実は怖い童謡。意味がわかるとゾッとする子どもの歌
子どもの頃に何気なく口ずさんでいた童謡やわらべうた、その歌詞の意味を大人になってから改めて読み解くと、背筋がぞくっとするような怖い解釈が隠されていることをご存じでしょうか。
よく知られたメロディの裏に潜む都市伝説や、時代背景から浮かび上がる不穏なメッセージは、一度知ると童謡の聴こえ方がまるで変わってしまいます。
本記事では、意味が怖いと語り継がれている童謡やわらべうたを取り上げ、その歌詞に込められた謎をひも解いていきます。
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実は怖い童謡。意味がわかるとゾッとする子どもの歌(41〜50)
夕日作詞:葛原しげる/作曲:室崎琴月

大正時代に雑誌『白鳩』にて詩が掲載された、教育者・葛原しげるさん作詞による唱歌。
沈みゆく太陽の光が空や人の顔まで赤く染め上げる描写は、幼少期に多くの方が口ずさんだことがあるのではないでしょうか。
1921年11月に演奏会で初演された本作は、楽しげな擬音が繰り返される一方で、世界中が同じ色に飲み込まれていく光景にどこか背筋が寒くなる感覚を覚えますよね。
2007年には文化庁らによる「日本の歌百選」に選出されるなど広く親しまれていますが、カラスにまで赤く染まれと命じるような歌詞の切迫感は、単なる夕暮れの歌という枠を超えた狂気すら感じさせるのではないでしょうか。
無邪気さと紙一重の怖さが潜む、大人になってからこそ聴き直したい童謡です。
鞠と殿様作詞:西條八十/作曲:中山晋平

1929年1月に雑誌『コドモノクニ』などで発表された本作は、手まりが弾んで殿様の行列についていく様子が思い浮かぶ、お正月にぴったりの楽しい曲に思えますよね。
しかし、実は歌詞を深く読み解くと、旅に出た手まりが最後にはみかんへと姿を変えてしまい、二度と元の形には戻れないという不条理な変身譚が描かれているのです。
西條八十さんと中山晋平さんが手掛け、1929年2月頃には佐藤千夜子さんの歌唱によるレコードが発売された作品で、当時から広く大衆に親しまれてきました。
かわいらしいメロディーからは想像もつかない、不思議で少しぞっとする結末が隠された、誰もが一度は耳にしたことのある童謡です。
かなりや作詞:西條八十/作曲:成田為三

歌を忘れてしまった小鳥に対する残酷な仕打ちが連想される、詩人・西條八十さんと作曲家・成田為三さんによる童謡。
美しいメロディーとは裏腹に、歌えない小鳥を山に廃棄したり土に埋葬したり、あるいは鞭で打つといった過激な言葉で脅すような描写があり、大人になってから聴くとぞっとする方も多いのではないでしょうか。
本作は、1918年11月に児童雑誌『赤い鳥』に詩が掲載され、翌1919年05月に曲が付けられたことで日本の童謡運動が本格化した歴史的な作品です。
最終的には海に浮かべられ歌を思い出すという救済が描かれますが、そこに至るまでの過程が厳しく、教育的な意図を超えた不気味さを感じさせる一曲です。
耳切坊主沖縄わらべうた

沖縄県に伝わり、泣き止まない子供をあやすために歌い継がれてきたわらべうた。
穏やかな子守歌の旋律とは裏腹に、歌詞の意味を知ると背筋が凍るような恐怖を感じますよね。
琉球王国時代の悪僧伝説とも結び付けられ、刃物を持った坊主が泣く子の耳を切りに来るという内容は、しつけのためとはいえあまりに強烈なインパクトを残すのではないでしょうか。
1991年に発売されたアルバム『沖縄のわらべうた』や、あかまーみさんが2021年3月に発売したアルバム『沖縄みんなのうた』にも収録されるなど、今もさまざまな形で記録されています。
単なる脅しとしてだけでなく、共同体で子供を育てる必死さが伝わってくる点も含め、現代ではトラウマ童謡として語られることも多い一曲です。
森のくまさんアメリカ民謡

