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【ピアノ曲】子供でも弾きやすい!簡単なクラシック作品を一挙紹介

ピアノを習い始めたお子さまがピアノへの興味を失うきっかけの一つ、それは「ピアノって難しい……」と感じてしまうこと。

譜読みが難しくなかなか練習が進まなかったり、指が思うように動かず一向に先生から合格をもらえなかったりすると、興味津々で始めたはずのピアノに対してマイナスな感情を抱いてしまいがちです。

そこで本記事では、子供でも弾きやすい簡単なクラシック作品をご紹介します。

難易度の体感や進み具合は必ず個人差がありますが、お子さまが「ピアノって楽しい!」と感じられるよう、その子に合った曲をピックアップしてみてくださいね。

【ピアノ曲】子供でも弾きやすい!簡単なクラシック作品を一挙紹介(71〜80)

ダヴィッド同盟舞曲集 第18曲 Non presto ハ長調 速くなくRobert Schumann

『Davidsbündlertänze』の最終曲にある静謐な小品は、ロベルト・シューマンの詩情があふれる世界に誘います。

「速くなく」という指示通り、穏やかに流れるメロディと優しいハーモニーが心を落ち着かせるような温かみを感じさせます。

1838年1月に初版が出版された作品の中でも、特に内省的な雰囲気が漂い、シューマンの繊細な感性が表れています。

穏やかな終止を迎える本作は、入門レベルのピアノ学習者にも取り組みやすい曲で、ロマン派の情感を手軽に味わえる魅力があります。

ゆったりとしたテンポで演奏することで、シューマン独特の詩的表現を楽しめるでしょう。

『謝肉祭』Op.9 第12曲 ショパンRobert Schumann

変イ長調で書かれたこの作品は、シューマンがショパンに捧げた音楽的な肖像画です。

1834年から1835年にかけて作曲され、ショパンへの深い敬意と愛情が表現されています。

繊細で詩的な旋律が特徴で、ショパンらしい優雅なピアノの響きを感じられる魅力的な一曲です。

初心者ピアニストでも比較的取り組みがしやすく、ショパンの音楽的特徴を学びたい方にぴったり。

ロベルト・シューマン自らが『新音楽時報』を通じて同時代の音楽家を紹介したように、本作はショパンの魅力を伝える音楽的対話とも言えるでしょう。

ゆったりとした曲調でありながら、情感が豊かな表現を楽しめる一曲です。

6つのエコセーズLudwig van Beethoven

エコセーズ ECOSSAISE/ベートーヴェンBeethoven WoO.83
6つのエコセーズLudwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノ作品のなかでも、初心者向けの曲として親しまれている『6つのエコセーズ』。

繰り返される一つのテーマの間に、5つの短いテーマが挟み込まれる形で構成されており、曲調の切替や表現のメリハリを学ぶのにピッタリの作品です。

スタッカート、レガート、ターンなどの基本的なテクニックが詰まっているので、丁寧に練習していくことでレベルアップにもつながります。

繰り返しが多く覚えやすいので、発表会曲にもオススメですよ。

7つの性格的小品 第6曲 ホ短調「憧れに満ちて Sehnsüchtig」アンダンテ MWV U 61Felix Mendelssohn

調べや歌のような美しい旋律が冒頭から展開されるホ短調の小曲は、静かな情熱を秘めた憧れの感情を繊細に描いた作品です。

フェリックス・メンデルスゾーンが18歳頃に書いた本作は、透明感のある音の響きと微細なニュアンスの変化が印象的。

落ち着いたテンポで進行する旋律線は、ロマン派音楽特有の詩情が豊かな表現力に満ちており、1827年頃に作曲された全7曲からなる小品集の中でも人気の高い1曲となっています。

穏やかな雰囲気でありながら、心の奥底に潜む切なさを表現した本作は、ゆったりとしたテンポで演奏できる曲を探している方や、ロマン派音楽の魅力に触れてみたい方におすすめです。

子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

第36回入賞者記念コンサート/松下日花里 ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士
子供の領分 第1曲「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」Claude Debussy

大人が子供らしい気分に浸ることを目的としてクロード・ドビュッシーが作曲した、組曲『子供の領分』の第1曲『グラドゥス・アド・パルナッスム博士』。

ピアノ練習曲に挑戦する愛娘エマの様子を描いた作品とされています。

一生懸命練習する姿は、新たな作品に挑む子供たちと共通する部分がありますよね。

保護者の方々はきっと、この曲を立派に弾ききった姿に、大きな成長を感じられるはず。

「かっこいい曲があるよ、挑戦してみない?」とお子さんに提案してみてもいいかもしれませんね。

ナンネルの音楽帳よりメヌエット ヘ長調 K. 4Wolfgang Amadeus Mozart

幼少期のモーツァルトが生み出した優雅なメヌエットは、ヘ長調の明るく温かな旋律が印象的です。

シンプルながらも古典派音楽の様式美が感じられ、1分半ほどの短い楽曲のなかに端正な三部形式が収められています。

1762年5月にわずか6歳で作曲されたこの曲は、穏やかな和声進行と洗練された旋律が絶妙にマッチしています。

本作はクリアな構成と心地よい響きが特徴で、宮廷舞踏音楽の品格も感じられます。

ピアノを学ぶ方や、モーツァルトの音楽世界に触れてみたい方におすすめの一曲です。

優美な旋律を丁寧に紡ぎながら、音楽の喜びを存分に味わえる作品となっています。

『蝶々』作品2 第10曲「仮面を脱ぐ」Robert Schumann

Waltz in C major “Vivo” (Papillons, Op.2, No.10) – Robert Schumann
『蝶々』作品2 第10曲「仮面を脱ぐ」Robert Schumann

心躍るような旋律と繊細な表現が魅力のロベルト・シューマンの初期ピアノ組曲。

わずか12の小品から成る本作は、仮面舞踏会の様子を音楽で描いた小さな物語集です。

1831年に書かれたこの曲は、特に第10曲で物語のクライマックスを迎え、仮面を交換する場面を鮮やかに表現しています。

文学からインスピレーションを得た音楽は、初心者でも手が届く難易度でありながら、ロマン派特有の詩情があふれる世界を体験できます。

ピアノを始めたばかりの方や、短い曲で達成感を味わいたい方にぴったり。

技術的に難しくないので、表現力を磨く練習にも最適です。