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【ミハイル・グリンカ】ロシア音楽の先駆けである作曲家の名曲、人気曲を紹介

ロシアの作曲家、ミハイル・グリンカ。

ロシアの国に初めて真のロシア的音楽を作った人物であり、国外でも広い名声を得た最初のロシア人作曲家として、「近代ロシア音楽の父」と呼ばれました。

同時代の詩人、画家らと積極的に交友関係を結び、なかでも詩人プーシキンからの影響でロシア的な作品を書き始めたそうです。

本記事ではそんなグリンカの名曲、人気曲をピックアップしました。

彼の作品は、当然ロシア風でありながらショパンのような甘美さを感じさせる作品や、当時流行していた歌劇のメロディを主題とする変奏曲など、ロマンティックでユニークな雰囲気も兼ね備えています。

ロシアへの愛を感じられる作品も多くあるので、ぜひそんな彼の音楽をお楽しみください!

もくじ

【ミハイル・グリンカ】ロシア音楽の先駆けである作曲家の名曲、人気曲を紹介(1〜20)

ケルビムの歌Mikhail Ivanovich Glinka

天使の歌声を思わせる美しい合唱曲。

6声部の豊かな響きが、神聖な雰囲気を醸し出しています。

歌詞は正教会の祈祷文に基づいており、天使たちとともに神を賛美する内容。

世俗の煩わしさを忘れ、神聖な礼拝に集中することを促す、深い精神性を持った作品となっています。

透明感のある旋律は、まるで高い夜空から天使が星を落としているかのような幻想的な情景を想起させます。

宗教音楽に関心のある方はもちろん、心を落ち着かせたい時や静かな瞑想の時間を過ごしたい方にもオススメ。

ロシア音楽の精神性と美しさを象徴する名曲として、今もなお多くの合唱団に愛され続けています。

舟歌Mikhail Ivanovich Glinka

Glinka – Barcarolle in G major – Victor Ryabchikov
舟歌Mikhail Ivanovich Glinka

ピアノ独奏曲『舟歌』は、穏やかな6/8拍子のリズムが特徴的な作品です。

流れるような美しい旋律は、ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌をイメージさせます。

グリンカのイタリア滞在中の経験とロシアの民族音楽の要素が融合した独特の味わいがあり、技術的な華やかさと抒情性のバランスが絶妙。

1847年に作曲され、ピアノ独奏曲集『祖国へのあいさつ』の第1曲として位置づけられています。

穏やかな波の揺れや水上の情景を音楽で表現した心温まるこの作品は、ロマン派音楽や舟歌のジャンルに興味のある方にオススメですよ。

ロシア民謡「なだらかな谷間に沿って」による変奏曲Mikhail Ivanovich Glinka

ロシアの民族音楽を巧みに取り入れたピアノ独奏曲が、ここに登場。

1826年に作曲されたこの作品は、ロシア民謡の素朴で美しい旋律を主題に、巧みな変奏技法で魅力的に展開していきます。

イ短調の曲調からは、どこか切なさや郷愁も感じられますね。

全体で約2分50秒という短い作品ながら、ロシアの風景や人々の暮らしが目に浮かぶような、情感豊かな音楽世界を描き出しています。

ロシア音楽の魅力を存分に味わえるこちらの1曲、ぜひ聴いてみてくださいね。

愛国の歌Mikhail Ivanovich Glinka

1990年から2000年までロシア連邦の国歌として使用された本作は、ロシアの国家の象徴として深く刻まれた楽曲です。

もともとは器楽曲でしたが、後に『モスクワ』というタイトルで歌詞が付けられました。

首都モスクワを「祖国の心臓」と称え、国全体の誇りとして描写する歌詞は、愛国心を鼓舞する内容となっています。

1947年のモスクワ建都800年の記念行事の一環として歌詞が付けられたそうで、その経緯もこの曲の重要性を物語っていますね。

ロシアの歴史を感じられる1曲です。

歌劇「イワン・スサーニン」より序曲Mikhail Ivanovich Glinka

グリンカが32歳頃に作曲した本作は、ロシア初の本格的なオペラとして高く評価されている歌劇。

『皇帝に捧げた命』という題名でもあります。

17世紀初頭のロシアを舞台に、農民イヴァン・スサーニンが新たに選出された皇帝を守るため自己犠牲を払う物語。

愛国心と国民性を強調した内容は、当時のロシア社会に大きな影響を与えました。

ロシアの民族的要素と西洋音楽の技法を見事に融合させた力強い序曲は、オペラ全体のテーマを凝縮しています。

ロシアの歴史や文化に興味のある方にぜひオススメです。