ヨハン・シュトラウス2世|名曲、定番曲をご紹介
オーストリアのウィーンで活躍したロマン派を代表する作曲家、ヨハン・シュトラウス2世。
ウィンナーワルツやチェコの民俗舞曲であるポルカなど、舞踊のための音楽を中心に作曲した彼は、「ワルツ王」や「ウィーンの太陽」と呼ばれていました。
さらに、オペレッタ曲でも傑作を生み出したことで「オペレッタ王」とも呼ばれ、オーストリアだけでなくヨーロッパ中で絶大な人気を博しました。
この記事では、そんなシュトラウス2世の名曲や定番曲をご紹介します。
ぜひ、彼の華やかな音楽に浸ってみてはいかがでしょうか?
ヨハン・シュトラウス2世|名曲、定番曲をご紹介(1〜10)
加速度円舞曲Johann Strauss II

「ワルツ王」の異名を持つヨハン・シュトラウス2世が1860年に発表したのが、この華やかな円舞曲です。
産業革命期の技術革新を音楽で表現した本作は、ゆったりとした序奏から始まり、徐々にテンポを上げていく構成が特徴的。
まるで蒸気機関車が加速していくかのような音楽の流れは、当時の人々の高揚感を見事に描き出しています。
優雅さと躍動感を兼ね備えた本作は、ウィーンの社交界で大いに愛されました。
シュトラウス2世の天才的な音楽センスが光る1曲です。
記念の詩Johann Strauss II

ヨハン・シュトラウス2世のデビューコンサートでワルツ「記念の詩」「デビュー・カドリーユ」ポルカ「心ゆくまで」ワルツ「どうぞごひいきに」を初演しました。
特にワルツ「記念の詩」は19回もアンコールされるぐらい聴衆を魅了しました。
他に邦題としては、「格言詩」「記念の歌」「警句」があります。
デビューコンサートは大成功を収め、新聞の紙面で「おやすみランナーこんばんはシュトラウス1世、おはようシュトラウス2世!」と称えられました。
朝の新聞Johann Strauss II

ヨハン・シュトラウス2世が1864年に作曲したワルツは、朝の新聞をテーマにした管弦楽作品です。
『朝刊』と称されることもあり、歌詞はありませんが、リズミカルなメロディが新聞を手に取る静かな喜びや新しい一日への期待感を表現しています。
華やかで軽快なこの曲は、ウィーンの舞踏会で演奏され、聴衆を魅了しました。
シュトラウス2世の卓越した作曲技術と19世紀中頃のウィーン文化が凝縮された本作。
朝のひとときを音楽で味わいたい方にもオススメですよ。
ヨハン・シュトラウス2世|名曲、定番曲をご紹介(11〜20)
酒、女、歌Johann Strauss II

1869年に発表された本作は、軽快なリズムと魅力的なメロディが特徴的。
『酒、女、歌』という享楽主義的なフレーズを象徴するこの曲は、人生の喜びや快楽を称賛しています。
ウィーン男声合唱協会のために作曲されましたが、現在では声部なしで演奏されることが多いようです。
シュトラウス2世の「ワルツ王」としての名声を確固たるものにした1曲で、クラシック音楽のコンサートや祭りなどで今もなお広く愛されています。
ぜひ聴いてみてくださいね。
狩りJohann Strauss II

本作は、ヨハン・シュトラウス2世のオペレッタ『カリオストロ・イン・ウィーン』の旋律を基にした、軽快なポルカ・シュネルです。
狩猟をテーマにした楽曲で、馬のひづめの音や狩りの喜びを感じさせる躍動感あふれるメロディが特徴的。
歌詞はありませんが、音楽自体が狩猟の場面を生き生きと描き出しています。
1875年の晩秋に初演され、当時のウィーン社会の華やかさや楽観的な雰囲気を反映しており、聴く人を19世紀の社交界へと誘います。
明るく親しみやすい旋律は、クラシック音楽に馴染みのない方にもオススメですよ。
皇帝円舞曲Johann Strauss II

1889年に作曲されたこの曲は、豊かな楽器編成による華やかなオーケストレーションが特徴的。
壮大な導入部から始まり、さまざまな表情豊かな楽章を経て、感動的なクライマックスへと導かれます。
オーストリア皇帝とドイツ皇帝の友好を祝うため、当初『Hand in Hand』というタイトルで書かれたそう。
プロイセン風の行進曲とウィーンのワルツが見事に融合した本作は、政治的な意図を超えて、今なお多くの人々を魅了し続けています。
ウィーンの音楽や文化に興味がある方にぜひオススメです。
芸術家の生活Johann Strauss II

わずか数日で書き上げたワルツだとされています。
初演時の評判は散々なもので、ヨハン・シュトラウス2世は弟のヨーゼフに、作曲の失敗をした悔しさをこぼし、「何とか成功させたかった」と話していたそう。
現在では一転して、人気のワルツとなっています。