実は怖い童謡。意味がわかるとゾッとする子どもの歌
子どもの頃に何気なく口ずさんでいた童謡やわらべうた、その歌詞の意味を大人になってから改めて読み解くと、背筋がぞくっとするような怖い解釈が隠されていることをご存じでしょうか。
よく知られたメロディの裏に潜む都市伝説や、時代背景から浮かび上がる不穏なメッセージは、一度知ると童謡の聴こえ方がまるで変わってしまいます。
本記事では、意味が怖いと語り継がれている童謡やわらべうたを取り上げ、その歌詞に込められた謎をひも解いていきます。
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実は怖い童謡。意味がわかるとゾッとする子どもの歌(31〜40)
むすんでひらいて文部省唱歌

フランスの哲学者として知られているジャン=ジャック・ルソーさん作曲という外国曲でありながら日本の歌百選に選ばれている童謡。
もともとの作詞者は不明で、日本では賛美歌、唱歌、軍歌といった、それぞれの時代によって歌詞が変化してきた楽曲であることをご存じでしょうか。
2番や3番もなく同じ内容をひたすら繰り返すシンプルな歌詞は、さまざまな考察がなされるほど聴き手にその解釈が委ねられています。
日本においては第二次世界大戦後に童謡として定着し、海外では現在も讃美歌として歌われている楽曲です。
ほたるこいわらべうた

短いフレーズを繰り返し、光に誘われる虫を呼び込む情景を描いた、日本の初夏を代表する遊び歌。
1955年3月発行の指導書に掲載されて以降、教科書や合唱の定番として親しまれているため、学校行事で歌った記憶がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、おいしい水で誘う歌詞は、実際には虫が弱ってしまうという説もあり、無邪気な呼びかけが実は残酷な結末を招くという見方もできることはあまり知られていませんよね。
また、1958年の小倉朗さんの合唱曲としても有名ですが、伝承曲であるがゆえに作者が混同されやすいという謎めいた側面も持っています。
地域によっては嫁入りの談合など大人の事情が歌い込まれることもあるなど、素朴な旋律の裏に奥深い背景を秘めた童謡です。
かあさんの歌作詞・作曲:窪田聡

作詞作曲を務めた窪田聡さんが、戦後の貧しい時代に故郷の母を想って書かれたという童謡。
一聴すると母の温かい愛情を歌った美しい曲ですが、深夜の手仕事や寒さに耐える痛々しい手の描写から、老いた母が身を削る過酷な現実が浮かび上がり、その重みにゾッとした方も多いのではないでしょうか。
1956年2月に発表された本作は、1962年2月にNHK『みんなのうた』で放送されたことで広く浸透しました。
ペギー葉山さんやダークダックスなどの歌唱で知られていますが、都会で暮らす子供の罪悪感と孤独に耐える母の情念が入り混じった世界観は、大人になって初めて理解できる怖さを含んでいますよね。
美談の裏にある貧困という現実を突きつける、涙なしには聴けない童謡です。
夕焼け小焼け作詞:中村雨紅/作曲:草川信

詩人・中村雨紅さんによる作詞と、教育者でもあった草川信さんの作曲により生まれた童謡。
誰もが知る穏やかなメロディーは、夕暮れ時の切なさを感じさせる楽曲として記憶している方も多いのではないでしょうか。
実は1923年の出版直後に関東大震災が発生して楽譜の多くが焼失し、わずかに手元に残った13部から奇跡的に広まったという運命的な背景を持っています。
日が沈み夜が訪れる際の温度が下がる気配まで表現したという歌詞は、子供たちが家路につく安堵とともに、暗闇が迫る本能的な怖さも内包していますよね。
現在では全国の防災行政無線で夕方の時報として使われるなど、生活の中に深く根付いている、日本の原風景とも言える童謡です。
おおえやま作詞:石原和三郎/作曲:田村虎蔵

