【高齢者向け】人気の春の歌。音楽療法にもオススメの童謡と歌謡曲まとめ
春は寒い冬を越え、新しい生活がはじまる季節です。
気候が暖かくなるため、外に出たり、屋内でも積極的に動きはじめる高齢者の方も増えてくるのではないでしょうか。
今回は、高齢者の方向けの春の人気の歌を、童謡と歌謡曲に分けてご紹介します。
春の歌は、しっとりとしたものから、明るい曲まで数多くあります。
音楽療法として、高齢者の方々と手拍子をとりながら歌ったり、体操に使ってみたりしても良いですね。
高齢者の方にもなじみのある曲ばかりですので、ぜひデイサービスなどの高齢者施設でも活用してみてください!
童謡、唱歌(21〜30)
五月の歌訳詞:青柳善吾/作曲:モーツァルト

爽やかな新緑の季節にピッタリな、モーツァルトが作曲した名曲に、日本の詩人である青柳善吾さんによる情緒豊かな訳詞が付けられています。
1947年に小学校の音楽教科書に掲載され、多くの方に親しまれてきました。
本作は、春の美しい情景と、それを楽しむ心情を優しく表現しています。
心地よい旋律とともに、小川のせせらぎ、スミレの香り、そよ風に揺れる若葉など、五感で感じる春の喜びが描かれており、聴く人の心を明るく包み込みます。
音楽レクリエーションの時間に、高齢者の方々と一緒に歌ってみませんか?
懐かしい思い出話に花を咲かせながら、春の訪れを心ゆくまで楽しんでいただけると思います。
荒城の月作詞:土井晩翠/作曲:滝廉太郎

美しい日本の春に思いを寄せた名曲は、明治時代に土井晩翠さんと滝廉太郎さんによって生み出されました。
月光に照らされた城跡を舞台に、春の宴の華やかな情景と移りゆく世のはかなさを切なく歌い上げています。
懐かしい思い出とともによみがえる本作は、映画やドラマでも頻繁に使用され、情感豊かなメロディーで多くの人々の心に残り続けています。
長い歴史のなかで大切に歌い継がれてきた本作は、ゆったりとした時間の流れのなかで、豊かな感性と深い情緒に触れることができる楽曲です。
静かな夜のひとときに、心落ち着く音楽として、ぜひご一緒に楽しんでいただきたいと思います。
童謡、唱歌(31〜40)
どこかで春が作詞:百田宗治/作曲:草側信

春の訪れを優しく描く名曲が誕生したのは1923年3月のこと。
百田宗治さんと草川信さんによって生み出された本作は、水が流れ出す音や鳥のさえずり、芽吹く植物の息吹など、自然の微かな変化を繊細に表現しています。
穏やかで温かみのあるメロディーは、春の喜びと希望に満ちており、NHKの教育番組でも度々取り上げられています。
昔を懐かしむ思い出話に花を咲かせたり、春の訪れを一緒に感じ合ったりする音楽レクリエーションの時間におすすめです。
心地よい春の風のように、穏やかなひとときを過ごしていただけることでしょう。
花唱歌

明治時代を代表する名曲には、春の隅田川の美しい風景が描かれています。
長堤に咲く華やかな桜、櫂を漕ぐ船人たち、夕暮れに映える青柳と朧月。
日本の四季の移ろいを優美に表現した唱歌です。
作曲家の滝廉太郎さんと作詞家の武島羽衣さんが手がけた本作は、1900年11月に発売されたアルバム「四季」に収録されています。
2006年には文化庁選定の「日本の歌百選」に選ばれ、1962年4月にはザ・ピーナッツが「みんなのうた」で歌唱しました。
懐かしい思い出とともに心に響く旋律は、高齢者の方にも親しみやすく、ゆったりとした春の午後に聴いていただきたい一曲です。
春が来た文部省唱歌

文部省唱歌のやさしい旋律に乗せて、おだやかな春の訪れを描いた楽曲です。
山や里、野に春が巡ってくる様子が温かみのある歌声に乗って広がります。
穏やかな調べは、日本の四季の中でも春の情景を豊かに表現しており、自然と季節を愛する気持ちが込められています。
1910年に「尋常小学唱歌」第三学年用に収録され、高野辰之さんと岡野貞一さんという名コンビによって生み出されました。
多くの音楽教科書や唱歌集に掲載され、入学式や春の行事などでよく演奏されてきました。
本作は心を穏やかにしてくれる曲なので、窓際で暖かな日差しを浴びながら、ゆっくりと聴いていただきたい楽曲です。
春の訪れを喜ぶ気持ちを、高齢者の方と一緒に分かち合えるすてきな一曲となっています。
茶摘み文部省唱歌

日本の四季折々の風情を美しく描いた楽曲をお届けします。
こちらの名曲は、八十八夜から初夏にかけての茶摘みの様子を情緒豊かに表現しています。
のどかな日和が続くなか、茜色のたすきに菅笠をかぶった人々が、心温まる歌声とともに茶摘みに勤しむ情景が目に浮かびます。
本作は1912年に「尋常小学唱歌 第三学年用」に収録され、当時の暮らしぶりや季節の移ろいを今に伝えています。
懐かしい風景を思い出しながら、ゆったりとした気持ちでお聴きください。
家族や友人と思い出話に花を咲かせるきっかけにもなりますよ。
鯉のぼり文部省唱歌

文部省唱歌として親しまれてきた本作は、端午の節句に掲げられる鯉のぼりの雄大さと、子供の幸せな成長を願う気持ちを優美に表現しています。
1913年に刊行された「尋常小学唱歌 第五学年用」に掲載されたこの楽曲は、ヘ長調で力強いメロディーと伝統的な季節感が見事に調和しています。
吉岡聖恵さんが手がけたアレンジなど、現代の音楽家たちによって大切に歌い継がれていますね。
朗らかな雰囲気と季節を感じられる温かな曲調は、春のひとときを心地よく過ごしたい高齢者の方々にぴったりです。
お孫様と一緒に口ずさんだり、昔を懐かしく思い出したりするきっかけにもなりそうですよ。






