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歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手

ひと口に「歌が上手い」と言っても、その方向はさまざま。

驚異的にピッチ(音程)が安定していたり、超人的な音域があったり、絶妙なリズム感を持っていたり、圧倒的な歌声であったり。

今回は、そんな様々な方向から「歌が上手い」と定評のある女性シンガーさんたち、また僕が長年のボーカルプロデューサー、ボイストレーナーとしての経験から「この人は上手い!」と思う女性シンガーさんたちをピックアップしてみました。

もちろん、シンガー、ボーカリストの魅力は必ずしも「歌の上手さ」にだけあるわけではありませんが、たまには「上手さ」にこだわって聴いてみるのも良いのではないでしょうか?

シンガーを目指す方のご参考にもしていただけると幸いです。

歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(21〜30)

めざせポケモンマスター松本梨香

松本梨香は声優としての評価も高く、特にテレビアニメ「ポケットモンスター」のサトシ役で有名です。

そのポケモンの主題歌として使われたのが1997年にリリースされた「めざせポケモンマスター」で、185万枚を売り上げました。

地上の星中島みゆき

地上の星 / 中島みゆき [公式]
地上の星中島みゆき

中島みゆきさんは、日本のシンガーソングライター。

1975年にシングル『アザミ嬢のララバイ』でメジャーデビューし、それ以来、現在に至るまで数々のヒット曲を送り出しています。

その歌声、歌唱ともにとても個性が強いシンガーなので、聴く人によって好き嫌いは大きく分かれるような気がしますが、その「独特な声」の特徴を最大限に活かした歌唱、歌唱表現力には特筆に値するものがあり、そんなところがデビューから半世紀近くの長きに渡って、音楽業界の第一線で活躍できている大きな魅力になっているのではないでしょうか。

彼女が作曲する楽曲は、ボーカルメロディだけを抜き出してみると使われている音域もさほど広くなく、ややもするとメロディ的には平坦なものも少なくないですが、しかし、それでも彼女が歌えば、とてもドラマティックな楽曲に変貌させてしまう、その高い歌唱表現力には聴く人を圧倒するものがあるように感じます。

歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(31〜40)

ハナミズキ一青窈

この『ハナミズキ』は一青窈さんの代表曲のひとつで、今でも弾き語り系のライブイベントなどで耳にする機会はとても多く、カラオケなどでこの曲をレパートリーにしている女性はたくさんおられるのではないでしょうか。

ちょっと「和テイスト」を感じる楽曲の中で、日本の民謡や演歌などの要素を感じさせる表現を多用しながら、常に透明感を失わない、そして決して耳に刺さるような刺激的な声にならない伸びやかな歌唱には、楽曲や歌詞の持つ「優しさ」とは裏腹に圧倒されるものがありますね。

R&B系のシンガーのようなミドルボイスを多用せずに、まっすぐなハイトーンを実現しているところも彼女の歌の特徴ではないでしょうか。

細かい「節回し」や「子音の発音」などに注目して聴いてみてほしいと思います。

長く短い祭椎名林檎

日本の女性シンガーソングライター、椎名林檎さん、今回ここでご紹介している『長く短い祭』で椎名林檎さんとデュエットしているのはex.東京事変の浮雲さんです。

デビュー当時からとてもトンがった曲作りと個性的な歌唱で評価の高い椎名林檎さんですが、この曲でもその方向性は存分に発揮されていて、AUTO TUNEという自動的に歌の音程を修正するエフェクトをあえてフルオートモードでボーカル全体にかけて、生歌とも機械ともつかない不思議なボーカルの演出がなされています。

一般に「ピッチ修正」と言うと下手な歌手の歌を上手く聞こえさせるために使うものと認識されているかもしれませんが、素の歌唱力でも高い実力のある椎名のような歌手が積極的に使うと、こんなに面白くなると言う好例でしょう。

Bad Bad (Prod. Chaki Zulu)Awich

現代のフィメールラッパーのクイーンといえば、間違いなくAwichさんの名前が挙がりますよね。

彼女は沖縄出身ということもあり、幼い頃から英語や海外文化に慣れ親しんできました。

そういった経歴もあり、バツグンのグルーヴやフロウ、発音を持っています。

ラップの印象が強い彼女ですが、ボーカルにも優れており、こちらの『Bad Bad (Prod. Chaki Zulu)』では良質なフォールを連発しています。

声の厚みも邦楽のアーティストとしては厚い部類に入るので、洋楽で耳が肥えたリスナーでも満足できるでしょう。

ボルテスVの歌堀江美都子

堀江美都子さんは、日本の歌手、声優、女優さん。

歌手としてのデビューは1969年ですが、そのデビュー以来、数々のヒットアニメのテーマソング等の歌唱を手がけ、アニソンの女王と称されるまでの存在となりました。

彼女の歌唱力、歌唱表現力は、その対応ジャンルも非常に幅広く、ゆったり、ほのぼのとした可愛い楽曲から、ロボットアニメのテーマソングのようなパワフルなものまで、見事に歌いこなしています。

聞くところによると、日本で初めて男の子向けのロボットアニメのテーマソングの歌唱を担当された女性シンガーだったとか。

これなんか、彼女の卓越した歌唱力を証明してくれるエピソードですよね!

その力強くクリアな歌声を存分にお楽しみください。

ENDLESS STORY伊藤由奈

伊藤由奈さんはロサンゼルス生まれでハワイ育ちの日本の女性シンガー。

ちなみに本名はYuna Itoと英語表記するそうです。

筆者は寡聞にして無知で、本稿を書くまで彼女のそんな経歴を知らなかったのですが、これを知って、彼女の発声の力強さの理由がわかった気がします。

おそらく彼女は英語を話す環境で育ったのだと思うのですが、英語の発声って、子音の種類が少なく口先だけで発声してしまうことの多い日本語と違って、いわゆる腹式発声が必要な言語なんですよね。

読者の皆さんの中にも、欧米人の声はとてもよく通る声であることを体験的にご存知の方も少なくないのではないでしょうか。

優しく囁くような歌唱から力強く迫ってくるような歌唱まで、硬軟見事に使い分けた彼女の歌唱はとても素晴らしいと思います。