日本のジャズシンガー。国内ジャズシーンを代表するジャズボーカル
世界に通用する日本のジャズ・ミュージシャンは多く存在しておりますが、代表的な日本のジャズシンガーと言われてすぐに名前を挙げられる方は、意外に少ないかもしれません。
日本におけるジャズシンガーの歴史は、それこそ戦前から始まったものです。
戦後になると、ジャズを下地とした歌謡曲のヒット曲が次々と生まれ、大衆に愛されるスターも多く誕生しました。
そんな歴史を踏まえつつ、今回の記事では幅広い視点で日本のジャズシンガーをピックアップ!
ジャズの素養を持つ往年の大スターから純然たるジャズシンガー、実はジャズを歌っていた意外なあのアーティストまで、バラエティー豊かにお届けします!
- 声がいい男性歌手。かっこよくて色気を感じる歌声まとめ
- 【圧倒的歌唱力】人気の女性歌い手まとめ
- 歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手
- カラオケにもオススメ!一度は歌ってみたいジャズの名曲
- 【2025】ジャズボーカルの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム
- ジャズの人気曲ランキング
- 【2025】ジャズ風の邦楽バラード名曲まとめ
- 歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手
- ジャズ史を彩る魅力的な女性ジャズシンガー。世界のおすすめジャズボーカル
- 歌手・ボーカル・アーティストオーディション一覧【2025】
- オススメの日本人ジャズバンド~往年の名バンドから若手まで
- 【迫力】声量がすごい邦楽シンガーまとめ
- 女優が歌う名曲、人気曲
- ジャズのCMソング。人気のコマーシャルソング
- アニメのジャズ・挿入歌やカバーまとめ
日本のジャズシンガー。国内ジャズシーンを代表するジャズボーカル(11〜15)
You’d be so Nice to Come Home toKEIKO LEE

愛知県半田市出身の在日三世としてもともとピアニストとして活動していましたが、周囲からの勧めもあり、ボーカリストに転向した彼女。
ハスキーで骨太な声質に加え、楽器奏者ならではのアドリブへの対応、自在なメロディーフェイクなどが彼女の歌をより魅力的にしています。
ジャズのテイストを残しながらも、ビートルズなどポップスの名曲や日本の歌謡曲をカバーした、ジャズとポップスの懸け橋ともいえるアルバムもとても人気があります。
有楽町で逢いましょうフランク永井

純然たるジャズシンガーというわけではありませんが、ジャズのテイストをふんだんに盛り込んだムード歌謡を、艶のある豊かなバリトンで歌い人気を博したのがフランク永井さんです。
『有楽町で逢いましょう』や『おまえに』など多くのヒット曲を持ち、紅白歌合戦に26回連続で出演した大御所歌手の永井さんは、幼少期から歌手を目指しており、アメリカ軍のクラブ歌手としてキャリアをスタート。
ジャズを中心に歌っていましたが成功はできず、先輩格の師匠とも言えるディック・ミネさんの勧めを受け、さらには作曲家の吉田正さんと出会い、歌謡曲を歌うシンガーとして歩み始めます。
その後は華々しい成功を収めましたが、コンサートにおいてスタンダードナンバーや持ち曲の英語バージョンを歌うなど、ムード歌謡歌手として成功しながらも、ジャズシンガーとしてのキャリアを大切にしていたことが分かりますね。
マシュ・ケ・ナダ由紀さおり

幼いころからお姉さんの安田祥子さんとともに童謡歌手として活動を始め、1965年にソロ・デビュー。
残念ながらヒットには恵まれませんでしたが、現在の名義で1969年に再デビューを果たし、リリースした『夜明けのスキャット』が大ヒットを記録、一躍人気者となった由紀さおりさん。
自らを「シンガー・ソング・コメディアン」と自称して、女優やテレビ番組の司会などさまざまな分野で大活躍した由紀さんですが、2011年にアメリカのジャズ・グループ、ピンク・マルティーニとコラボレーションしたアルバム『1969』をリリース。
ほとんどの楽曲を日本語で歌いながらも、世界中で大ヒットを記録という快挙を成し遂げましたのです。
ジャズを軸としながらも、歌謡曲としても楽しめる作品ですから、ぜひ一聴を。
Come on a My House江利チエミ

同時期にデビューを果たした美空ひばりさん、雪村いづみさんとともに「3人娘」と呼ばれて日本中にブームを巻き起こしたのが、江利チエミさんです。
1937年生まれの江利さんは、12歳という若さで歌手として進駐軍のキャンプを回る仕事をこなし、15歳にして『テネシーワルツ』というアメリカの古いポピュラー音楽の楽曲でデビュー。
『テネシーワルツ』は大ヒットを飛ばし、続いてリリースされた『ツゥー・ヤング』もヒットを記録して、日本のジャズ・ブームを後押しするきっかけとなったと言われています。
江利さんの活動歴はそのまま日本の芸能の歴史につながるほどの偉大なものであり、ここで全てを語ることはできません。
1953年にはジャズの本場、アメリカでデビューを果たしてステージに立ち絶賛を浴びるなど、ジャズ・シンガーとして高い評価を受けている江利さんを知りたい方には、もとCymbalsのシンガーである土岐麻子さんが選曲を担当して2006年にリリースされた『KING RE-JAZZ SWING: CHIEMI SINGS』か、2012年に発表された『Chiemi +Jazz』をオススメします!
山のロザリアスリー・グレイセス

戦後を代表する日本の女性コーラス・グループといえば、スリー・グレイセスの存在は欠かせません。
ジャズ演奏家であり、ダークダックスやボニージャックスといったビッグネームを世に送り出した小島正雄さんのもとで1958年に結成された3人組の彼女たちは、翌年にリリースされたロシア民謡『山のロザリア』が大ヒットを記録して、1962年と63年の紅白歌合戦に出場を果たします。
1967年には家庭を優先して活動を休止しますが、20数年後の1989年に再結成を果たし、同年にサントリー・ワイン・CFイメージソング『想い出してウクレレ』を発表。
以降は多くのCM曲やテレビ番組へ出演、アメリカのジャズ・フェスティバルへの参加など精力的な活動を続けています。
あの国民的なアニメソング『魔法使いサリー』の歌唱を担当したのも、スリー・グレイセスなのですよ!
ジャズの素養を持ち合わせた、日本が誇るコーラス・グループが残した素晴らしい名曲の数々を、ぜひベスト盤などで聴いてみてくださいね。