関門海峡を望む本州最西端の山口県には、地域に根ざした心温まる楽曲の世界が広がっています。
地元民から愛され続けている県民歌や市民歌から地元情報番組のテーマソング、地元の美味しいお米をストレートに歌い上げたユニークな作品まで、山口の歌は実に個性豊か。
サッカーチームを支える力強い応援歌や、地域密着型スーパーの親しみやすいテーマソングなど、どの楽曲にも山口県民の暮らしに寄り添う温かさが息づいています。
本記事では、山口県や県内各地をテーマにした楽曲や、山口と縁のある楽曲を集めました。
あなたも山口の魅力が込められた珠玉の作品たちに、きっと心を奪われることでしょう。
【山口の歌】故郷への愛が詰まったご当地ソング&山口にまるわる楽曲を紹介(1〜10)
輝きながら…德永英明

青春のきらめきと、少し切ない記憶がよみがえる名バラードです。
徳永英明さんの4枚目のシングルとして1987年7月に発売され、オリコンチャートで最高4位を記録しました。
『フジカラー・スーパーHR』のCMソングとしても、当時大きな話題になりましたよね。
作詞を手がけた大津あきらさんの故郷、山口県長門市仙崎には、本曲の歌碑が建てられており、ご当地ソングとしても認知されています。
人生の岐路に立ち、新しい世界へ踏み出そうとしている方にとって、この楽曲は心強いお守りのように感じられるかもしれません。
心の色中村雅俊

山口県長門市に沈む夕陽から生まれたという、中村雅俊さんの代表作です。
失恋の痛みや人生の苦悩を抱えながらも、再び昇る朝日を信じて立ち上がる主人公の決意が胸を打ちます。
この楽曲は1981年11月に発売され、中村さん主演ドラマ『われら動物家族』の挿入歌から主題歌に抜てきされました。
『ザ・ベストテン』では5週連続1位を獲得し、中村雅俊さんの代表作のひとつとして広く知られています。
何かを乗り越えようとしているときや、美しい夕景を眺めながらもの思いにふけるときに聴くと、心にそっと寄り添ってくれるのではないでしょうか。
ふるさとの風作詞:山口市民/作曲:ちひろ

山口市の美しい自然と、そこで暮らす人々の温かい営みが目に浮かぶような、故郷への愛に満ちた1曲。
市民の手で紡がれた歌詞に、シンガーソングライターのちひろさんが優しいメロディをつけた作品です。
2006年5月に市の歌として制定され、毎日夕方18時には防災無線から本作が流れるなど、日々の暮らしに深く根付いています。
歌詞には、街の歴史や未来への希望が込められており、聴く人の心にそっと寄り添ってくれるかのよう。
故郷を離れて頑張る人が聴けば、きっと懐かしい風景が心に広がり、励まされることでしょう。
好きっちゃ 好きなほ! 下関田川ヒロアキ

故郷、下関への深い愛情と、未来を担う子供たちへの願いが詰まった、田川ヒロアキさんの楽曲です。
郷土の『平家音頭』のリズムが溶け込んだ軽快なメロディに、心がはずむという方も多いのでは?
下関の風景や名物が目に浮かぶような歌詞に、作者の温かい眼差しが感じられます。
この楽曲は2012年11月によさこい総踊りの公式曲として制作され、今では地域の運動会でも採用されています。
故郷を離れて暮らす人が聴けば、きっと下関の温かい景色が心に広がるでしょう。
カモン!関門行進曲嘉門タツオ

コミカルな作風で知られる嘉門達夫さんが手掛けた、地域愛にあふれるご当地行進曲。
山口県下関市と福岡県北九州市を結ぶ関門海峡を舞台に、2つの街が手を取り合うような活気とにぎわいを描いた、聴くだけで心がはずむ作品です。
この楽曲は、2005年10月から実施されたJR西日本の観光キャンペーンソングとして生まれました。
歌詞からは、地域を元気にしたいという嘉門さんの温かいメッセージが伝わってきます。
関門エリアへの旅行を計画している方にとって、出発前に聴いて旅への期待感を高めるのにピッタリな1曲ではないでしょうか。
長門峡山本譲二

山口県にある渓谷を舞台に、孤独な旅のなかで固い決意を誓う男性の心情を歌った1曲です。
春を待つ厳しい自然の風景と、不器用ながらもひたむきに前を向こうとする主人公の姿が重なり、共感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんね。
本作は、山本譲二さんの誕生日にあたる2012年2月に発売され、同月にはマキシシングル『こころの絆~明日を信じて~』にも収められました。
故郷を思いながら、一人で頑張るあなたの背中をそっと押してくれる、そんな温かさも感じる作品です。
秋吉台水森かおり

「ご当地ソングの女王」水森かおりさんが、山口県の雄大な自然を舞台に切ない恋心を歌い上げた1曲。
日本最大級のカルスト台地「秋吉台」で、忘れられない人への思いをはせる女性の姿が描かれています。
どこまでも広がるすすきの原を吹き抜ける風は、まるで主人公の涙を誘うかのよう。
水森さんの力強くも情感あふれる歌声が、聴く人を一瞬でひきつけます。
失恋の痛みを抱え、雄大な景色に心を重ねる姿に、思わず共感してしまう方も多いのではないでしょうか。