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日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽

クラシック音楽、と言われるとやはり誰でも知っている海外の作曲家による作品を思い浮かべますよね。

日常の場面でアレンジを変えて使われることも多いですし、ごく自然に多くの人が一度は耳にしていてすぐに名前を挙げられる作品は多く存在します。

それでは、日本人作曲家によるクラシック音楽の作品で知っているものを挙げてください、と言われてさっと答えられる方は少ないかもしれません。

ここでは日本人の作曲家が手掛けたクラシック音楽に注目、代表的な作品をピックアップしています。

日ごろからクラシック音楽を愛聴されている方々の中でも、あまり日本人の作品は聴いたことがないな、という方にもおすすめです。

日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽(11〜20)

サイバーバード協奏曲吉松隆

日本のクラシック音楽界の新境地を切り開く作曲家として知られる吉松隆さんの代表作です。

サックスをメインにしながらも、ピアノとパーカッションが独奏的に使われ、ジャズのリズムや即興的な要素も取り入れられたスタイルが特徴です。

3つの楽章から成り、各楽章には「彩の鳥」「悲の鳥」「風の鳥」という標題が付けられています。

1994年3月に初演された本作は、作曲中に亡くなった妹への思いが込められており、電脳空間の鳥という近未来的なイメージと、自然や生命の象徴としての鳥が重ねられた独特の世界観が広がります。

クラシックとポップス、ジャズの融合を楽しみたい方におすすめの一曲です。

大阪俗謡による幻想曲大栗裕

大栗裕:大阪俗謡による幻想曲 管弦楽(1970年版)
大阪俗謡による幻想曲大栗裕

日本のクラシック音楽界を代表する作曲家の一人、大栗裕さんが手掛けたオーケストラ曲です。

大阪生まれの大栗さんは、地元の民謡や俗謡を題材に、西洋音楽の形式を融合させた独特の作風で知られています。

本作は1970年に吹奏楽による改訂版が作られ、1974年5月30日に大阪市音楽団によって初演されました。

大阪の風土や文化、人々の生活が感じられる旋律が用いられており、聴く人に大阪の歴史や情緒を感じさせる魅力的な曲となっています。

日本の伝統音楽に興味がある人や、地域の文化を音楽で表現することに関心のある人におすすめの一曲です。

舞楽黛敏郎

Toshiro Mayuzumi (黛敏郎) – Bugaku, ballet in two parts 舞楽
舞楽黛敏郎

この作品は日本の伝統文化と現代音楽が融合した作品として注目を集めています。

1962年に発表されたこの楽曲は、日本の伝統舞踊「舞楽」にインスパイアされており、革新的な音楽表現で当時の音楽界に大きな影響を与えました。

弦楽器、打楽器、木管楽器などが駆使され、緊張感のあるテンポの変化と微妙なダイナミクスが特徴的です。

二部構成で、第一部と第二部を通して全体的にミニマルな音響とリズムが展開されます。

日本の伝統音楽と現代的なオーケストレーションの融合を目指した黛さんの試みは、古典と現代音楽を融合させた実験的な試みとして高く評価されています。

日本のクラシック音楽に興味のある方にぜひ聴いていただきたい一曲です。

交響管弦楽のための音楽芥川也寸志

交響曲や声楽曲だけでなく映画音楽や童謡など、あまりにも広い分野で活躍した作曲家・芥川也寸志さんの出世作といわれる管弦楽曲です。

NHK放送25周年記念事業の応募作として1950年に作曲され、團伊玖磨さんの『交響曲第1番』とともに入賞した作品です。

芥川也寸志さんの作品の特徴とされる、勇ましく快活な雰囲気が伝わってくるような力強く奏でられる音が魅力的ですね。

2楽章で構成されており、晴れやかで壮大な空気感と、心を奮い立たせるようなパワフルな展開が美しい楽曲です。

内触覚的宇宙湯浅譲二

1929年に福島県で生まれた湯浅譲二さんは日本における現代音楽・実験音楽のパイオニアです。

「音楽とは音響エネルギー体の空間的・時間的推移」という湯浅さん独自の音楽観を持っており、この曲もスクリャービンを思わせる無調の音楽を作り上げています。

星が瞬くようなピアノの旋律が、聴く人を包み込んでいきます。