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日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽

クラシック音楽、と言われるとやはり誰でも知っている海外の作曲家による作品を思い浮かべますよね。

日常の場面でアレンジを変えて使われることも多いですし、ごく自然に多くの人が一度は耳にしていてすぐに名前を挙げられる作品は多く存在します。

それでは、日本人作曲家によるクラシック音楽の作品で知っているものを挙げてください、と言われてさっと答えられる方は少ないかもしれません。

ここでは日本人の作曲家が手掛けたクラシック音楽に注目、代表的な作品をピックアップしています。

日ごろからクラシック音楽を愛聴されている方々の中でも、あまり日本人の作品は聴いたことがないな、という方にもおすすめです。

もくじ

日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽(1〜20)

大阪俗謡による幻想曲大栗裕

大栗裕:大阪俗謡による幻想曲 管弦楽(1970年版)
大阪俗謡による幻想曲大栗裕

日本のクラシック音楽界を代表する作曲家の一人、大栗裕さんが手掛けたオーケストラ曲です。

大阪生まれの大栗さんは、地元の民謡や俗謡を題材に、西洋音楽の形式を融合させた独特の作風で知られています。

本作は1970年に吹奏楽による改訂版が作られ、1974年5月30日に大阪市音楽団によって初演されました。

大阪の風土や文化、人々の生活が感じられる旋律が用いられており、聴く人に大阪の歴史や情緒を感じさせる魅力的な曲となっています。

日本の伝統音楽に興味がある人や、地域の文化を音楽で表現することに関心のある人におすすめの一曲です。

かちどきと平和山田耕筰

Kosaku Yamada: Symphony in F “Triumph and Peace” (1912)
かちどきと平和山田耕筰

日本で最初に書かれた交響曲、と言われているのがこちらの『かちどきと平和』です。

日本における西洋音楽の開拓者であり、偉大な作品を多く世に送り出した近代日本音楽史における偉大なる作曲家、山田耕筰さんが1912年に作曲、同じく山田さんの手による日本人初の管弦楽曲『序曲』に続いて書かれた管弦楽曲としても知られています。

10代で西洋音楽に触れて作曲もしていた山田さんが、1910年にドイツのベルリン王立芸術アカデミー作曲科に留学した際に作曲した作品であり、本場ドイツで西洋音楽のエッセンスを大いに学んだ若き日の山田さんの最初の成果と言えそうです。

いわゆる後期ロマン派の流れをくんだ作風であるのですが、第1楽章の冒頭で聴くことのできる旋律は『君が代』の旋律を引用したものと言われており、西洋音楽への憧れと日本人としてのアイデンティティが見事に結実した作品というのも興味深いですね。

「朱鷺に寄せる哀歌」吉松隆

交響曲だけでなく映画音楽やポップスなど幅広いジャンルで活躍する作曲家、吉松隆さんが1977年から1980年にかけて作曲した管弦楽曲です。

1971年に捕獲された本州最後のトキである「能里」の死に触発されて作曲されたものと語られています。

トキの数が減って終わりが目前に迫っている様子を表現したような物悲しい雰囲気が全体をとおして伝わってきます。

トキに対しての追悼のように感じられるとともに、トキによる悲しみや叫びのようにも思える曲です。

交響管弦楽のための音楽芥川也寸志

交響曲や声楽曲だけでなく映画音楽や童謡など、あまりにも広い分野で活躍した作曲家・芥川也寸志さんの出世作といわれる管弦楽曲です。

NHK放送25周年記念事業の応募作として1950年に作曲され、團伊玖磨さんの『交響曲第1番』とともに入賞した作品です。

芥川也寸志さんの作品の特徴とされる、勇ましく快活な雰囲気が伝わってくるような力強く奏でられる音が魅力的ですね。

2楽章で構成されており、晴れやかで壮大な空気感と、心を奮い立たせるようなパワフルな展開が美しい楽曲です。

内触覚的宇宙湯浅譲二

1929年に福島県で生まれた湯浅譲二さんは日本における現代音楽・実験音楽のパイオニアです。

「音楽とは音響エネルギー体の空間的・時間的推移」という湯浅さん独自の音楽観を持っており、この曲もスクリャービンを思わせる無調の音楽を作り上げています。

星が瞬くようなピアノの旋律が、聴く人を包み込んでいきます。