ロック好きにもオススメ!~モダン・ブルースの名盤
ロックンロールやジャズのルーツと呼ばれるブルースの誕生は、19世紀後半にまでさかのぼります。
いわゆる戦前ブルースとも称されるデルタ・ブルースやカントリー・ブルース、戦後シカゴから発達したエレクトリックを用いたシカゴ・ブルースやモダン・ブルースなど、その形式はさまざまであって一口で語れるものではありません。
今回の記事では、2020年代の今も多くのミュージシャンがそのスタイルや魂を受け継ぐ、ブルースの名盤をご紹介します。
初心者の方でも聴きやすいモダン・ブルースをメインとしたラインアップとなっておりますので、日ごろロックを聴かれている方であっても、入りやすい内容となっておりますよ!
ロック好きにもオススメ!~モダン・ブルースの名盤(51〜60)
Blue GuitarEARL HOOKER

Earl Hooker(アールフッカー)は、1939年生まれ、アメリカ・ミシシッピ州クラークスデイル出身のブルースミュージシャンで、スライドギターの名手であり、ワウワウペダルをいち早く使用したブルースマンとしても知られ、シカゴブルースの全盛期を担った一人として知られています。
1歳でイリノイ州シカゴへ移住し、15歳でギターをスタートし、1952年に初録音しています。
マディウォーターズなどの大物ミュージシャンとの客演やスタジオミュージシャンとしての性格も強く、ブルース以外にもカントリーやジャズなど幅広く対応、愛用ギターはギブソンSGのダブルネックで、いとこにはジョンリーフッカーがいます。
Blues Guitarは、1962年にエイジよりリリースされたインストがヒットしています。
You Don’t Have To GoJimmy Reed

Jimmy Reed(ジミーリード)は、1925年生まれ、アメリカ・ミシシッピ州レランド出身のブルースシンガー、ギタリスト、ハーモニカ奏者です。
ゆったりしたブギのビートやウォーキングベース、リラックスしたドラムをベースに、リードのゆるいギターや高音のハーモニカ、ボーカルと、わかりやすいブルースサウンドがブルースで最も影響力のあるスタイルとなりました。
You Don’t Have to Goはヴィージェイレーベル在籍時の1955年に発表された曲で、R&Bチャート5位までランクインし、その後、1959年まで14曲をチャートに送り込むというブルースマンとしてこれまでになかった偉業を果たしました。
unlucky boyChicken Shack

60年代から活動するスタン・ウェッブ率いるチキン・シャックも英国ブルースバンドでは必ず語られる存在です。
サックスが効果的なこの曲はブルースをベースにしつつ、かなりロック寄りにアプローチしており、彼らの代表作といえます。
Fishing BluesHenry Thomas

Henry Thomas(ヘンリートーマス)は、1874年生まれ、アメリカ・テキサス州ビッグサンデイ出身のシンガー、ギタリスト、クウィル奏者です。
録音を残した中で最も古い黒人シンガーで、ブルースの原型を示しています。
1927年から1929年にかけて24曲をヴォキャリオンに録音しています。
鉄道の駅で演奏し、ダラスとヒューストンの往復に列車を使用していました。
ギターを弾きながら、クウィルやキャリゾの茎で作ったバンパイプという笛のような音のするものを吹いて、ミシシッピのファイフ音楽のような効果音を出したり、ヨーデルに似たアフリカ起源のフーピング唱法で歌っています。
Fishing Bluesは、1928年に録音された楽曲です。
Honey, Won’t You Allow Me One More Chance?は、ボブディランがカバーしています。
ロック好きにもオススメ!~モダン・ブルースの名盤(61〜70)
The Sun Is RisingHowlin’ Wolf

Howling’ Wolf(ハウリンウルフ)は、1910年生まれ、アメリカ・ミッシシッピ州ウェストポイント出身のブルースシンガーで、インパクトのあるダミ声が特徴的です。
ギターはチャーリーパットンから教わり、1940年代頃から、メンフィスを拠点に音楽活動をスタートし、1940年代後半にバンドを結成し、その後はウェストメンフィスのラジオ局KWEMでDJ/プレイヤーとなり、サムフィリップスが所有するメンフィスレコーディングサーヴィスで初レコーディングし、1951年にデビューしています。
The Sun Is Risingは1952年にメンフィス西部で録音された曲です。
ロックに与えた影響も大きく、クリームやローリングストーンズ、レッドツェッペリン、エリッククラプトン、リンゴスターなどがいます。
How Long, How Long BluesLeroy Carr

LeroyCarr(リロイカー)は、1905年生まれ、アメリカ・テネシー州ナッシュヴィル出身のブルースシンガー、ピアニストで、都会のピアノ・ブルースというスタイルを開発したアーバンブルース界の最初の巨匠です。
1928年から1935年の間に160曲以上を録音しており、普遍的で民衆の中にすんなり入り込むブルースで、セシルガントやチャールズブラウン、レイチャールズなどに影響を与えました。
How Long, How Long Bluesが大ヒットしました。
Blues Before Sunrise, When The Sun Goes Down, I Believe I’LL Make A Change, Sloppy Drunk Bluesなどさまざまなシンガーがカバーしています。
Rollin’ StoneMuddy Waters

Muddy Waters(マディーウォーターズ)は、1913年生まれ、アメリカ・ミシシッピ州イサクィーナ・カウンティ出身のブルースシンガー、ギタリストです。
シカゴブルースの父と称され、シカゴでエレキギターを使ったバンドスタイルのブルースを展開し、シカゴブルースの形成に大きな足跡を残し、没後の1987年にはロックの殿堂入りを果たしています。
プランテーションで幼少期を過ごし、泥んこになって遊ぶのが好きだったところからマディーウォーターズ(泥水)とニックネームで呼ばれ、そのままアーティスト名となっています。
7歳でハーモニカをスタートし、その後、ギターに転向、1943年にイリノイ州シカゴへ移住し、1946年にコロンビアでレコーディングを行なっています。
バンドにギタリストとして志願しにきた若者にチャックベリーがおり、チェスレコードを紹介しています。
Rolling Stoneは、ローリングストーンズのバンド名に由来しているヒット曲です。