日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽
クラシック音楽、と言われるとやはり誰でも知っている海外の作曲家による作品を思い浮かべますよね。
日常の場面でアレンジを変えて使われることも多いですし、ごく自然に多くの人が一度は耳にしていてすぐに名前を挙げられる作品は多く存在します。
それでは、日本人作曲家によるクラシック音楽の作品で知っているものを挙げてください、と言われてさっと答えられる方は少ないかもしれません。
ここでは日本人の作曲家が手掛けたクラシック音楽に注目、代表的な作品をピックアップしています。
日ごろからクラシック音楽を愛聴されている方々の中でも、あまり日本人の作品は聴いたことがないな、という方にもおすすめです。
日本の作曲家によるクラシック音楽。おすすめのクラシック音楽(21〜30)
バレエ音楽「生命の律動」須賀田礒太郎

西洋近代の管弦楽法と日本の伝統音楽・雅楽を組み合わせた独自の作品を制作した作曲家・須賀田礒太郎さん。
吹奏楽曲から歌曲まで幅広い音楽性を持ちあわせています。
日本のクラシック音楽をあまり聴いたことがない方にもオススメしたい作品は『バレエ音楽「生命の律動」』です。
東洋と西洋の音楽の魅力を同時に味わえるオーケストラサウンドが印象的。
オリエンタルな雰囲気を持つ「城」や「神社」などの建造物をイメージさせる壮大な作品です。
パロディ的な4楽章深井史郎

この曲を初めて聴いて、戦前の日本で作られたと分かる人がどれ程いるでしょうか。
こんなしゃれた響きの旋律が戦前の日本にあったのです。
深井は日本のラヴェルとも言われています。
西洋の作曲家の手法を積極的に模倣しながら作曲したらすんなり完成してしまったらしいのですが、異文化をすんなりと受け入れる深井の柔軟さとその中でオリジナリティを出すセンスの高さが表れています。
新・祝典行進曲團伊玖磨

1993年の6月9日に行われた皇太子徳仁親王(今上天皇)と小和田雅子さま(現皇后)の結婚の儀のパレードにて演奏された、と言えばピンとくる方もいらっしゃるのでは?
こちらの行進曲『新・祝典行進曲』は、クラシック音楽の分野のみならず童謡や映画音楽など幅広い作曲活動で知られている團伊玖磨さんが、冒頭で述べた結婚の儀のパレードのために吹奏楽編成で書かれた作品です。
勇壮さと軽やかさを兼ね備え、ご本人いわく「男性的な華麗さと女性的な優美さ」対比させたというのも納得の作風となっています。
團さんは1959年に当時は皇太子というお立場であった明仁親王と正田美智子様のご成婚の際に『祝典行進曲』という作品を作曲しており、時代背景の変化も含めてそれぞれの違いを感じながら聴き比べてみるのもおもしろいですよ。
交響詩「曼荼羅の華」山田耕筰

山田耕筰は日本における西洋音楽の草分け的な存在です。
一般的には「赤とんぼ」などの童謡のイメージが強いと思いますが、本格的な交響曲もしっかり残しています。
この曲は山田の親友が父親の死を予感した際に書いた詩にインスピレーションを受けて書かれた曲です。
おほむたから 作品20山田一雄

日本のクラシック音楽界を支えたことで知られる作曲家・山田一雄さん。
戦前からオーケストラの指揮を担当しており、国内外を含め数多くの舞台で活躍しました。
彼の作品のなかでも壮大な物語を感じさせるのは『おほむたから作品20』です。
日本の美しい自然風景にマッチしたオーケストラサウンドが響きます。
静と動をみごとに表現したドラマチックな作品に仕上がっています。
晴れやかで力強い意志が感じられる日本のクラシック音楽です。
国内の時代劇や歴史ドラマを好む方はぜひ聴いてみてください。