世界の民謡 | 海外で歌い継がれる故郷の歌
世界のさまざまな国や地域で歌い継がれる民謡のなかから、有名な曲をご紹介します。
曲名は知らなくてもどこかで聞いたことがあったり、子供の頃に口ずさんでいたりと、他国の民謡は実は私たちの日常に馴染んでいます。
なかには、日本ではオリジナル曲が知られていて、原曲はこれだったんだ!
と発見があるかもしれません。
どの国の曲だったかを知ることは、他国の文化や歴史を知ることにつながり、視野が広がることでしょう。
それぞれの国で大切にされている歴史ある民謡を、ぜひ聴いてみてください!
世界の民謡 | 海外で歌い継がれる故郷の歌(11〜20)
幸せなら手をたたこうスペイン民謡 / 木村利人

世界中で愛されているこの楽曲は、スペイン民謡がルーツの童謡です。
木村利人さんが1959年にフィリピンでのボランティア活動中に出会った曲で、そこに日本語の歌詞をつけて誕生しました。
シンプルで明るいメロディにのせて、幸せを体全体で表現する歌詞が特徴的。
手拍子や足踏みなどの動作を取り入れることで、子供の能力を発達させる教材としても楽しめる曲となっています。
本作には、戦後の平和への願いや、国際交流の大切さを強調するメッセージも込められており、単なる遊び歌以上の深い意味を持っています。
1964年に坂本九さんが歌ってヒットし、その後も多くのアーティストにカバーされ続けている名曲です。
線路はつづくよどこまでもアメリカ民謡

アメリカの鉄道建設労働者たちによって歌われた民謡が、日本では楽しい列車の旅を描く童謡として親しまれています。
1962年にNHK『みんなのうた』で紹介されて以来、幅広い世代に愛される曲となりました。
無限に続く線路を旅する喜びや、野原や山、谷を越えて遥かな街へと続く旅の様子が描かれ、子供たちの冒険心をくすぐります。
JR東日本の桜木町駅の発車メロディとしても採用され、鉄道の歴史を感じさせる曲として現代でも利用されています。
列車の旅に夢を馳せたい方にオススメの1曲です。
ぶんぶんぶんボヘミア民謡 / Otto Dresel

ボヘミア地方の民謡を原曲とするこの楽曲は、蜂が花々の間を飛び回る様子を描いた親しみやすい歌です。
シンプルなメロディと繰り返しの多い歌詞が特徴で、子供向けの教育音楽としても広く愛されています。
1947年に日本の小学校音楽の教科書に掲載されて以来、幼稚園や保育園でもよく歌われる人気曲となりました。
ピアノやリコーダーの初心者練習曲としても頻繁に使用され、その楽しいリズムは子供たちにとって取り組みやすいものです。
自然との共生や蜂の勤勉さをテーマにしているため、忙しく働く蜂への感謝の気持ちも込められています。
家族で楽しく歌ったり、音楽の基礎を学ぶ際にぴったりの1曲ですよ。
マイム・マイムイスラエル民謡/ Emanuel Amiran-Pougatchov

イスラエル民謡『マイム・マイム』は、日本では『オクラホマミキサー(藁の中の七面鳥)』、『コロブチカ』、『ジェンカ』と並ぶ、フォークダンス音楽の代表曲です。
マイムとは、ヘブライ語で「水」を意味しており、未開の地に水を引いて開拓に励む喜びを表した歌とされています。
オクラホマミキサー(藁の中の七面鳥)アメリカ民謡

『オクラホマミキサー(藁の中の七面鳥)』は、19世紀後半から広まったアメリカの歌曲。
白人が顔を黒く塗って黒人の真似をして道化を演じるエンターテイメントの一つ、ミンストレル・ショーでよく演奏され、人気があります。
フォークダンスの定番曲としても有名です。
フニクリ・フニクラナポリ民謡 / Luigi Denza

『フニクリ・フニクラ(Funiculi, Funicula!)』は、イタリアの作曲家ルイジ・デンツァさんによるイタリア歌曲です。
登山電車「フニコラーレ」の集客のために作曲されました。
日本では童謡「鬼のパンツ」のメロディとして親しまれています。
世界の民謡 | 海外で歌い継がれる故郷の歌(21〜30)
ハンプティ・ダンプティイギリス民謡

童謡として広く親しまれているこの楽曲は、擬人化された卵のキャラクターが壁から落ちて割れてしまうという、シンプルながら印象的なストーリーを持っています。
18世紀頃に登場したとされるこの歌は、1797年にサミュエル・アーノルドさんによってバージョンが作られ、その後さまざまな形で親しまれてきました。
AABBの韻を踏んだ短い詩と、覚えやすいメロディが特徴的。
本作は単なる童謡を超えて、時代を超えて語り継がれる象徴的な存在となっており、英語圏の文化に深く根付いています。
教育現場でも活用され、日本の中学英語の教科書にも登場するなど、国際的にも親しまれている楽曲です。