作詞作曲が不明のアメリカ民謡をベースとし、アメリカではスカウトソングとして歌われてきた童謡。
幼少期に聴いて「逃げろと言うならなぜ追いかけてくるのか」など、さまざまな疑問を感じられた方も多いのではないでしょうか。
オリジナルの歌詞には日本語詞に登場する耳飾りを届けるという描写はありませんが、逃げろと言いながら追いかけてくるというベースは変わらないため、サディスティックな熊に出くわしたという意味で受け取られることも多いようです。
誰もが幼少期に一度は歌ったであろう童謡でありながら、謎も多い楽曲です。
むすんでひらいて文部省唱歌

フランスの哲学者として知られているジャン=ジャック・ルソーさん作曲という外国曲でありながら日本の歌百選に選ばれている童謡。
もともとの作詞者は不明で、日本では賛美歌、唱歌、軍歌といった、それぞれの時代によって歌詞が変化してきた楽曲であることをご存じでしょうか。
2番や3番もなく同じ内容をひたすら繰り返すシンプルな歌詞は、さまざまな考察がなされるほど聴き手にその解釈が委ねられています。
日本においては第二次世界大戦後に童謡として定着し、海外では現在も讃美歌として歌われている楽曲です。
ぞうさん作詞:まどみちお/作曲:團伊玖磨

政治、行政、教育、経済、戦争といった社会に対する不満を原動力に、ユーモアにあふれる作品を作り続けたまど・みちおさん作詞の童謡。
幼少期から多くの方が歌ってきたであろう、数ある童謡の中でもメジャーな楽曲ですよね。
他とは違う特徴に対する悪口を、尊敬するお母さんと同じだと胸を張る子供の姿は、差異を気にせず個性を大切にしていこうとする昨今の風潮にもリンクするのではないでしょうか。
キュートな歌詞やメロディの中に普遍的なテーマが含まれた、誰もが知る童謡です。
メトロポリタン美術館作詞・作曲:大貫妙子

音楽番組『みんなのうた』において1984年の放送以来何度も再放送されている、シンガーソングライター・大貫妙子さんの楽曲。
アメリカの児童小説『クローディアの秘密』から着想を得て制作された楽曲で、かわいらしいメロディとあやしげなアレンジがキャッチーですよね。
不気味さを感じさせる映像と最終的に絵に閉じ込められるという結末から多くの方が怖いイメージを持っていますが、終始ポップな空気感と「好きな場所にずっといたい」という主人公の気持ちを踏まえて聴くと、また違った印象を受けるのではないでしょうか。
子供にとってはトラウマソングかもしれませんが、大人になってから改めて聴いてみてほしいキュートなナンバーです。
道成寺

和歌山県・道成寺に残されている安珍・清姫伝説をベースとした手まり歌。
一般的に明るいイメージがある手まり歌とは違った重苦しく不気味なメロディが耳に残りますよね。
僧の安珍に裏切られた清姫が蛇となり、道成寺で鐘ごと焼き殺したという伝承が歌われている内容は、いつの時代でも女性を怒らせたら怖いということを教えてくれているのではないでしょうか。
悲恋と情念がテーマの内容でありながら子供をつうじて後世に語り継がれているという文化も恐怖を感じさせる、仏教説話として知られる歌です。
赤とんぼ作詞:三木露風/作曲:山田耕筰

映画『ここに泉あり』や『夕やけ小やけの赤とんぼ』の挿入歌としても使用されている、ヨナ抜き音階を使った郷愁感にあふれる童謡。
作詞を務めた随筆家・三木露風さんの幼少期の記憶をベースに生まれた楽曲で、両親の離婚後に自分を育ててくれたお手伝いさんがお嫁に行ってしまった情景が描かれています。
都市伝説ではお手伝いさんは結婚したのではなく人身売買で売られてしまったとか、赤とんぼとは戦闘機「零戦」のことだとか、当時の時代背景をイメージさせるものが多いですが、実話だけでもじゅうぶんに切ないですよね。
日本の歌百選にも選定された、日本人であれば誰もが知る叙情的な童謡です。



