RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン
search

【中級レベル】華やかな旋律が印象的なピアノの名曲を厳選!

皆さんは華やかなピアノ曲といえばどんな曲をイメージしますか?

メロディと伴奏を同時に演奏でき、滑らかに旋律をつなげていくだけではなく、打楽器のように勇壮なリズムを生み出すこともできるピアノは、1台でオーケストラを再現できる楽器ともいわれています。

「美しさ」、「切なさ」、「はかなさ」など、さまざまな側面を持つピアノの音色ですが、今回は明るく力強い華やかな一面を、思う存分味わえる中級レベルの作品をピックアップしました!

穏やかな曲や切ない曲がお好きな方にも、この機会にピアノの新たな魅力を発見して弾いてみていただけたら幸いです。

【中級レベル】華やかな旋律が印象的なピアノの名曲を厳選!(41〜50)

アルプスの夕映えTheodor Oesten

アルプスの夕ばえ(エステン)Oesten – Alpenglühen (Alpine Glow) Op.193 – pianomaedaful
アルプスの夕映えTheodor Oesten

ドイツ出身の作曲家、テオドール・エステン。

幼少期から音楽に親しみ、後にベルリンで人気のピアノ教師として活躍しました。

本作は、アルプス山脈の美しい夕暮れを音楽で描いた、繊細かつ優美なピアノ曲。

1861年にライプツィヒで初めて出版され、エステンの代表作『人形の夢と目覚め』と並び、発表会でもよく演奏される定番曲です。

アルプスの見事な夕景が幻想的に表現されるこの曲は、表現力を存分に発揮したい方にピッタリ!

心を込めて演奏すれば、聴く人に癒やしのひとときを感じさせられます。

ぜひ弾いてみてくださいね。

ワルツ エチュードWilliam Gillock

【ギロック】ピアノ『ワルツエチュード』楽譜
ワルツ エチュードWilliam Gillock

美しい3拍子のリズムが魅力的なクラシック曲で、活発で華やかなワルツのリズムの冒頭から観客を魅了します。

ト長調で始まり変ホ長調に転調する中間部では、テンポがゆったりと落ち着き、曲全体に深みのある表情を与えています。

繊細なタッチと力強い表現力が求められる本作は、1972年に公開された作品で、ピアノの表現力を存分に引き出すことが可能です。

美しい旋律と華やかさを兼ね備えた構成により、発表会での演奏に最適な1曲といえるでしょう。

技巧面での工夫が随所にちりばめられており、練習を重ねることで音楽性も高められる優れた作品です。

ワルツのリズムや転調による色彩の変化を体験できる、小学校高学年の発表会にぴったりの曲となっています。

展覧会の絵より「プロムナード」Modest Mussorgsky

松田華音 – 「プロムナード」 from 『ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》』
展覧会の絵より「プロムナード」Modest Mussorgsky

ロシア五人組の1人、モデスト・ムソルグスキーによって作曲されたピアノ組曲『展覧会の絵』。

その中でも特にオススメしたい作品が、こちらの『展覧会の絵より「プロムナード」』です。

日本のメディアでも頻繁に使用されているため、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

実はこの作品、ヴィクトル・ハルトマンというロシアの画家が亡くなったことにショックを受けて作られた作品なんです。

そうした背景を持ちながらも華やかな曲調にまとめられているのは、ムソルグスキー自身が画家の死を悼みながらも、展覧会を心から楽しんでいることのあらわれともいえるでしょう。

舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調Frederic Chopin

【10 minutes concert】第5回 ピアノ:藤田 真央 ショパン/舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調
舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調Frederic Chopin

「舟歌」とは水の都ヴェネツィアのゴンドラをイメージしたピアノ曲であり、もともとは船頭が船に乗って口ずさんでいた歌が由来なのだとか。

数多くの著名な作曲家が「舟歌」を作曲していますが、なかでも特に有名なのがフレデリック・ショパンの作品!

通常「舟歌」はゆったりとした8分の6拍子で構成されていますが、ショパンの『舟歌』は8分の12拍子を用いて雄大な、そして優雅な雰囲気を演出している点が特徴的です。

陽光に照らされた水面にゴンドラが浮かぶ優雅な風景を想像しながら演奏してみてくださいね。

ピアノ曲集『お菓子の世界』 終曲「お菓子の行進曲」湯山昭

湯山昭/お菓子の世界 終曲 「お菓子の行進曲」 pf.須藤英子
ピアノ曲集『お菓子の世界』 終曲「お菓子の行進曲」湯山昭

日本を代表する偉大な作曲家の1人、湯山昭さん。

旭日小綬章を受賞している偉人ですね。

そんな彼の作品のなかでも、特に華やかな雰囲気にまとめられている作品が、こちらの『ピアノ曲集「お菓子の世界」終曲「お菓子の行進曲」』。

子供から大人まで楽しめるようにというコンセプトのもと、1973年に作曲された作品ですが、非常におしゃれなメロディのため、子供が歌う童謡などとはまったく雰囲気が異なります。

ジャズやフゲッタを主体としたさまざまなジャンルの旋律が入り乱れる様子を、楽しみながら演奏できるとよいですね。

ハンガリー舞曲 第5番Johannes Brahms

連弾の練習曲として発表会などでも頻繁に耳にするヨハネス・ブラームスの作品『ハンガリー舞曲 第5番』。

誰しも一度は耳にする名曲ですね。

この作品はロマの音楽から強い影響を受けた作品で、のちのジプシージャズにも通ずる旋律がいたるところで登場します。

華やかというよりは激情を感じさせるメロディーですが、中盤には柔らかさも感じる華やかなメロディーにまとめられています。

連弾の華やかさはそのままに、独奏用にアレンジされた楽譜も出版されていますので、ぜひチャレンジしてみてください!

ポロネーズ第3番イ長調 Op.40-1「軍隊ポロネーズ」Frederic Chopin

ショパン:軍隊ポロネーズ ピアニスト 近藤由貴/Chopin: Military Polonaise Op.40-1 Piano, Yuki Kondo
ポロネーズ第3番イ長調 Op.40-1「軍隊ポロネーズ」Frederic Chopin

明るく威厳のある曲調から『軍隊ポロネーズ』の愛称で親しまれている『ポロネーズ第3番イ長調 作品40-1』。

堂々たる雰囲気とリズムは、フレデリック・ショパンの祖国ポーランドの雄大さを表現しているともいわれています。

ひねりのないシンプルな構成で作曲されているため、親しみを感じやすいのもこの曲の魅力の一つ。

最初から最後まで力強さを保ったまま演奏するためには、腕や肩の力を抜くことが大切です。

和音の連続で体が固まりやすいので、まずは少し簡単にアレンジされた楽譜から挑戦してみるのもよいかもしれませんね。