【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック
秋といえば……そう、「芸術の秋」!
音楽好きの方なら、「食欲の秋」や「スポーツの秋」より、真っ先にこの言葉を思い浮べるのではないでしょうか?
秋は、演奏会や芸術祭が全国各地で開催されるなど、音楽を楽しむのにピッタリの季節です。
今回は、そんな秋に聴きたいクラシック作品の中から、美しいピアノ曲をピックアップしてご紹介いたします。
ご自宅で静かに鑑賞するもよし、弾いて楽しむもよし!
お好みのスタイルで、芸術の秋を美しいピアノ曲とともにお楽しみください。
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【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(1〜10)
前奏曲集 第2集 第2曲「枯葉」Claude Debussy

絵画のような繊細で美しい作品を数多く残したフランスの作曲家クロード・ドビュッシーは、前奏曲として24の作品を残しています。
12曲ずつで構成された2つの前奏曲集のうち、第2集に収録されている『第2曲「枯葉」』は、秋のもの悲しさを感じさせる曲調が特徴的な1曲です。
不安定な印象の和音の連続に、なんとも不思議な気持ちにさせられるこの曲は、フランス印象派のドビュッシーらしい世界観を感じながら、まさに秋らしさも味わえる作品といえるでしょう。
子どものためのピアノ曲集「虹のリズム」第22曲「秋の光に落葉が舞って」平吉毅州

独唱曲や合唱曲など、児童向けの作品を数多く手掛けた日本人作曲家、平吉毅州さん。
子供向けのピアノ曲も作曲しており、『秋の光に落葉が舞って』もそのうちの1曲です。
『子どものためのピアノ曲集「虹のリズム」』に収録されているこの作品からは、色づいた葉っぱが散っていく様子をちょっぴり切ない気持ちで眺めている、そんな子供の様子が思い浮かびます。
風に舞う木の葉をイメージしながら、旋律の美しさを静かに味わいたい作品です。
3つのロマンス 作品11-1Clara Schumann

抑制された表現の中に、深い叙情性を秘めたピアノ作品です。
全3曲からなるロマンティックな小品集の冒頭を飾るこの楽曲は、1839年に作曲家が19歳の頃、婚約者ロベルト・シューマンへの想いを込めて書かれました。
長く続くアルペッジョに支えられて歌われる主題は、内に秘めた愛情や切なさを繊細に映し出すかのようです。
本作は、映画『Geliebte Clara』でもクララ・シューマンの内面を描写する重要な鍵として登場します。
静かに物思いにふけりたい夜、ピアノの歌うような音色に耳を傾けながら、じっくりと自分の心と向き合いたいときにぴったりの一曲です。
【芸術の秋】珠玉のピアノ曲とともに|聴いて&弾いて楽しむクラシック(11〜20)
ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 2楽章 メヌエットMaurice Ravel

静かに心と向き合いたい時におすすめなのが、モーリス・ラヴェルのピアノ作品『Sonatine』に含まれる一曲です。
本作は、古典的なメヌエットの優雅な形式をとりながら、内に秘めた憂いと洗練された響きが溶け合う、とても美しい楽章です。
メロディを聴いていると、悲しみの中にも凛とした気品を保つ情景が目に浮かぶようですよ。
1975年にはこの曲を含む作品全体がバレエとして振り付けられたことでも知られ、その物語性は聴く人の想像力をかき立てます。
激しい感情ではなく、ピアノの繊細な音色に静かに身を委ねたい時に、きっと心に寄り添ってくれることでしょう。
叙情小曲集より「秋のスケッチ」William Gillock

アメリカの音楽教育者、ウィリアム・ギロックが1958年に発表したピアノ曲集『叙情小曲集』。
その中の1曲である『秋のスケッチ』は、秋の情景を描いた美しい旋律が特徴です。
ゆったりとしたテンポで奏でられる穏やかな音の流れは、まるで秋の落ち葉が舞い散る様子を思わせます。
ギロックは「子供向け作曲家のシューベルト」と称され、初心者でも演奏しやすいよう工夫されながら、豊かな感情表現を可能にした作曲家。
色彩豊かでありながらシンプルな音使いによって、深い叙情性とハーモニーを生み出しています。
秋の夜長にゆったりと聴いてみてはいかがでしょうか。
愛の夢 第3番Franz Liszt

旋律な美しさが際立つフランツ・リストの『愛の夢 第3番』は、演奏会や発表会だけでなく映画やドラマなどでも起用され、多くの方に親しまれている作品です。
もともとは歌曲『おお、愛しうる限り愛せ』として作曲されたこの曲。
のちにリスト自身によってピアノ独奏版に編曲され、現在ではピアノ曲として演奏される機会の方が多く見受けられます。
ロマンチックな曲調は、秋の心地よい夜にゆったりとくつろぎながら鑑賞したり、美しいメロディを味わいながら演奏するのにピッタリ!
ぜひ、その深みを芸術の秋に堪能してみてください。
秋のワルツIsaac Albeniz

スペインの作曲家兼ピアニストであり、スペイン民族音楽の影響を受けた独特な世界観の作風で知られるイサーク・アルベニス。
『秋のワルツ』は1890年頃にピアノ独奏曲として作曲されましたが、木管五重奏などでもたびたび演奏されています。
胸を締め付けられるような切なさを感じるメロディが魅力的。
演奏される機会はそれほど多くありませんが、心穏やかに過ごしたい秋に最適な作品です。
この曲を聴きながら、少しだけセンチメンタルな気分に浸ってみてはいかがでしょうか。