歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手
ひと口に「歌が上手い」と言っても、その方向はさまざま。
驚異的にピッチ(音程)が安定していたり、超人的な音域があったり、絶妙なリズム感を持っていたり、圧倒的な歌声であったり。
今回は、そんな様々な方向から「歌が上手い」と定評のある女性シンガーさんたち、また僕が長年のボーカルプロデューサー、ボイストレーナーとしての経験から「この人は上手い!」と思う女性シンガーさんたちをピックアップしてみました。
もちろん、シンガー、ボーカリストの魅力は必ずしも「歌の上手さ」にだけあるわけではありませんが、たまには「上手さ」にこだわって聴いてみるのも良いのではないでしょうか?
シンガーを目指す方のご参考にもしていただけると幸いです。
歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(91〜100)
炎LiSA

LiSAさんは、日本の女性ソロシンガーで、2010年にメジャーデビュー。
今回ご紹介している『炎』は、少し重めのスローテンポのロックソングですが、この楽曲でも彼女は見事な歌唱を披露してくれています。
とくにサビの最高音の歌唱で、1コーラス目ではファルセット(裏声)を使って優しく歌っていて、一瞬「もしかして高音は苦手なの??」と思わせておきながら、2コーラス目以降では、見事な地声のヘッドボイスによる突き抜けるようなハイトーンで歌唱しているという表現力の豊かさには、聴いていて圧倒されるものがありますね。
筆者のようなプロデューサーの立場からすると、ぜひ一度、現場でディレクションしてみたい!!と思わせてくれる素晴らしいシンガーさんだと思います。
LOVE ~Destiny~浜崎あゆみ

浜崎あゆみは1998年に歌手としてデビューし、「女子高生のカリスマ」の異名で呼ばれるようになりました。
「LOVE〜Destiny〜」は1999年にリリースされたシングルで、テレビドラマ「セミダブル」で挿入歌として使われました。
明日も宮崎朝子(SHISHAMO)

日本の3ピースロックバンド “SHISHAMO”の曲で、2017年2月リリースのアルバム”SHISHAMO 4”に収録されています。
NTTドコモのCMソングにもなっていましたね。
ボーカル、宮崎朝子の魅力は、何と言っても、この曲でも存分に聞ける明るくクリアで元気いっぱいなストレートな歌唱でしょう。
一聴するとあまり「実力派」「技巧派」というような印象のない歌ですが、ピッチ、発声もすごく安定していて、曲のハイトーン部分も軽く優しく抜くようなファルセット(裏声)とストレートで突き抜けるような地声の高音を巧みに使い分けて、曲の世界観を十二分に表現しています。
明るく、可愛く、そして上手い!バンドをやられてる方の勉強材料としても最適な曲だと思いますよ!
アライブ新妻聖子

ミュージカル女優を務めたこともある彼女の歌唱は、非常に伸びやかなハイトーンが印象的で、とても歌唱力の高いシンガーさんだと思います。
ご本人は数年間、海外生活のご経験もあるようで、この平板にならないリズム表現は、そんな経験も生かされているのかもしれないですね。
一曲の中でも表現によって微細に使い分けされている発声などにも注目して聴いてみると、彼女の実力の高さがより理解できるでしょうね!
夢の終わり 愛の始まりアンジュラ・アキ

アンジェラ・アキは2005年にメジャーデビューしたシンガーソングライターです。
この曲は2013年7月にリリースされたシングルで、塩野義製薬のセデス・ハイのCMソングとして使用されました。
オリコンチャートでは30位に入っています。
アイドル幾田りら(YOASOBI)

音楽ユニット、YOASOBIのシンガーとして活躍中の幾田りらさん。
決して圧倒的な音域や声量を誇るような方向の歌唱の上手さではありませんが、そのソフトな歌声を中心とした歌唱表現力には、とても高く評価するべき点があると思います。
楽曲全体を通して激しく複雑に上下するメロディに対して、巧みに適切に発声を切り替えながらも、トータルとしては淡々としたイメージの歌を聴かせてくれています。
前述のように、決して派手な「上手さ」を誇るシンガーさんではありませんが、そのシンガーとしての魅力、実力は絶大なものがあると言っていいでしょう。
やさしい気持ちChara

日本の女性シンガー、CHARAの1997年4月リリースの14作目のシングル。
もはや定評のあると言っていいCHARAの個性的な歌唱はこの曲でも健在!「息成分」を多く含んだウィスパーボイス系の歌唱は、パッと聞くと誰にでも簡単にマネできそうな楽な歌唱に聞こえるかもしれませんが、実はこのウィスパーボイスって、実際にやってみると歌として成立させるにはとても難しく、それをここまで使いこなして「個性」にまで昇華させているのは見事と言うしかないでしょう。
ウィスパーボイス中心にまとめた歌唱の中で、サビの絞り出すような地声のハイトーンも効果的に使われていて、ウィスパー系シンガーのお手本のような作りになっていると思います。
ウィスパーボイスについての詳しい解説を見たい方は、こちらあたりをご参考にしてみてください。





