ザ・スパイダース、ザ・ワイルドワンズ、タイガース、ザ・フォーク・クルセダーズ、スウィング・ウエスト……。
60年代を代表するロック・アーティストの中から、スタジオスタッフがおすすめする名曲・ヒット曲のご紹介です。
日本のロック黎明期を支えたまさに伝説のプレイリストです。
60年代伝説の邦楽ロックの名曲・ヒット曲(1〜10)
トンネル天国ザ・ダイナマイツ

60年代のグループサウンズを象徴する青春のロックソングとして、1967年11月にビクターレコードから発売された作品です。
瀬川洋さんのエネルギッシュなシャウトと山口冨士夫さんの印象的なギターサウンドが、当時の若者たちの心をわしづかみにしました。
アルバム『ヤングサウンドR&Bはこれだ!』に収録されている本作は、田舎町への旅立ちと自由を求める若者の夢を描いた叙情的な歌詞とロック色の強いサウンドが見事に調和しています。
オリコンチャート73位を記録し、後にダウン・タウン・ブギウギ・バンドにカバーされるなど、R&B志向の名曲として音楽ファンの間で支持を集めました。
夏の旅行や友達とのドライブなど、解放感を味わいたい瞬間にピッタリの一曲です。
ハ・ハ・ハザ・リンド&リンダーズ

軽快なリズムと明るいメロディに乗せて、1968年8月に発売されたザ・リンド&リンダースの元気いっぱいのポップチューン。
関西を代表するグループサウンズの一つとして、当時大きな人気を集めたノーベル製菓『アマンド・キッス』のCMにも起用され、首都圏でも認知度が高まりました。
関西を代表するGSグループのナンバーとして、B面には叙情的なバラード『フォー・デイズ・ラブ』を収録。
本作は2000年1月にアルバム『ザ・リンド&リンダース Meets ザ・ヤンガーズ コンプリート シングルズ』に収められ、新たな世代のファンにも親しまれています。
グループ・サウンズ全盛期の息吹を感じたい方や、青春時代のノスタルジーに浸りたい方にオススメの一曲です。
好きさ好きさ好きさザ・カーナビーツ

イギリスのロックバンド、ザ・ゾンビーズの楽曲をカバーした、ザ・カーナビーツのデビュー作。
1967年6月に発売されたこの楽曲は、グループサウンズブームの先駆けとなり、120万枚から150万枚の売上を記録しました。
エネルギッシュなリズムとキャッチーなメロディが魅力の本作は、アイ高野さんのドラムと歌を同時にこなすパフォーマンスが話題を呼びました。
後年、Mi-Keのカバーで日本テレビ系『ん!?さんま』のオープニングテーマに起用され、アニメ『テニスの王子様』でも採用されるなど、世代を超えて愛される楽曲となっています。
青春時代の甘い恋心を歌ったGSサウンドを堪能したい方にオススメです。
夕陽と共にザ・ワイルドワンズ

青空に映える情景を切り取った爽やかなメロディが印象的な1曲。
ドラム担当の植田芳暁さんがリードボーカルを務め、演奏しながら歌う独特のスタイルで魅了します。
ザ・ワイルド・ワンズが1967年5月に発売した3枚目のシングルで、メンバー全員で作詞を手がけたことでも知られています。
12弦エレクトリックギターが奏でる明るく開放的なサウンドは、グループサウンズ黄金期を象徴する名曲として今なお色あせることがありません。
夕暮れ時のドライブや、友人とのひとときに聴きたい1曲です。
亜麻色の髪の乙女ヴィレッジ・シンガーズ

輝くような青春の清らかさと甘酸っぱい恋心を優しいメロディに乗せて描いたヴィレッジ・シンガーズの1968年2月の作品です。
穏やかでメロディアスなグループサウンズらしい楽曲展開と、すぎやまこういちさんの洗練された作曲、橋本淳さんの詩情豊かな歌詞が見事に調和しています。
本作は、TBSの朝の番組『ヤング720』のテーマソングとしても起用され、オリコンチャート7位を記録する大ヒットとなりました。
爽やかな春風のような軽やかなサウンドと、切ない恋心を歌い上げる透明感のある歌声は、心が踊るような高揚感を与えてくれます。
春の訪れを感じる季節や、恋に心踊る瞬間に聴きたい一曲です。
神様お願い!ザ・テンプターズ

甘い思いを神に懸けた青春の祈りが、切実な恋心とともに響き渡ります。
ザ・テンプターズによる熱いメッセージは、萩原健一さんのハスキーボイスとメンバーの一体感のある演奏で鮮やかに彩られています。
1968年3月に発売された本作は、オリコンチャートで2位を記録し、カネボウ化粧品のCMソングにも起用されました。
ブルースやR&Bの要素を取り入れたサウンドは、グループサウンズ黄金期の象徴として輝きを放ち続けています。
恋に悩む若者の心を優しく包み込む名曲は、純粋な気持ちに素直になりたい時や、大切な人への思いを再確認したい瞬間にピッタリです。
レッツ・ゴー・シェイク!寺内タケシ & バニーズ

渚で繰り広げられる青春のロマンスと、エレキギターによるさく裂するサウンドが織りなす1967年3月のハッピーチューン。
若者文化の象徴であるダンスホールやゴーゴー喫茶で、熱狂的な支持を集めたグループサウンズの黄金期を代表する名曲です。
寺内タケシとバニーズの代表作として知られる本作は、アルバム『レッツゴー「運命」』に収録され、第9回日本レコード大賞編曲賞に輝きました。
寺内さんの卓越したギターテクニックとバンドの一体感が生むエネルギッシュなサウンドは、サーフロックの真髄を伝える珠玉の一曲。
青春時代の輝きを思い出したい方や、日本のロック史に触れたい音楽ファンにオススメの一曲です。