カール・マリア・フォン・ウェーバーは、1786年生まれのドイツ・ロマン派初期の作曲家、指揮者、ピアニストです。
オペラ『魔弾の射手』によってドイツ・ロマン派オペラの様式を確立し、「ドイツオペラの創始者」と称されました。
オーケストラの配置を現在に近い形に改めたり、初めて指揮棒を用いたりと、後世にも大きな影響を残した人物として知られています。
作品はオペラや管弦楽曲が多いですが、当時最高のピアニストとして演奏活動も行っていました。
本記事では、そんなウェーバーの名曲、代表曲をご紹介します。
ぜひ聴いてみてください!
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【ウェーバー】ドイツオペラの創始者による名曲たち(1〜10)
舞踏への勧誘 変ニ長調作品65Carl Maria von Weber

19世紀初頭に作曲された、華麗なピアノのためのワルツ。
ウェーバーの妻に捧げられました。
ピアノの技巧的な演奏が特徴で、当時の社交ダンスの世界を反映しています。
冒頭では男女の会話のような対話的な音が聴こえ、次第に華やかなワルツのリズムへと変化していきます。
舞踏会の楽しさや優雅さを音楽で表現しており、舞踏会の雰囲気を味わいたい方や、ロマン派音楽に興味のある方にオススメの1曲です。
コンツェルトシュテュック ヘ短調 作品79Carl Maria von Weber

ピアノとオーケストラの対話が織りなす、ロマン派音楽の傑作。
ヘ短調で始まる暗い色調から、ピアノの繊細なソロ、オーケストラの力強い伴奏へと展開する様は、まるで物語のよう。
1821年に完成し、2年後に公開されたこの作品は、ピアニストの技巧を存分に引き出します。
オクターブ・グリサンドや速いトリルなど、高度な演奏技術が要求される場面も。
ピアノ愛好家はもちろん、ロマン派音楽に興味のある方にもオススメの1曲です。
感情の起伏や劇的な展開を味わいたい方は、ぜひ耳を傾けてみてください。
クラリネット協奏曲第1番 ヘ短調 作品73Carl Maria von Weber

ドイツ・ロマン派を代表する協奏曲の一つ。
クラリネットの魅力を存分に引き出した美しい作品です。
第1楽章では、劇的な序奏に続き、クラリネットが感情豊かな旋律を奏でます。
第2楽章は、温かみのある音色が印象的。
哀愁を帯びたメロディが心に染みます。
第3楽章では、軽快なテンポの中で、クラリネットの技巧的なパッセージが次々と現れ、聴く人を魅了します。
クラリネットの名手ベールマンのために書かれ、1811年6月13日、ミュンヘンで初演されました。
楽器の可能性を広げた画期的な作品として、今なお多くの人々に愛されています。
クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 作品74Carl Maria von Weber

クラシック音楽の宝石箱から放たれる輝きのような本作。
1811年に初演され、聴衆を魅了し続けています。
3つの楽章で構成され、それぞれに異なる表情を見せます。
第1楽章は英雄的な雰囲気、第2楽章は深い感傷、第3楽章は華やかな舞踏曲と、まるで1つの小さなドラマを体験するよう。
クラリネットの魅力を存分に引き出し、オーケストラとの美しい対話も楽しめます。
クラリネットの音色に心惹かれる方や、ロマン派音楽の魅力を味わいたい方にオススメです。
技巧的な難しさも含んでいるので、演奏者の腕前を堪能するのも一興かもしれません。
歌劇「オベロン」序曲Carl Maria von Weber

ウェーバーの最後のオペラから派生した序曲は、幻想的で表現力豊かな音楽が特徴。
冒頭のオベロンの魔法の角笛を模した三音のフレーズから、徐々に魅惑的な雰囲気が醸し出されていきます。
木管楽器と金管楽器を駆使したオーケストレーションが印象的で、幻想と現実が交錯する瞬間を見事に描き出しています。
1826年4月にロンドンで初演され、ロマン派音楽の先駆けとしても高く評価されてきました。
クラシック音楽ファンはもちろん、幻想的な世界観や豊かな音楽表現に興味がある方にもオススメの1曲です。
歌劇「魔弾の射手」序曲Carl Maria von Weber

