日本人の指揮者を知っていますか?
クラシック音楽はヨーロッパを中心にさまざまな国の人から愛され多くの演奏者とそれをまとめる指揮者によって広く普及されてきました。
カラヤンなど著名な指揮者も多く存在し、指揮者によって同じ曲でも雰囲気が変わり、聴きたいコンサートも選ばれるほど重要な存在となっています。
外国の指揮者はすらすら言えても日本人指揮者というとどれくらい名前が上がるのでしょうか。
外国指揮者も素晴らしいですが日本人指揮者も負けてはいません。
今回は首席指揮者や音楽監督、ゲーム・アニメ音楽のオーケストラコンサートでおなじみの指揮者や吹奏楽で人気の指揮者、日本拠点の楽団を立ち上げて日本のクラシック界の魅力を発信する指揮者まで国内外で活躍する日本人指揮者を紹介します。
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【指揮者】日本の指揮者。おすすめの日本人指揮者(1〜10)
高度な技術への指標/シエナ・ウィンドオーケストラ佐渡裕

日本吹奏楽界憧れの指揮者、佐渡裕さんです。
佐渡さんは京都市生まれで、吹奏楽部でフルートを吹いていたという経歴から吹奏楽には近い存在になっており、題名のない音楽会で司会や指揮を務めるなど、幅広く親しみやすく日本の音楽界に貢献しています。
小澤征爾さんやレナード・バーンスタインさんに師事し、1989年にはブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、日本を代表とするプロ吹奏楽団シエナ・ウインド・オーケストラを指揮したり、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に客演指揮者、兵庫芸術文化センター管弦楽団の芸術監督、2023年4月より新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽監督も担当しています。
日本には欠かせない指揮者の一人です。
組曲「惑星」作品32/仙台フィルハーモニー管弦楽団太田弦

若き才能としてクラシック界の注目を集める指揮者の太田弦さん。
東京藝術大学を首席で卒業し、現在は九州交響楽団の首席指揮者を務めています。
得意とするのはマーラーやイギリス音楽などを含む大規模な交響曲。
大学1年次に初めて本格的な指揮を経験し、そのキャリアをスタートさせました。
代表盤としては、2021年2月に発売された新日本フィルとのライブ盤『シューベルト:交響曲第8(9)番「ザ・グレイト」』があり、その緊張感とエネルギーに満ちた演奏は大きな話題を呼びました。
2015年には東京国際音楽コンクールで史上最年少の21歳で第2位と聴衆賞を獲得。
「端整で明晰」と評される緻密な音楽は、作品の構造美をじっくり堪能したい方や、若きマエストロの情熱に触れたい方にぴったりかもしれませんね!
劇音楽《エグモント》Op.84 より〈序曲〉山下一史

巨匠カラヤンのアシスタントを務めた経歴を持つ、世界的な指揮者の山下一史さん。
1988年にNHK交響楽団を指揮してデビューを飾り、オーケストラからオペラまで幅広くタクトを振っています。
1986年のニコライ・マルコ国際指揮者コンクール優勝という輝かしい受賞歴もさることながら、音楽ファンの間で語り草なのが、同年、急病のカラヤンに代わりジーンズ姿でベルリン・フィルを指揮した伝説的なエピソードです。
その腕から紡ぎ出される情熱的でスケールの大きな音楽は、聴く人の心を揺さぶります。
世界レベルの演奏を体感したい方や、ドラマティックなオペラの世界に浸りたい方にぴったりの指揮者です!
大阪俗謡による幻想曲/大阪フィルハーモニー交響楽団朝比奈隆

大阪フィルハーモニー交響楽団の生みの親で特に関西方面のクラシック音楽を語るのに外せない人物である朝比奈隆さんです。
1908年東京都出身、1940年に新交響楽団でプロデビューを飾ります。
大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽総監督として55年もの長きにわたり活躍し、ベートーヴェンやブルックナーの交響曲全集を何度も録音。
国内外で高い評価を受け、文化勲章をはじめ数々の栄誉に輝きました。
朝比奈さんの情熱的な指揮は、クラシック音楽の魅力を存分に引き出します。
ドイツ音楽を中心とした深い解釈と力強い音楽性は、クラシックファンの心をつかんで離しません。
ボレロ/ロシア・ボリショイ交響楽団西本智実

西本智実さんは大阪音楽大学作曲科を卒業後、ロシア国立サンクトペテルブルク音楽院指揮科に留学しました。
クラシック音楽界では数少ない女性指揮者で、女性には人気指揮者の一人です。
2004年にはチャイコフスキー記念財団・ロシア交響楽団の芸術監督兼首席指揮者に就任し、その後も世界各地でタクトを振り、2014年10月、バチカンの音楽財団より日本人で初めて「名誉賞」を授与されました。
芸術監督の西本智実さんのもと、受賞歴のある国内外のオーケストラの首席経験者などによってイルミナートフィルハーモニーオーケストラを結成し、日本のクラシック音楽界の貢献に努めています。
交響曲第5番(チャイコフスキー)/新日本フィルハーモニー交響楽団小林研一郎

「炎のコバケン」という愛称で親しまれる小林研一郎さん。
その名の通り、指揮台からほとばしる情熱的な音楽は、オーケストラに生命を吹き込むかのようです。
国際的なキャリアの幕開けは、1974年のブダペスト国際指揮者コンクールでの第1位受賞でした。
なかでも2002年、東洋人として初めてプラハの春音楽祭のオープニングでスメタナの『わが祖国』を指揮し、満場の喝采を浴びたエピソードは広く知られています。
髪を振り乱し、全身で音楽を表現する姿からは、クラシックのダイナミックな魅力が伝わってきます。
オーケストラのエネルギーに心を揺さぶられたい方に、ぜひ一度触れてみてほしいマエストロです。
交響組曲「ドラゴンクエスト」/東京都交響楽団すぎやまこういち

ゲーム音楽の巨匠として知られ、指揮者としても活躍したすぎやまこういちさん。
その活動は歌謡曲からアニメ、ゲーム音楽まで多岐にわたり、ザ・タイガースの『花の首飾り』やガロの『学生街の喫茶店』など数々のヒット曲を手掛けました。
すぎやまこういちさんの名を世界に轟かせたのは、国民的RPGシリーズ『ドラゴンクエスト』の音楽でしょう。
冒険の始まりを告げる壮大な序曲によるファンファーレは、2021年のオリンピック開会式で響き渡ったことで、日本の文化を象徴する一曲になりました。
2016年にはギネス世界記録にも認定されています。
ゲームファンはもちろん、クラシック音楽の華やかさと心に響くメロディーを楽しみたい方にもおすすめの指揮者です!





