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尺八の名曲。おすすめの人気曲

厳かな竹の響きが心を震わせる尺八の世界。

虚無僧たちが守り継いだ古典本曲から、琴古流や明暗真法流といった各流派が生み出した多彩な曲まで、それぞれに深い歴史と魅力が刻まれています。

遊郭での演奏が禁じられたという伝説を持つ曲や、夢の中で得られたとされる神秘的な曲など、一つ一つの尺八曲には心揺さぶる物語が息づいています。

尺八の名曲。おすすめの人気曲(21〜40)

鈴慕流

鈴慕流(Reibo Nagashi)山口 翔
鈴慕流

奥州系の尺八古典本曲。

琴古(キンコ)流、明暗真法(ミョウアンシンポウ)流、明暗対山(ミョウアンタイザン)、錦風(キンプウ)流、西園(セイエン)流の本曲です。

伝説では、吉原の遊郭で虚無僧がこの曲を吹いたところ心中が続出し、それ以来、遊郭での吹奏を禁じた、といわれてます。

雲井獅子

尺八古典本曲 雲井獅子
雲井獅子

尺八古典本曲、獅子物の一種です。

雲井之曲(クモイノキョク)とも云われ、九州地方、とくに博多の一朝軒で盛んに吹かれていました。

琴古流の雲井獅子は3種類あり、①初代琴古が目黒獅子から雲井調へ移調した曲と言い伝えられるもの。

②同流竹友社の一朝軒雲井獅子は初代川瀬順輔が博多一朝軒に伝来していた曲を琴古流へ移入したもの。

そして、③栄獅子を初代琴古が雲井調に移した雲井獅子(雲井栄獅子、双調獅子)です。

峰の月

峰の月(都山流尺八本曲です)
峰の月

都山流本曲の1つです。

初代中尾都山が昭和21年夏頃に作曲したとされてます。

山のみねという漢字には「峰・峯・嶺」の3通りの字があるが、峰以外の字で月を見ると随分と意味が代わってきます。

峯は、山の中天に月が昇った様子を、嶺は、自分自身が山から月を見ている様子になります。

峰の場合は、山の端に月が昇りかけている様子といった感じになります。

楽曲は、はじめ宵の薄ぼんやりとした暗いとも明るいともつかない情景を現し、次いで月が昇ってきた安心感を現しています。

高音はそよ風になびく木々のざわめきや虫の音を時に強く、時に弱く表現しています。

慷月調

山流本曲の1つです。

初代中尾都山が一番最初に作曲した本曲で、明治37年秋に日露戦争の戦勝祈願の為、大阪府河内長野市の歓心寺(カンシンジ)に詣で、曲意を得て作曲したといわれてます。

「慷(コウ、なげく)月」の字の如く、月を仰ぎ我が身の至らなさを嘆く情を調べに変えた曲とされ、あるいは中国の赤壁賦にある「その声鳴々然として、怨むが如く、慕うが如く、泣くが如く、余韻嫋々(ジョウジョウ)にして絶えざること縷(いと)の如し」の情緒を現しています。

鳳将雛

鳳将雛(Houshousu)山口 翔
鳳将雛

尺八古典本曲、琴古流の本曲、裏十八曲の一曲です。

琴古手帳によれば、初代黒沢琴古が手付け(作曲)をし、鈴法寺の勇虎・泰巌両師に届けたものといわれています。

字では「ホウショウスウ」と読むべきだが、琴古流ではホウショウスととまります。

曲名は、一説(富森虚山説)には宋の謝継新が編纂した「古今壁事類備要」の楽府纂楽曲の部の「鳳将雛者旧歌曲 前漢車騎将軍シンイン所制也」からきているのではないかとも、後漢時代に蜀の軍師で諸葛孔明と双璧と称され、鳳雛といわれたホウ統士元(ホウトウシゲン、ホウはまだれに龍)に由来するのではないかとも考えられています。

吾妻之曲

尺八古典本曲 吾妻の曲
吾妻之曲

尺八古典本曲、獅子物の一種です。

明暗真法流(メイアンシンポウ)、博多一朝軒(イッチョウケン)伝、明暗対山の本曲。

別名に吾妻之曲(アズマノキョク)ともあります。

いい伝えによれば、福島県の吾妻地方の獅子舞の笛の囃子を尺八に移した曲と云われているが、この曲も伝承中に西へ移動し、現在は東北地方には残っていません。