歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手
ひと口に「歌が上手い」と言っても、その方向はさまざま。
驚異的にピッチ(音程)が安定していたり、超人的な音域があったり、絶妙なリズム感を持っていたり、圧倒的な歌声であったり。
今回は、そんな様々な方向から「歌が上手い」と定評のある女性シンガーさんたち、また僕が長年のボーカルプロデューサー、ボイストレーナーとしての経験から「この人は上手い!」と思う女性シンガーさんたちをピックアップしてみました。
もちろん、シンガー、ボーカリストの魅力は必ずしも「歌の上手さ」にだけあるわけではありませんが、たまには「上手さ」にこだわって聴いてみるのも良いのではないでしょうか?
シンガーを目指す方のご参考にもしていただけると幸いです。
歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(11〜20)
瓦礫に咲く花南條愛乃

声優、女優、シンガー、音楽ユニットのボーカリスト……と多彩なフィールドで活躍されている南條愛乃さん。
今回ここでご紹介している『瓦礫に咲く花』は、PCゲーム『グリザイア クロノスリベリオン』エンディングテーマとして制作されたものですが、さすが「声」を扱うプロフェッショナル!
楽曲全編に渡ってとても魅力的で安定した歌声、歌唱を聴かせてくれています。
この安定した歌声と安定したピッチは、特筆に値するのではないでしょうか。
甲賀忍法帖黒猫 (陰陽座)

日本のHM/HRバンド、陰陽座の10作目のシングルで2005年4月リリース。
UHF系テレビアニメ『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』のオープニングテーマとして起用されていました。
この陰陽座でボーカルを務める黒猫さんも、その高い歌唱力で定評のあるシンガーさんですが、この楽曲の中でも、とくに高音域の歌唱で、優しく柔らかいファルセットボイスとパワフルな地声によるハイトーンボイスを巧みに使い分けることで、見事な歌唱表現力を披露されています。
また、サビの終わりのロングトーンの箇所でのビブラートの使い方などもとても秀逸だと思います。
Your LoveFurui Riho

2020年代に入ってから人気を高めつつある女性シンガーソングライター、Furui Rihoさん。
15年間、ゴスペルクワイアの一員として活動していたということもあり、R&B、ソウル、ゴスペルの基礎的な歌唱テクニックは一通り習得している彼女。
ややポップな音楽性のため、その真髄を味わうことはなかなかできませんが、こちらの『Your Love』では良質なフェイクやフォールをいくつか聴かせてくれます。
最近は尖った音楽性の作品もチラホラとリリースしているので、今後はさらなるボーカル表現が見られるかもしれませんね。
月光鬼束ちひろ

日本の女性シンガーソングライター、鬼束ちひろさんは、2000年2月にファーストシングル『シャイン』でメジャーデビュー後、セカンドシングルである『月光』がテレビ朝日系の人気ドラマ『トリック』の主題歌に抜擢されたことも手伝って、一気にブレイクしました。
彼女の歌唱の最大の魅力はなんと言っても、その高い基礎力に基づくしっかりとした発声にあるのではないかという気がします。
先述のセカンドシングル『月光』のような優しい歌声が必要な楽曲中でも、表現は優しくても、決して弱々しくならない見事な歌唱を披露しています。
歌を歌うこと、楽曲を表現するために、しっかりとした発声が重要であることを改めて再認識させてくれるシンガーさんですね。
ロマンスの神様広瀬香美

広瀬香美さんの3作目のシングルで、1993年12月リリース。
スキー用品店「アルペン」のCMソングとしてタイアップを獲得したことも手伝って、170万枚を超えるセールスを記録し、ビッグヒット曲となり、ウィンターソングの代表曲の一つとして数えられる名曲となりました。
その90年代J-POPの名曲をより名曲たらしめているのは、なんと言っても、広瀬さんのパワフルで突き抜けるようなハイトーンボイスによる歌唱でしょう。
決して喉を締め付けているような発声にならずに、とても伸びやかにこのハイトーンを楽々と歌いこなしているところは「さすが!!」の一言ですね!
決戦は金曜日吉田美和(DREAMS COME TRUE)

近年では日本人シンガーの中にも本場の黒人シンガー顔負けの歌を唄う方も多いですが、吉田美和さんのボーカルは、そんなパワフルさを持ちつつも、日本人的な繊細さ、日本人の琴線に触れるポップさを失っていないところが多くの人に支持される理由なのでは?と思います。
そんな「日本人ぽさ」は残しつつも、この曲では、なかなかリズム……。
特にR&Bのような16ビート系のノリには乗せるのが、難しい日本語の歌詞を見事に歌いこなしてグルーブを作り出しています。
そんな「リズム感」と「グルーヴ感」に注目してぜひ聴いてみてください。
歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(21〜30)
99LANA

現代のR&Bシーンにおいて、女王といえるのは間違いなくLANAさんでしょう。
彼女はラッパーのLEXさんを兄に持ち、幼い頃からブラックミュージックに親しんできました。
そんな彼女の歌唱力は非常にハイレベルで、洋楽から培った圧倒的なグルーヴとハスキーボイスを用いたフォールが武器です。
自分の声質を最大限にまで活かしたフォールやフェイクは、世界のアーティストとも渡り合えるほど圧巻なので、ぜひチェックしてみてください。





