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【上級】弾けたら超絶かっこいい!ピアノの名曲選

クラシックのピアノ曲といえば、優美な旋律や癒やしを与えてくれる穏やかな曲調の作品をイメージされる方が多いかもしれませんね。

しかしこちらの記事でご紹介するのは、そんなイメージを覆すような激しくも美しい、ダイナミックでかっこいいクラシックのピアノ曲の中で、さまざまな作曲家によるピアニストを学習者にとって憧れの上級者向けの作品を集めました!

かっこいいクラシック曲は演奏効果も高いため、発表会やおさらい会でも映えること間違いなし!

テクニック的にも難しく華やかなピアノ曲をお探しの方は必見です!

【上級】弾けたら超絶かっこいい!ピアノの名曲選(41〜50)

スペイン組曲 第1集 作品47『アストゥリアス』Isaac Albéniz

スペイン各地の風景や文化を音楽で描写した、情熱的で印象的なピアノ組曲『スペイン組曲 第1集 作品47』から、魅力的な楽曲をご紹介します。

神秘的な雰囲気を持つ中間部と、力強いリズム主題が織りなすコントラストが見事な本作は、ギター的な奏法をピアノで表現する独特の技法が用いられています。

1886年に作曲された本作は、映画やテレビ番組、CMなどでも使用されており、多くの人々の心を捉えてきました。

ピアノ技術を持ち合わせた方や、表現力が豊かな演奏を目指す方におすすめです。

スペインの民族音楽の要素を取り入れた味わい深い曲調は、発表会で聴衆を魅了することでしょう。

【上級】弾けたら超絶かっこいい!ピアノの名曲選(51〜60)

伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」Franz Liszt

角野 隼斗/リスト:「伝説」より「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」(2018PTNA特級セミファイナル)
伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」Franz Liszt

ひとくちに難曲といってもその種類はさまざま。

『マゼッパ』のような一点集中型の難しさもあれば、あらゆる技巧を含んだ『トッカータ』のようなさまざまな技巧が盛り込まれた難しさもあります。

今回、紹介するこちらの『伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」』は後者にあたる作品ですね。

リストの独特の指使いは本作でもしっかりと反映されており、体力もそれなりに必要とする作品です。

カバーしなければならない技術が多いので、一般的な楽曲に対する評価以上に難しさを覚える作品といえるでしょう。

ピアノソナタ第1番 作品2-1 第4楽章Ludwig van Beethoven

ベートーヴェン : ピアノソナタ第1番 第4楽章【08_激しい・速い楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
ピアノソナタ第1番 作品2-1 第4楽章Ludwig van Beethoven

力強く情熱的な演奏が魅力の一曲です。

2分の2拍子のプレスティッシモ(非常に速く)で書かれ、三連音符の分散和音と和音の刻みが織りなす躍動感があふれる展開が聴く人の心をつかみます。

ピアノとフォルテの強弱の対比が効果的に使われ、オクターヴの順次下降が印象的な副次主題も、会場全体を引き込む魅力に満ちています。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは1796年にウィーンのArtaria社からこの作品を出版し、師であるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンに献呈しました。

テクニックに自信のある方にぴったりの、聴衆を魅了できる演奏会向けのレパートリーとしておすすめです。

8つの演奏会用練習曲より 第8曲「終曲」Nikolai Kapustin

ジャズの要素を巧みに取り入れたクラシックピアノ曲で、力強さとエネルギーに満ちた演奏効果の高い作品です。

8分音符を基調とした力強い第1主題と、柔らかな印象の第2主題が見事に絡み合い、華麗なソナタ形式で構成されています。

1984年に書き上げられたこの楽曲は、複雑なリズム構造と急速なパッセージを含み、ピアニストに高い技術を要求しますが、ジャズの軽快さと自由さも感じられる魅力的な1曲です。

本作は、クラシック音楽の技巧とジャズのリズム感を兼ね備えており、発表会で演奏すれば観客を魅了できるでしょう。

演奏には相当な練習時間が必要ですが、華やかで聴き映えのする作品を披露したい上級者の方にぴったりです。

「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ S.434Franz Liszt

1851年にローマで初演されたヴェルディのオペラ、『リゴレット』。

こちらの『「リゴレット」による演奏会用パラフレーズ S.434』は劇中の1曲です。

クラシックを知らない層にとってはマイナーな部類にあたりますが、クラシック愛好家からは高難易度かつ至高のオペラ作品として有名ですね。

非常に繊細なタッチが求められる作品で、指の力加減がうまい演奏家でなければ、音が固くなってしまいます。

演奏家によって雰囲気が変わる作品なので、ぜひ聴き比べながらこの曲を味わってみてください。

ハンガリー狂詩曲 S.244 第2番 嬰ハ短調Franz Liszt

Nobuyuki Tsujii 辻井伸行 Liszt ハンガリア狂詩曲 第2番 2009 Van Cliburn International Piano Competition(WIDE)
ハンガリー狂詩曲 S.244 第2番 嬰ハ短調Franz Liszt

ピアノの魔術師フランツ・リストが手掛けた『ハンガリー狂詩曲』は全19曲。

なかでも第2番は特に知名度が高く、リスト自身やフランツ・ドップラーによって管弦楽用に編曲されたものも、たびたび演奏されています。

難易度の高いことでも知られている作品ですが、特に曲の終わり近くに設けられたカデンツァは腕の見せどころ。

自作のカデンツァを挿入して、より華やかに仕上げているピアニストもいます。

楽譜のまま弾きこなすだけでもハードな曲ですが、よりオリジナリティあふれる演奏を目指したい方は、挑戦してみてはいかがでしょうか?

クープランの墓 第4曲 リゴドンMaurice Ravel

ラヴェル: クープランの墓 4. リゴドン pf.土師さおり:SaoriHaji
クープランの墓 第4曲 リゴドンMaurice Ravel

第一次大戦で多くの知人を失ったモーリス・ラヴェルが、彼らへの追悼の意を込めて作曲した『クープランの墓』。

第4曲の『リゴドン』は、ラヴェルの幼なじみだったゴーダン兄弟にささげられた楽曲で、プロヴァンス地方に由来する活発な舞曲「リゴドン」のリズムが使われています。

楽しかった幼なじみとの思い出を表現しているかのような快活さも、曲の背景を知ると切なく感じられますよね。

ぜひラヴェルの思いを想像しながら、演奏してみてください。