノのアンサンブルで聴くのもよいですが、ピアノの独奏で聴くのもまた違った魅力を感じられます。
秋の夜長に、物思いにふけりながら聴くのにぴったりの1曲ですね。
赤とんぼ変奏曲三宅榛名

秋の童謡唱歌として真っ先に思い浮べる方も多い、山田耕筰さんの『赤とんぼ』。
とんぼが舞う秋の空を連想させるメロディをテーマとして、作曲家兼ピアニストの三宅榛名さんが5つの変奏曲に仕上げたものが、この『赤とんぼ変奏曲』です。
素朴で懐かしいメロディに、原曲を重んじながらも大胆なアレンジが加えられているため、原曲に慣れ親しんでいる方も抵抗感なく新鮮な気持ちで聴けるでしょう。
『赤とんぼ』のメロディを目と耳で追いながら、実際に演奏してみるのもオススメです!
6つの演奏会用練習曲 作品35-2「秋」Cécile Chaminade

フランスの女性作曲家セシル・シャミナードが1886年に発表したピアノ独奏曲。
彼女の代表作の一つで、豊かなロマンティシズムと情感が特徴です。
こちらの『秋』は、全6曲からなる練習曲集の第2曲にあり、秋の季節感を表現しています。
静けさと寂しさ、時折激しい感情が交差する構成が魅力的。
ゆったりとしたリズムと哀愁漂うメロディで、秋の移り変わりや物寂しい雰囲気を見事に描き出しています。
ピアノ愛好家の方はもちろん、秋の雰囲気を音楽で味わいたい方にもオススメの1曲です。
秋のささやきRichard Clayderman

フランスが生んだピアニスト、リチャード・クレイダーマンによる名曲。
1977年に作曲され、1978年のアルバム『A Comme Amour』に収録されました。
1981年にはTBS系列のドラマ『愛の滑走路’81』のテーマ曲にも起用され、日本でも大ヒット。
ゆったりとしたテンポと繊細なアルペジオのピアノラインが特徴です。
秋の静寂や感傷的な雰囲気を見事に表現しており、愛の儚さや美しさを秋の風景に重ねたかのような旋律は、聴く人の心に深い感動を与えます。
静かな秋の夜長に、しみじみと聴きたい1曲ですね。