尺八の名曲。おすすめの人気曲
日本人の郷愁を誘う、哀愁漂うサウンドが魅力の楽器尺八がフィーチャリングされた楽曲を集めたソングリストを作りました。
尺八のスタンダードナンバーから、人気サウンドトラックの尺八カバーまで幅広いジャンルの尺八サウンドを楽しんでいただけます。
尺八の名曲。おすすめの人気曲(1〜10)
秋田菅垣

琴古流本曲の1つで、琴古(キンコ)流と呼ばれています。
別名に秋田之曲(アキタノキョク)、秋田菅垣(アキタスガガキ)、豊乃秋田(トヨノアキタ、明暗真法流あるいは九州地方の呼び名)、風袋軒伝鈴慕とも呼ばれています。
秋田地方民謡からの移曲だとも言われています。
砧巣籠

尺八古典本曲、巣籠り地・砧地の一種です。
琴古流の本曲で、裏組みの一曲。
前吹きとして芦の調と雁音柱の曲を吹くと云われてます。
曲の出自は不明で、3代目琴古の作だと云われてます(2代目琴古というものもある)。
砧鶴巣籠と書かれる場合もあります。
曲調は曙調子で、一閑流ではないようです。
裏組最後の曲であり、曙調子の曲でもあるためか、他の琴古流本曲よりも昔の雰囲気を色濃く残しています。
砧とは、洗濯し干した衣類を乾かしすために棒や木槌で叩いて残った水気を取ったり、皺を伸ばすための道具のことで、古くからある民具で、夜になるとどこの民家でもこの砧で叩く音が聴こえてきたといいます。
その人口的で印象的なリズムから、箏や三味線などの曲に持ちいたれたり、和歌などの題材になるなど、さまざまな芸能に影響を与えています。
無住心曲

神如道生曲の1つです。
昭和13年の夏頃、日支親善の為に民間使節として上海に赴き、その時の感動をもとに即興的に吹いたものです。
蒋介石のお宅で一曲吹くという約束があったが、数奇な運命で結局は叶わなかったようです。
神如道師の手癖ともいえるような曲で、阿字観や松巌軒鈴慕など古典本曲のそれぞれ良いとこ取りのようなおもしろみのある曲で、その為、非常に人気が高いです。
鼓吹きと呼ばれる、強弱をつけ遠近感を持たせた吹き方が入っているのも特徴のひとつです。
尺八の名曲。おすすめの人気曲(11〜20)
葦草鈴慕

琴古流本曲の1つで、琴古(キンコ)流と呼ばれています。
伊豆鈴慕とともに鈴法寺二十六世嘯山勇虎尊師からの伝来と記されています。
曲名の由来は、天文元年(1532年)~慶長18年(1613年)までの間、鈴法寺が武蔵国川越の葦草村にあったことから葦草鈴慕と呼ばれてます。
霧海箎鈴慕

尺八古典本曲の虚鈴(キョレイ)・虚空(コクウ)と並ぶ根源曲・三虚霊の一曲です。
虚霊山明暗寺開基の虚竹禅師(寄竹)が夢の中で得た曲との伝説が2説あり、どちらがただしいとかは分かっていません。
琴古流の霧海箎鈴慕の曙調子・雲井調子は、三谷菅垣を参考に初代黒澤琴古が移曲したといわれてます。
曙調

尺八古典本曲、あるいは調子としての名称で江戸中期ごろから用いられる尺八五調子のなかの曙調子にあたるということで、この名があります。
曲名としては「アケボノノシラベ」と詠み、調子としては「アケボノチョウ」と詠むのが正しいとのことです。
曙調子の旧調子名は、一越調子になります。
琴古流(キンコ)の本曲の場合は2種類あり、一つは吉田一調譜に記述されている伝承が途絶えてしまったもの(曙調。
黄鐘調)と荒木竹翁(2代目古童)が一二三鉢返から移調したもの(「竹翁入れこの手」と呼ばれる旋律の追加は曙調では省かれている)。
三浦琴童の琴古流尺八本曲楽譜によれば現在もっぱら演奏されるのは、一二三鉢返調の曲の重奏用移調曲です。
紫鈴法

尺八古典本曲、別名に紫鈴法(ムラサキレイホウ)や紫野鈴慕(ムラサキノレイボ)、紫乃曲(ムラサキノキョク)など、道曲では紫所伝(ムラサキショデン)ともあります。
鈴慕の一種で頓知で有名な京都紫野大徳寺の一休宗純禅師が作曲したとの逸話があります。
曲相は、古典本曲の中にあってもかなりシンプルなもので、朴訥とした中に朗らかな風情を感じさせる。
一節切の曲風を感じさせる曲です。