教育者としても名高い石原和三郎さんが作詞し、田村虎蔵さんが作曲を手がけた唱歌。
1900年6月に発行された唱歌集『教科適用幼年唱歌』に収録されたことで知られています。
源頼光による酒呑童子退治を題材にしており、勇ましい武勇伝として記憶している方も多いのではないでしょうか。
しかし、本作の歌詞には鬼が都の人々を襲い財宝を奪うという残虐な描写や、酒に酔わせて寝首をかくという騙し討ちの展開が含まれています。
正義のためとはいえ、一方的に異形の者を成敗する構造に恐怖を感じる説もあるようです。
単なる昔話の歌と思いきや、公権力による暴力の正当化とも取れる側面を持つ、歴史の闇をのぞかせる童謡です。
実は怖い童謡。意味がわかるとゾッとする子どもの歌(41〜50)
赤とんぼ作詞:三木露風/作曲:山田耕筰

映画『ここに泉あり』や『夕やけ小やけの赤とんぼ』の挿入歌としても使用されている、ヨナ抜き音階を使った郷愁感にあふれる童謡。
作詞を務めた随筆家・三木露風さんの幼少期の記憶をベースに生まれた楽曲で、両親の離婚後に自分を育ててくれたお手伝いさんがお嫁に行ってしまった情景が描かれています。
都市伝説ではお手伝いさんは結婚したのではなく人身売買で売られてしまったとか、赤とんぼとは戦闘機「零戦」のことだとか、当時の時代背景をイメージさせるものが多いですが、実話だけでもじゅうぶんに切ないですよね。
日本の歌百選にも選定された、日本人であれば誰もが知る叙情的な童謡です。
赤い鳥小鳥作詞:北原白秋/作曲:成田為三

詩人・北原白秋さんが手がけた言葉と、作曲家・成田為三さんが旋律をつけた童謡。
美しくも鮮烈な「赤」「白」「青」の色彩と、執拗なまでに繰り返される「なぜ」という問いかけに、無邪気さゆえの狂気や、現世ではないどこかへ引き込まれるような危うさを感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
実は北海道帯広地方の子守唄が元歌になっているという説もあり、民間の伝承が持つ独特な雰囲気が、聴く人の心の奥に訴えかけてきますよね。
1918年10月に詩が、1920年4月に曲が発表されるという経緯を持つ本作。
大人が聴くと、その完璧なまでの純粋さに逆に背筋が寒くなるような、不思議な引力を持った作品です。
かなりや作詞:西條八十/作曲:成田為三

歌を忘れてしまった小鳥に対する残酷な仕打ちが連想される、詩人・西條八十さんと作曲家・成田為三さんによる童謡。
美しいメロディーとは裏腹に、歌えない小鳥を山に廃棄したり土に埋葬したり、あるいは鞭で打つといった過激な言葉で脅すような描写があり、大人になってから聴くとぞっとする方も多いのではないでしょうか。
本作は、1918年11月に児童雑誌『赤い鳥』に詩が掲載され、翌1919年05月に曲が付けられたことで日本の童謡運動が本格化した歴史的な作品です。
最終的には海に浮かべられ歌を思い出すという救済が描かれますが、そこに至るまでの過程が厳しく、教育的な意図を超えた不気味さを感じさせる一曲です。
不思議なポケット作詞:まど・みちお/作曲:渡辺茂

子供の無邪気な願いを歌にしていることで知られている、ポップなメロディが特徴的な童謡。
実際にビスケットやクッキーの入ったポケットをたたき、1枚を割ることで歌詞を再現したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
歌詞が生まれた1954年は戦後であり、子供にとって貴重なお菓子であったビスケットが増えてほしいという願望と、そんなもの存在しないという現実に揺れる幼ごころが描かれた歌詞は、リアルな時代背景を投影しているようですよね。
戦争の犠牲者はいつも弱い者だという普遍的な現実を教えてくれる、本当の意味とともに語り継いでほしい童謡です。
道成寺

和歌山県・道成寺に残されている安珍・清姫伝説をベースとした手まり歌。
一般的に明るいイメージがある手まり歌とは違った重苦しく不気味なメロディが耳に残りますよね。
僧の安珍に裏切られた清姫が蛇となり、道成寺で鐘ごと焼き殺したという伝承が歌われている内容は、いつの時代でも女性を怒らせたら怖いということを教えてくれているのではないでしょうか。
悲恋と情念がテーマの内容でありながら子供をつうじて後世に語り継がれているという文化も恐怖を感じさせる、仏教説話として知られる歌です。



