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【上級】弾けたら超絶かっこいい!ピアノの名曲選

クラシックのピアノ曲といえば、優美な旋律や癒やしを与えてくれる穏やかな曲調の作品をイメージされる方が多いかもしれませんね。

しかしこちらの記事でご紹介するのは、そんなイメージを覆すような激しくも美しい、ダイナミックでかっこいいクラシックのピアノ曲の中で、さまざまな作曲家によるピアニストを学習者にとって憧れの上級者向けの作品を集めました!

かっこいいクラシック曲は演奏効果も高いため、発表会やおさらい会でも映えること間違いなし!

テクニック的にも難しく華やかなピアノ曲をお探しの方は必見です!

【上級】弾けたら超絶かっこいい!ピアノの名曲選(41〜60)

夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

太田糸音/ラヴェル:夜のガスパール~第3曲:スカルボ
夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

ラヴェルの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている作品『夜のガスパール 第3曲「スカルボ」』。

前衛的な表現を作り上げたラヴェルですが、本作でもその個性はいかんなく発揮されており、速いパッセージや難しいオクターブが連発するなかで、細かい表現を達成しなければなりません。

単純な難易度だけなら他の高難易度の曲に劣ることもあるものの、弾くのに精いっぱいの状態であれば、細かい表現を演出していくのは相当難しいといわざるをえません。

表現力に自信のある方は、ぜひ取り組んでみてください。

スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

角野 隼斗/ショパン:スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20(2018PTNA特級セミファイナル)Chopin – Scherzo No.1 Op.20
スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの名曲であり、コンクールや演奏会でも取り上げられることの多い『スケルツォ第1番ロ短調 作品20』は、不協和音を効果的に使った難易度の高い作品として知られています。

和音と不協和音が緩急をつけながら入り乱れるため、表現力とテクニックの両方が求められる作品といえるでしょう。

特に最初の高音から低音に下りながら展開される不協和音は、この作品の顔とも言えるフレーズなので、重点的に練習することをオススメします。

夜のガスパール 第1曲 オンディーヌMaurice Ravel

フランスの文学に詳しい方であれば、この『夜のガスパール』というタイトルを目にして19世紀のフランスで生まれたルイ・ベルトランによる詩集を思い出すかもしれませんね。

本稿で取り上げているのはモーリス・ラヴェルによるピアノ独奏のための組曲で、実際にルイ・ベルトランの詩集に収録された3篇に着想を得た同名の作品です。

全3曲の中でも、今回は暑い夏に聴きたい曲というテーマですから第1曲『オンディーヌ』を紹介しましょう。

「オンディーヌ」とは四大精霊のうちの水をつかさどる精霊の名前で、日本人としては「ウンディーネ」という名称の方が馴染みがあるかもしれませんね。

ラヴェルによる水をテーマとしたピアノ曲といえば『水の戯れ』が思い浮かべられますが、こちらの『オンディーヌ』もぜひ知っておいてほしい作品です。

人間に恋したオンディーヌの物語を描いており、恋に破れた精霊のエモーションと激しい雨が降る様を、ラヴェルらしい高度な技術でもって表現した繊細かつドラマチックな逸品ですよ。

12の練習曲 Op.8 第12番「悲愴」Aleksandr Skryabin

スクリャービン/12のエチュード 12.悲愴 Op.8-12/演奏:石井絵里奈
12の練習曲 Op.8 第12番「悲愴」Aleksandr Skryabin

アレクサンドル・スクリャービンの名作『12の練習曲 Op.8 第12番「悲愴」』。

スクリャービンの作品のなかでは特に難しい楽曲として知られていますが、実際のところはショパンのエチュードよりは簡単といった程度です。

しかしながら、やけに跳躍が多い楽曲なので、人によっては暗譜が必須だと思います。

ただし、細かいアルペジオが登場するわけではないので、指回りに自信がない方でも気軽に取り組めるといった側面もあります。

しっかりと聴き映えのする作品なので、ぜひチェックしてみてください。

喜びの島Claude Debussy

Nobuyuki Tsujii plays Claude Debussy’s L’Isle joyeuse 辻井伸行/ドビュッシー:喜びの島
喜びの島Claude Debussy

冒頭のトリルと、そこから何かがうごめく様子を表すかのように続くフレーズが印象的なクロード・ドビュッシー作曲の『喜びの島』。

ピアノリサイタルやコンクールで演奏されることも多い、人気も難易度も非常に高く弾きごたえのある楽曲です。

愛の女神ヴィーナスの島とされている地中海に浮かぶシテール島を描いた作品から着想を得て作曲されたこの曲は、装飾音やリズムの変化によって幻想的な愛の喜びを描いているといわれています。

曲の至る所にちりばめられたキラキラとした装飾音の音色を大切にしながら、表情豊かに演奏しましょう!

即興曲 FP176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc

【解説付】「エディット・ピアフを讃えて」15の即興曲より / プーランク Poulenc 15 Improvisations “Hommage a Edith Piaf”
即興曲 FP176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc

フランスの作曲家フランシス・プーランクが作曲した15のピアノ即興曲のなかでも、甘く切ない雰囲気で高い人気を誇る『エディット・ピアフを讃えて』。

その名のとおり、フランスの国民的象徴として今なお愛され続けているシャンソン歌手、エディット・ピアフさんに献呈された作品で、主題にはシャンソンの名曲『枯葉』のモチーフが使われています。

この曲が持つ大人な雰囲気を表現するためには、緩急や強弱などの工夫が不可欠!

実際にシャンソンを聴いて、テンポの動かし方などを研究してみるとよいかもしれません。