アレクサンドル・ボロディンの名曲。人気のクラシック音楽
クラシック音楽界で「ロシア5人組」の一人と言われる作曲家、アレクサンドル・ボロディンを紹介します。
さまざまなクラシック作曲家は演奏したり作曲で生計を立てている本業が音楽家であることが多いのですが、ボロディンはサンクトペテルブルク大学の医学部に入り、最優秀で卒業したり、卒業した大学の医学部生化学の助教授、教授として勤めるなど本職は化学者という異例な作曲家です。
日曜作曲家と自称するほどで、化学者としての仕事の間で作曲活動していたため、作品数は多くはないのですが、『だったん人』や『弦楽四重奏曲第2番』など素晴らしい作品も多く残しています。
そんなボロディンの名曲を名演奏とともに各楽章に分けて紹介します。
本職が化学者とは思えない秀逸な作品をぜひお聞きください!
アレクサンドル・ボロディンの名曲。人気のクラシック音楽(41〜50)
ピアノ三重奏曲 ニ長調Alexander Borodin

19世紀ロシアの作曲家アレクサンドル・ボロディンの作品には、ロシアの民謡の影響を受けたメロディアスでロマンティックな特徴があります。
『ピアノ三重奏曲 ニ長調』は、ボロディンが残した未完の室内楽作品の一つ。
各楽章は異なる情感と音楽的表現を見せており、彼の音楽的才能と科学者としての職業にもかかわらず音楽への深い情熱を持ち続けた生涯を反映しています。
本作は、ピアノ三重奏曲という編成の重要な作品の一つとして、室内楽を愛好する演奏者や聴衆にオススメです。
小組曲 Op.1 第4曲「マズルカ」Alexander Borodin

化学者として活動する傍ら、作曲家としても多くの秀逸な作品を遺したロシア音楽の作曲家、アレクサンドル・ボロディンは、ムソルグスキーやバラキレフらとともに「ロシア5人組」の一員として活躍しました。
短い時間の中で書かれた彼のピアノ作品集『小組曲 Op.1』に収録されている『マズルカ』は、ロシアの風土を感じさせる情緒あふれるメロディが印象的な楽曲。
彼ならではのクリエイティビティと独自の音楽言語を反映した本作は、聴く人の心に深い感動をもたらすでしょう。
小組曲 Op.1 第7曲「ノクターン」Alexander Borodin

かつて帝政ロシアの作曲家として活躍したアレクサンドル・ボロディンの作品『小組曲 Op.1』の第7曲目『ノクターン』は、聴く者の心に染み入る美しい旋律が印象的な1曲。
科学者としても著名だったボロディンならではの繊細な感性で紡ぎだされたこの曲は、恋する乙女の幸せに満ちた気持ちを表現しているとされています。
穏やかに流れるメロディは、まるで恋人を思う乙女の心の機微をそっと描写しているかのよう。
ロシア民謡に深い愛情を注いでいたボロディンの才能が存分に発揮された1曲といえるでしょう。
弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調Alexander Borodin

科学者、医者を本業としつつも、19世紀を代表する名曲を数々手掛けているアレクサンダー・ボロディン。
そんな彼が自身の妻にささげるために、書き上げたのが『弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調』です。
ソナタ形式の第1楽章からスタートし、第2楽章は歌形式へ、そしてメインテーマを経てフィナーレへ向かっていく構成に仕上がっています。
全体的にロマンチックで優雅な雰囲気が漂っていることから、アレクサンダー・ボロディンの妻への深い愛を感じられます。
弦楽四重奏曲第2番3楽章「夜想曲」Alexander Borodin

ボロディンは「ロシア五人組」と呼ばれる、19世紀後半のロシアで民族主義的な芸術音楽の創造を志した作曲家集団の一人でした。
彼はプロ作曲家ではなく陸軍病院に勤務する化学者でしたが、情緒的な名作を残しています。
この曲も、弦楽器の豊潤な響きが特徴的です。
情緒的で美しい旋律をチェロが歌い、それをヴァイオリンが受けてまたまた切々と奏していきます。
ボロディンは、妻に愛を告白した20周年の記念としてこの曲を奥さんにささげています。