トランペットといえば、ファンファーレのような目の覚めるはっきりとした音をイメージされる方が多いはず。
確かに、ストレートに響き渡るかっこいい音色は魅力の一つですが、実はトランペットという楽器は、曲によってやわらかい音や切ない音、妖艶な音など、「ラッパ」のイメージからは想像できないような多彩な音色を奏でることができる楽器なんです!
今回は、そんなトランペットの魅力をさまざまな角度から楽しめる作品を、幅広いジャンルからピックアップしました。
名曲を聴きながら、これまで知らなかったトランペットの魅力に浸ってみてはいかがでしょうか?
トランペットの名曲|一度聴いたら忘れられない!印象的な楽曲を厳選(1〜20)
トランペット協奏曲 ヘ短調 Op.18 第1楽章Oskar Böhme

ロマン派の情熱が凝縮された壮大な協奏曲。
オスカー・ベーメさんの代表作として知られるこの楽曲は、トランペットの魅力を存分に引き出す傑作です。
力強く情感豊かな旋律が心を揺さぶり、聴く人を魅了します。
華麗なパッセージと表現力豊かな演奏が求められる本作は、トランペット奏者の腕の見せどころ。
1899年に初版が出版されて以来、多くの演奏家に愛され続けています。
クラシック音楽ファンはもちろん、トランペットの多彩な表現力に触れたい方にもオススメの1曲です。
ヴェニスの謝肉祭による変奏曲Jean-Baptiste Arban

ジャン=バティスト・アルバン作曲の『ヴェニスの謝肉祭による変奏曲』は、トランペット演奏の真骨頂ともいえる作品です。
原曲はバイオリンの鬼才として知られるニコロ・パガニーニによって書かれたバイオリン用の作品ですが、アルバンはそれをトランペットのために見事にアレンジしています。
曲中で駆使される高度なタンギングは、聴く者に強烈な印象を与えます。
やわらかい音色から切ない音色へと移り変わる表現力の豊かさが、この楽器の可能性を広げたことを強く感じさせてくれるでしょう。
SpainChick Corea
チック・コリアさんの代表作として知られる楽曲。
スペインの情熱的な音楽からインスピレーションを受けた旋律は、ジャズとクラシックが融合した独特の世界観を生み出しています。
1971年に作曲された本作は、数々のアーティストによってカバーされ、ジャズスタンダードとしての地位を確立。
1972年にアルバム『Light as a Feather』に収録されて以来、コリアさんの多数のアルバムに登場しています。
ジャズファンはもちろん、クラシックやフュージョンを楽しむ方にもオススメの1曲です。
カンタービレとスケルツェットPhilippe Gaubert
『カンタービレとスケルツェット』は、作曲家であり優れたフルート奏者でもあったフィリップ・ゴーベールさんによる優雅なトランペット曲です。
温かみのある出だしのカンタービレから、生き生きとしたスケルツェットへと移行する巧みさは、この楽器の多様性を見事に示しています。
フランス音楽のエッセンスを感じさせる繊細な表現が光り、トランペットの豊かな音色が深い感動を与えてくれます。
聴く人の心に静かに寄り添いながらも、その美しさで強く記憶に残るこの曲との出会いは、新たなトランペットの魅力の発見につながるに違いありません。
SummertimeChris Botti feat. David Foster

ジョージ・ガーシュウィンによって、1935年のオペラ『ポーギーとベス』のために制作されたトラック。
このバージョンはアメリカのジャズ・トランペッターのクリス・ボッティによるもので、2012年のアルバム『Impressions』に収録されています。
このアルバムはアメリカのチャートでNo.1を獲得し、グラミー賞を受賞しました。