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【カルテット】弦楽四重奏の名曲と人気曲

2017年放送のテレビドラマの『カルテット』で取り上げられ、クラシックファン以外からも注目を集めた弦楽四重奏。

ドラマでその魅力にハマった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

弦楽四重奏は、バイオリン2本、ビオラ,チェロの編成の室内楽重奏形式で、18世紀後半にフランツ・ヨゼフ・ハイドンが確立して以降、最も洗練された室内楽形式として親しまれてきました。

この記事では、そんな弦楽四重奏曲の魅力が詰まった名曲をご紹介します。

ぜひ、弦楽器の優雅で上品な響きをお楽しみください。

もくじ

【カルテット】弦楽四重奏の名曲と人気曲(1〜20)

弦楽四重奏曲 第1番ニ長調 Op.11 第2楽章Pyotr Tchaikovsky

Tchaikovsky – String Quartet No. 1 in D Major, Op. 11 – II. Andante cantabile
弦楽四重奏曲 第1番ニ長調 Op.11 第2楽章Pyotr Tchaikovsky

ロシア出身の作曲家であるピョートル・チャイコフスキーによって、1871年2月に作曲された弦楽四重奏曲です。

作曲者の友人であるセルゲイ・ラチンスキーに献呈されました。

第1番の第2楽章であるこの『アンダンテ・カンタービレ』の冒頭の有名な旋律は、チャイコフスキーがウクライナで聴いた民謡をもとに作られています。

この旋律は、ムード音楽などにも編曲されたことがあります。

甘美な旋律と包み込むような優しい雰囲気が特徴的な1曲です。

弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」第2楽章Antonín Dvořák

String Quartet in F Major, Op. 96, “American” by Antonín Dvořák – Lento
弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」第2楽章Antonín Dvořák

チェコ出身であるドヴォルザークは、ニューヨークのナショナル音楽院の院長として渡米しました。

故郷を離れ歴史も文化も違うアメリカで、黒人霊歌やアメリカの先住民の音楽にも興味を持ち、自身の作品にも取り入れていきました。

『アメリカ』という曲も、彼が渡米生活で受けた刺激を感じられる作品の1つです。

第2楽章であるこの曲は、感動的な緩徐楽章で、高らかに黒人霊歌のような切ない旋律を歌い上げ、チェロがこれを受け継ぎボヘミア風の民謡を奏でる郷愁を誘う楽章となっています。

弦楽のためのアダージョ Op.11Samuel Barber

Barber: Molto Adagio, from the String Quartet, Op. 11 — Camerata Pacifica
弦楽のためのアダージョ Op.11Samuel Barber

アメリカの作曲家であるバーバー。

この曲は、イタリアへ留学した際に作曲した作品です。

この作品の第二楽章は弦楽合奏用に編曲され「弦楽のためのアダージォ」として広く親しまれています。

ジョン・F・ケネディの葬儀で使用されて以来有名となり、映画やテレビドラマでもたびたび使用されています。

すすり泣くような旋律や中間部終わりの激しく突き上げる遺憾のようなクライマックスが印象的です。

切なさや悲しさのなかに激しさや情熱がかいま見えるような1曲です。

弦楽四重奏曲 第14番 ト長調 K.387「春」Wolfgang Amadeus Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの弦楽四重奏曲の中でも、特に魅力的な作品として知られるこの曲。

1782年に完成し、ハイドンに捧げられた6曲のセットの1曲目として知られています。

春の訪れを感じさせる明るく活気に満ちた旋律が特徴的で、4つの楽章それぞれが異なる表情を見せます。

第1楽章の躍動感あふれる旋律から、第3楽章の穏やかで歌うような旋律まで、春の様々な表情が音楽で表現されているかのよう。

モーツァルトの天才的な作曲技術が存分に発揮された本作は、クラシック音楽ファンはもちろん、初めて弦楽四重奏曲に触れる方にもおすすめの1曲です。

弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K. 465「不協和音」第1楽章Wolfgang Amadeus Mozart

String Quartet No. 19 in C Major, K. 465 – “Dissonances”: I. Adagio – Allegro (Extended Version)
弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 K. 465「不協和音」第1楽章Wolfgang Amadeus Mozart

古典派の代表的な作曲家であるハイドンにささげられた「ハイドン・セット」と呼ばれる6曲の弦楽四重奏曲の中の1曲。

第1楽章冒頭に不協和音に満ちた序奏があることから、「不協和音」という名で呼ばれています。

その響きは当時としては理解し難いものであり、出版されたとき写譜の間違いとまで言われたそうです。

この曲は、モーツァルトがフリーメーソン入信の儀式に覚えた深い印象を楽譜によって代弁した作品だと言われています。

冒頭の不協和音とその後の旋律との対比が特徴的です。

G SongTerry Riley

アメリカ出身の作曲家であるテリー・ライリー。

彼は、音の動きを最小限に抑えパターン化された音型を反復させる音楽であるミニマル・ミュージックの代表的な作曲家の1人です。

この曲は、ライリーが弦楽四重奏団「クロノス・クァルテット」のために書いた初めての作品です。

ト短調の音階を含む冒頭16小節のテーマが何回も繰り返されながら音楽が進行していきますが、繰り返されるたびに音楽は少しずつ変化してゆき、いつのまにかテーマ自体が拡散しどこかへ行っています。

テーマの色や形が刻々と変化してゆく様子を感じながら聴いてみてください!