春の訪れを感じる珠玉のジャズ名曲と心温まるストーリー
春の優しい陽射しとともに、心に染み入るジャズの調べが聴こえてきませんか?
ニーナ・シモンの力強い歌声から、ビル・エヴァンスの繊細なピアノタッチまで、春の訪れを感じさせる珠玉のジャズナンバーをご紹介します。
桜の季節に寄り添う矢野沙織の温かな音色や、ジャンゴ・ラインハルトの陽気なメロディなど、新しい季節の始まりにぴったりな名曲の数々。
心温まるストーリーとともに、あなたの春を彩る特別な一曲を見つけてみませんか?
春の訪れを感じる珠玉のジャズ名曲と心温まるストーリー(21〜30)
All The Things You AreJo Stafford

ジェローム・カーン作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞、1939年ミュージカル「5月にしては暑すぎる」のために作られた楽曲です。
邦題は「君はわがすべて」といいます。
このミュージカルは失敗に終わりましたが、1944年に脚本が書き直され、映画「ブロードウェイ・リズム」として上映されました。
My One And Only LoveJohn Coltrane & Johnny Hartman

もとは1947年にガイ・ウッドが作曲した「Music from Beyond the Moon」という曲で、1952年にロバート・メリンが歌詞を書き換え、翌年フランク・シナトラがレコード化したところヒットした曲となりました。
1960年代に入り、ジョニー・ハートマンがジョン・コルトレーンとの共演盤で取り上げ、さらに有名になりました。
春の訪れを感じる珠玉のジャズ名曲と心温まるストーリー(31〜40)
I’ll Remember AprilBill Evans

モダンジャズの代表的ピアニストとして知られている、ビル・エヴァンスさん。
ドビュッシーやラベルといった印象主義のクラシックから強く影響を受けています。
確かにビル・エヴァンスさんのサウンドとラベルのサウンドは、どこか通じるものがありますよね。
そんな彼の春をテーマにした曲が、こちらの『I’ll Remember April』。
ビル・エヴァンスさん、ならではのスタイリッシュなサウンドと春のおとずれを感じさせる明るい雰囲気が特徴的な作品です。
A Night in TunisiaArt Blakey & The Jazz Messengers

北アフリカの異国情緒溢れる情景を、ジャズの革新的なリズムとハーモニーで表現した傑作。
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズによる1960年8月の演奏は、アフロキューバンのリズムとビバップの融合という斬新なアプローチで、音楽の新境地を開拓しました。
力強いドラムプレイを軸に、リー・モーガンさんのトランペットとウェイン・ショーターさんのサックスが紡ぎ出す官能的なメロディライン。
名盤『A Night in Tunisia』に収録された本作は、エキゾチックな空気感とスリリングな即興演奏の交錯が魅力です。
穏やかな春の夜、異国の風を感じながらゆったりと音楽に浸りたい方におすすめの一曲です。
Let’s Fall In LoveDiana Krall

恋に落ちることの喜びと期待感を軽やかに歌い上げる名曲を、カナダ出身のジャズピアニスト兼シンガーのダイアナ・クラールさんが優美に奏でています。
繊細なピアノタッチと官能的な歌声が、春の陽気のように心を包み込むように響き渡ります。
1999年発売のアルバム『When I Look In Your Eyes』に収録された本作は、ハロルド・アーレンとテッド・ケーラーが手掛けた1933年の映画主題歌を見事に再解釈。
スウィング感あふれるジャズアレンジと、洗練された演奏で新たな魅力を引き出しています。
グラミー賞を受賞したこのアルバムは、新しい季節の始まりに寄り添う一枚として、穏やかなひとときを過ごしたい方にぴったりの一曲です。
In a sentimental moodDuke Ellington & John Coltrane

1962年、アメリカジャズ界の重鎮デューク・エリントンさんと革新的なサックス奏者ジョン・コルトレーンさんが奏でた美しいコラボレーション。
愛する人への想いを星空に例えた詩的な世界観と、エリントンさんの優雅なピアノ、コルトレーンさんの柔らかなサックスが織りなす極上のハーモニーが、心に深く染み入ります。
1935年の誕生秘話も興味深く、友人同士のいさかいを和らげるために即興で生まれたメロディーは、今やジャズ史に輝く名曲となりました。
2005年の映画『Prime』でも印象的に使用され、穏やかな春の午後のカフェで静かに聴きたい一曲です。
心が温かくなるような、そんな癒しの時間を与えてくれることでしょう。
It’s Only a Paper MoonElla Fitzgerald

紙の月や段ボールの海といった虚構の世界を舞台に、愛の力で現実が輝きを増していく様を描いた名曲を、アメリカが誇るエラ・フィッツジェラルドさんが心温まる歌声で優しく包み込みます。
1945年3月、デルタ・リズム・ボーイズとの共演で録音された本作は、スウィング感あふれる軽やかなメロディーと、深い愛情に満ちた歌唱が見事に調和しています。
愛する人との出会いによって、ありふれた日常が輝きを帯びていく様子を、明るく楽観的な曲調で表現した珠玉の一曲です。
1973年の映画『ペーパー・ムーン』での使用をはじめ、多くの作品に取り上げられてきました。
新たな季節の始まりに、大切な人と共に心温まるひとときを過ごしたい方におすすめの一曲です。