日本海を歌った演歌。大海原をテーマにした名曲まとめ
演歌には、日本海を歌った楽曲がたくさんあるのをご存じでしょうか?
もちろんタイトルに日本海と付いている曲もたくさんありますし、歌詞の中に日本海が登場する曲もたくさんあります。
荒々しい波の様子や、冬には厳しい寒さに見舞われるなど、日本海が持つイメージは演歌の雰囲気とよく似合うんですよね。
この記事では、そうした日本海が描かれた演歌の名曲を一挙に紹介していきます。
それぞれの楽曲に描かれた風景を想像しながらじっくりと聴いてみてくださいね。
日本海を歌った演歌。大海原をテーマにした名曲まとめ(1〜10)
松山空港氷川きよし

演歌の枠を超えて活躍する氷川きよしさんの「松山空港」は、愛媛の玄関口を舞台にした叙情演歌です。
哀愁を帯びたメロディに乗せて、羽田発の最終便で松山へ向かう主人公の切ない心情が歌われます。
情緒あふれる歌詞には、都会で終わりを迎えた恋への未練と、故郷への郷愁が織り込まれているようですね。
氷川さんの繊細かつ表現力豊かな歌声が、瀬戸内海の夜景と主人公の揺れる心を見事に描き出します。
愛媛出身の方はもちろん、故郷を離れて暮らす人々の心をそっと包み込んでくれる1曲です。
潮来子守唄都はるみ

日本を代表する演歌歌手、都はるみさんが歌う、茨城県潮来市の情景が目に浮かぶ叙情的な一曲です。
哀愁を帯びた三味線の音色とゆったりとした旋律は、まるで水郷・潮来を静かに進む舟のよう。
この歌は、単なる子守唄ではありません。
港から旅立つ人を見送る切なさと、腕に抱いた我が子の健やかな成長を願う母親の深い愛情が、見事に織り交ぜられています。
「ねんねんころり」という優しい響きの裏には、離れていく人への想いと、子供の未来への祈りが込められているかのようです。
聴く人の心にある故郷の風景や、家族への温かい思いをそっと呼び覚ましてくれる、時代を超えて愛される名曲です。
佐田岬鳥羽一郎

元漁師という経歴を持つ「海の男」、鳥羽一郎さんによる、愛媛県・佐田岬への力強い讃歌です。
厳しい豊予海峡で夢を追う漁師の姿が、鳥羽さんの魂のこもった歌声によって鮮やかに描き出されています。
日本最西端の地で生きる人々の誇りが、日本一の富士山さえも敬意を払うほど気高いものだと高らかに宣言しているようです。
愛媛にゆかりのある方はもちろん、故郷を愛する全ての人の胸を熱くするのではないでしょうか。
佐田岬の雄大な情景と、そこに生きる人々の魂が宿った名曲です。
日本海を歌った演歌。大海原をテーマにした名曲まとめ(11〜20)
男鹿半島北山たけし

秋田県の壮大な自然を舞台に、男の浪漫を力強く歌い上げる北山たけしさんの代表曲です。
黙して語らずとも内に秘めた熱い思いを燃やし、厳しい自然と対峙(たいじ)しながら未来を見据える主人公の姿が描かれています。
まるで情景が目に浮かぶような歌詞と、スケールの大きなメロディが聴く者の胸を打つ、まさに王道演歌と呼ぶにふさわしい1曲。
本作は2007年8月に発売されたシングルで、北山さんは同年の『NHK紅白歌合戦』で本作を熱唱しました。
カップリング曲の『夢一途』がテレビ朝日系の時代劇『素浪人 月影兵庫』の主題歌に起用されたことでも知られています。
何かに挑戦しようとしている方や、孤独の中で静かに闘志を燃やす方の心に寄り添う作品ではないでしょうか。
紀ノ川坂本冬美

坂本冬美さんの故郷・和歌山を流れる川を舞台に、母から娘、そして孫へと受け継がれる三世代の絆を描いた壮大な物語性のある1曲です。
2008年3月に発売されたこの楽曲は、有吉佐和子の小説を題材にした「名作シリーズ」の完結編にあたり、TBS系『開運音楽堂』のエンディングテーマにも採用されました。
我が子の幸せをひたすらに祈る母親の深い愛情が、悠久の川の流れと重なり合う普遍的なテーマは、聴く人の心を強く打ちます。
同年11月に和歌山県の「ふるさと大使」へ任命されたエピソードからも、本作に込められた故郷への思いが伝わってくるようです。
家族の絆を改めて感じたい時や、故郷に思いをはせたい時に聴くと、その温かい歌声が心に染み渡るのでしょう。
杉の大杉三山ひろし

高知が生んだ「ビタミンボイス」三山ひろしさんが、故郷への深い敬意を込めて歌い上げたのが本曲です。
師匠・中村典正さんが作曲を手がけ、地元・大豊町にそびえる樹齢三千年の「杉の大スギ」をモチーフにした壮大な人生演歌。
ご本人がドローンを操縦しMVを撮影したという逸話からも、並々ならぬ地元愛が伝わってきますよね。
「吹雪に嵐に日照りにも耐えて」きた大杉に自らの人生を重ね、大切な人へ「見せてあげたい晴れ姿」と誓う姿。
その真っすぐな決意が、三山さんの温かな歌声と絶妙にマッチして、聴く者の胸に明日を生きる活力をじんわりと注いでくれるようです。
よさこい演歌金田たつえ

「花街の母」で一世を風靡した金田たつえさんが、土佐の魂を熱く歌い上げるご当地ソングです。
2022年に発表された『よさこい演歌』は、祭りの躍動感と演歌ならではの情緒が溶け合った、まさに高知のための1曲。
歌詞に耳を澄ませば、太平洋を望みながら故郷への誇りを胸に抱く、一本気な男性の姿が目に浮かぶようです。
民謡で鍛え抜かれた金田たつえさんの深みのある歌声が、主人公の心意気と重なり、聴く者の魂を揺さぶりますよね。
よさこい祭りの熱気と高知の雄大な自然が凝縮された、何度でも聴きたくなる名曲ではないでしょうか?