ウェーバーが手掛けたこの序曲は、ドイツ・ロマン派オペラの金字塔とも言える作品です。
冒頭のアダージョで神秘的な雰囲気を醸し出した後、ホルンによる美しい四重奏が登場。
森林の穏やかな風景を思わせる旋律は、聴く者の心を癒してくれます。
その後、弦楽器のトレモロやクラリネットの奇妙な音色で不気味な雰囲気を作り出し、悪魔との契約を暗示。
最後は活気あるリズムで物語の展開を予感させます。
1821年6月の初演以来、今なお世界中で演奏され続けている名曲。
ウェーバーのもっとも代表曲であるこのオペラの序曲、ぜひ聴いてみてください!
ファゴット協奏曲 ヘ長調 作品75Carl Maria von Weber

ヴェーバーが若い頃に作曲したファゴットのための作品。
全3楽章からなり、オペラのような劇的な表現が特徴です。
第1楽章は力強く技巧的、第2楽章は歌うような美しい旋律、第3楽章は軽快で活気に満ちています。
1811年の作曲当時、この曲はファゴットの新たな可能性を示しました。
オーケストラとファゴットの対話が印象的で、ファゴットの音色の幅広さや表現力を存分に引き出しています。
クラシック音楽が好きな方はもちろん、ファゴットの魅力に触れたい方も、ぜひ聴いてみてくださいね。
華麗なるロンド「戯れごと」作品62Carl Maria von Weber

『華麗なるロンド「戯れごと」変ホ長調作品62』。
この曲は、ドレスデンの宮廷サロンで演奏するために書き上げられたもので、ウェーバーは4日間で仕上げたそうです。
彼のピアノ曲の中で優美で華麗な作品の一つ。
ピアノは、イザベラ・クラスノワさん。
「シルヴァーナ」のアリアによる協奏的変奏曲 作品33Carl Maria von Weber

ドイツオペラの礎を築いたウェーバーのクラリネット作品。
オペラ『シルヴァーナ』のアリアを題材にした変奏曲で、クラリネットの魅力が存分に引き出されています。
1818年に作曲され、愛をテーマにした優雅なメロディが印象的。
クラリネットの技巧的な演奏とピアノとの掛け合いが見事で、ロマン派音楽の情感豊かな表現が随所に感じられます。
オペラや管弦楽曲が好きな方はもちろん、クラリネットの魅力に触れたい方にもオススメ。
クラシック音楽の奥深さを味わえる1曲です。
クラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲 変ホ長調 作品48Carl Maria von Weber

クラリネットとピアノのために書かれたこの大二重奏曲は、互いに対話を重ねる形で展開される、ロマン派音楽の真髄を感じさせる作品。
第1楽章では、活気に満ちたテーマが力強く登場し、第2楽章では哀愁を帯びた旋律が心に染み入ります。
そして第3楽章では、明るく活発なロンド形式で曲全体が華やかに締めくくられます。
1815年から1816年にかけて作曲され、クラリネットの技巧と表現力を存分に引き出しており、ピアノとの絶妙な掛け合いも魅力的。
クラシック音楽の魅力を堪能したい方にオススメの1曲ですね。
【ウェーバー】ドイツオペラの創始者による名曲たち(11〜20)
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 作品34Carl Maria von Weber

クラリネットの魅力が全面に押し出された室内楽の名作。
クラリネットと弦楽四重奏という編成で、クラリネットが主役級の扱いを受けています。
全4楽章からなり、第1楽章の明るく活発な開始から、第2楽章の感情的な表現、第3楽章の軽快さ、そして第4楽章の疾走感あふれるフィナーレまで、聴く者を飽きさせません。
1811年から1815年にかけて作曲され、クラリネットの名手ハインリヒ・バーマンとの友情から生まれたそうです。
クラリネットの技巧を存分に引き出しつつ、ロマン派音楽の特徴である感情表現豊かな旋律が織り交ざる、聴きごたえのある1曲です。
クラリネット小協奏曲Carl Maria von Weber

