心に響く尺八の名曲集|心を揺さぶる日本の美しい調べ
悠久のときをこえて、日本の伝統楽器「尺八」が奏でる深い調べは、私たちの心に静寂と安らぎをもたらしてくれます。
古くから伝わる尺八曲には、自然の息吹や人々の思いが込められており、その音色は現代を生きる私たちの心も揺さぶります。
この記事では、心に響く尺八の名曲を集めました。
先人が紡いだ作品から、古典の響きと現代のエッセンスが調和した作品まで、幅広く選定しています。
和の心に触れたい方、日本の伝統音楽に興味をお持ちの方は、ぜひゆっくりとお楽しみください。
心に響く尺八の名曲集|心を揺さぶる日本の美しい調べ(11〜20)
胡笳の歌野村正峰

野村正峰さんによって作られた本作は、主人公のやるせない気持ちや望郷の念が、尺八のむせび泣くような音色と二面の箏が対話するように織りなす調べによって、壮大な情景画のように展開されていきます。
この楽曲は1975年に作られ、1985年に公開されたLP『野村正峰の世界 第9集』をへて、2002年3月には名盤『胡笳の歌/野村正峰作品集 第三集』に新録音で収められました。
悠久のときに思いをはせ、心を静かに満たしたい方にピッタリな1曲。
日本の伝統が紡ぐ物語に、じっくりと耳を澄ませてみてはいかがでしょうか?
風のとおり道久石譲

となりのトトロの挿入曲である『風のとおり道』。
ジブリ作品の音楽のなかでも特に人気の高い本作を尺八で演奏すると、哀愁ただよう雰囲気がプラスされ、また違った魅力がありますよね。
久石譲さんが紡ぐ素朴なメロディは、和楽器との相性も抜群!
原曲との聴き比べを楽しむのもオススメですよ!
鹿の遠音尺八古典本曲

琴古流、明暗真法流、明暗対山、上田流などの本曲です。
一管だけで吹く場合もありますが、通例は二管での掛け合いで演奏されます。
明暗系の曲は長らく秘曲とされ、一般にはあまり知られていませんでしたが、最近ではCDや献奏大会などでも演奏されるようになりました。
都山流本曲「木枯」初代中尾都山

都山流本曲の一つです。
初代中尾都山さんが大正12年11月に作曲した本作は、関東大震災後の灰と化した東京のもの悲しさ、厳しさを木枯しに例えたとされています。
もみ手や回しユリを利用し、一陣の風が通り抜けていくかのような荒々しさと高音の緊張感、虚無感をあらわしている点は、見事としかいいようのないもの。
西洋的な音楽表現と東洋の本曲的要素が組み合わさった名曲です。
鶴之巣籠尺八古典本曲

尺八古典本曲を代表する1曲です。
また、尺八を始め地歌、筝や胡弓などの器楽、歌舞伎や浄瑠璃といった舞台芸術にまで広く取り入られている曲目です。
雛鶴の誕生から巣立ち、親鶴の死を描いた標題音楽で段構成をとるものが多く、玉音などの擬音的効果音や特殊奏法が多用されています。
吟龍虚空尺八古典本曲

琴古流、明暗真法流の本曲です。
『虚空』の一種で、琴古手帖の当流尺八曲目によれば、一月寺の門弟、吟竜子よりの伝来とされています。
もともとは『虚空』を吟竜子が編曲し、黒沢琴古に伝えたため、その名をとって『吟龍虚空』と呼ばれるようになったようです。
心に響く尺八の名曲集|心を揺さぶる日本の美しい調べ(21〜30)
呼び竹受け竹

尺八古典本曲の1つです。
尺八を吹き合い挨拶する礼儀作法として使われていた模様です。
あらかじめ連絡用の旋律型を決めておく事で、連絡や合図など隠密作業にも利用されたということです。
曲調は異なるが同様の意味合いのものが多数存在します。