これぞドイツオペラの大家の力作。
クラリネットの豊かな音色と技巧が存分に活かされた名曲です。
全3楽章から成り、それぞれに個性豊かな表現が込められています。
第1楽章はドラマチックな展開、第2楽章は繊細な旋律、第3楽章は技巧的な演奏が魅力。
1811年5月に完成し、6月13日に初演されるや否や、大成功を収めました。
クラリネット奏者はもちろん、オーケストラの豊かな響きを堪能したい方にもオススメです。
ぜひ名手の演奏でお楽しみください。
四手ピアノのための6つのやさしい小品より「ソナチネ」Carl Maria von Weber

優雅で軽快なメロディが特徴的なこの楽曲は、ピアノ四手連弾のために書かれた6曲の小品集の中でも、とくに親しみやすい1曲です。
明るく跳ねるようなテーマが展開され、後半ではそのテーマが変化を加えつつ再現される構成は、まるで小さな物語のような魅力があります。
シンプルでありながら豊かな表現力を求められるこの曲は、ピアノの連弾を楽しみたい方にぴったり。
2人の演奏者が息を合わせ、音楽的な対話を楽しむ喜びを味わえる素晴らしい作品です。
歌劇「オベロン」より「海よ、巨大な怪物よ」Carl Maria von Weber

ウェーバーの晩年の傑作として知られているオペラ『オベロン』のなかの第二幕に登場する本作『海よ、巨大な怪物よ』は、荒れ狂う海の描写と、それに立ち向かう主人公の心情が、見事に音楽で表現されています。
壮大なオーケストレーションと、ドラマティックな歌唱が印象的。
海の力強さや恐ろしさを感じさせつつも、希望の光が差し込む様子も巧みに描かれており、聴く者の心を揺さぶります。
自然の力と人間の感情の対比を楽しみたい方にオススメの1曲です。
歌劇「ペーター・シュモル」序曲Carl Maria von Weber

ウェーバーが15歳の時に作曲した初期の重要なオーケストラ作品。
静かな導入部から始まり、オーボエによる主題の提示、そしてより劇的な展開へと進んでいきます。
木管楽器の華やかな使い方や、感情的な対比が特徴的で、後のロマン派音楽の礎となる要素が垣間見えます。
オーケストラの色彩豊かな音響を追求し、ドラマティックな展開を描写する手法は、ウェーバーの革新性を感じさせますね。
家族愛と誤解の解消をテーマにした物語性豊かな作品です。
歌劇「オイリアンテ」序曲Carl Maria von Weber

台本は中世フランスのロマンスを元にした作品です。
上演には3時間近くを要し、今では全編が上演されることは少なく序曲が単独で取り上げられることが多いそうです。
ダニエル・スミスさん指揮、フランクフルト放送交響楽団の演奏。
祝典序曲「歓呼」Carl Maria von Weber

この序曲は、ザクセン王国の国王フリードリヒ・アウグスト1世の在位55周年を記念する祝典の、祝賀演奏会冒頭で演奏する曲として作曲されました。
ジュゼッペ・シノーポリさんの指揮で、シュターツカペレ・ドレスデンの演奏です。
アンダンテとハンガリー風ロンド ハ短調 作品35Carl Maria von Weber

ドイツ音楽の魂を感じさせる名曲。
ファゴットとオーケストラのために書かれた本作は、哀愁を帯びたアンダンテと活気に満ちたハンガリー風ロンドの2部構成でできています。
1813年に作曲され、ミュンヘン宮廷楽団の依頼により作られました。
悲しみと躍動感が見事に融合し、ファゴットの魅力を存分に引き出しています。
ロマン派音楽の魅力を堪能したい方や、民族音楽に興味がある方にオススメ。
ファゴットの表現力豊かな演奏と、オーケストラとの見事なハーモニーをぜひお楽しみください。
歌劇「アブ・ハッサン」序曲Carl Maria von Weber

『アラビアンナイト』を題材にした全一幕のオペラです。
ウェーバーにとって経済的に最も苦しく、収入も得ることができない時期に作曲されたそう。
シムカ・ヘレドさん指揮、演奏はポーランドのフィルハーモニア・ポモルスカです。
ホルン小協奏曲Carl Maria von Weber

「ホルン小協奏曲ホ短調」は、ヴァルヴホルンが広まる以前に書かれた作品ですが、4オクターヴ近い音域、速いパッセージ、ペダル奏法などさまざまな技巧が要求され、現在でも難曲として知られています。
演奏はチェコ出身のホルン奏者、ラデク・バボラークさん。