熊本を歌った名曲。歌い継がれる故郷のこころ
雄大な阿蘇の山々や美しい天草の海……豊かな自然に恵まれた熊本。
本記事では、その魅力を音楽にのせて伝える名曲の数々をご紹介します。
懐かしい『あんたがたどこさ』から、ご当地キャラクターくまモンの愛らしい『くまもとサプライズ!』、そして復興への願いを込めた『阿蘇の恋歌』まで。
熊本弁の温かみと郷土愛あふれる歌の世界に、耳を傾けてみませんか?
熊本を歌った名曲。歌い継がれる故郷のこころ(1〜10)
ともにWANIMA

「つらいときこそ、ともに顔を上げて進もう!」と熱いメッセージをくれる、熊本出身のWANIMAの代表曲。
聴いているだけで心が奮い立ち、仲間との絆や明日への希望が湧いてくる、力強いサウンドと温かい言葉が胸を打ちますよね。
本作は2016年8月に発売されたシングル『JUICE UP!!』に収録され、ニベア花王「8×4」のCMソングとして多くの人の心をつかみました。
制作の最中に故郷熊本を襲った地震への祈りも込められており、命の尊さや故郷への愛をまっすぐに歌い上げています。
人生の転機や、少し元気がないときに、そばで力強く励ましてくれるような、心温まる応援歌です。
ハッピーくまもんくまモン

心にぱっと太陽が昇るような、くまモンの元気な歌声が魅力的なナンバーです。
一緒に歌い踊りたくなるはずむメロディと、みんなで幸せを見つけにいこうと誘う明るい言葉たちは、聴く人を笑顔にしてくれます。
この楽曲が初めてお披露目されたのは2014年3月、アルバム『くまモンとあそぼ!
~えかきうた と あそびうた~』への収録時でした。
2020年3月にリリースされた10周年記念アルバム『くまモン10th ANNIVERSARY CD&PHOTO BOOK ~ハッピー&サプライズ~』では多言語バージョンも加わり、その魅力はさらに多くの人へと広がっています。
くまモンファンなら、知っていて当たり前!?
ばってんバテレン勝手に観光協会

熊本の風土と人情が、みうらじゅんさんと安齋肇さんの手にかかると、こんなにも愉快で温かいご当地ソングになるのですね。
この楽曲は、馬刺しや阿蘇山、天草四郎など熊本の名物や歴史を、愛情とユーモア、ノスタルジーにのせ歌い上げます。
みうらじゅんさん奏でるギタレレの素朴な音色と、「リョカ録」という旅館録音が生む土地の温もりが実に心地よいですね。
2003年1月にアルバム『Vol.1』等に収録、2008年2月にはアルバム『勝手に観光協会 勝手にご当地ソング47+1』にも収められました。
熊本の魅力を再発見したいときや、心がほっこりする音楽を求めるときにいかがでしょうか。
りんどうWANIMA

故郷熊本の県花の名を冠した本作は、群れずに一輪で咲くその花のように、孤独や困難のなかでも自分らしく力強く生きる人々へ、WANIMAがそっと届ける温かい応援歌です!
「弱いままで強くなれ」という魂の叫びにも似たメッセージは、聴く人の心の奥深くに響き渡ります。
この感動的な1曲は、2019年10月にリリースされオリコンチャートで首位も獲得した名盤『COMINATCHA!!』に収められています。
心が少し疲れてしまったときや、大切な誰かを励ましたいときに、じんわりと温もりを与えてくれるでしょう。
阿蘇の恋歌作詞:松本芳朗/作曲:陸奥明

阿蘇の朝霧や夕霧、峠を越える馬の姿が目に浮かぶような、旅情あふれる作品です。
作詞家の松本芳朗さんが昭和23年の阿蘇旅行で着想を得た詩に、作曲家の陸奥明さんが優しくもどこか懐かしい旋律をのせました。
本作は、昭和36年に初めてレコードとして世に出たとされ、その後は観光バスガイドによって歌い継がれ、JR阿蘇駅の発車メロディとしても親しまれています。
熊本地震後は復興を願う歌としても人々の心を支えました。
旅先での感動を胸に刻みたいときや、心の琴線に触れるメロディに癒やされたいときに、深く染み入る一曲となるでしょう。
KUMAKOI六調子川村ゆみ

熊本県球磨地方の民謡に現代のエッセンスを加え、川村ゆみさんが歌唱とプロデュースで参加した作品です。
祭りの掛け声や土地の言葉がちりばめられた歌詞からは、故郷のにぎわいや人々の温かい絆が伝わってきます。
この曲は2015年頃にミニCDとして制作され、川村さんが「地元の歌手が見当たらず、代わりに自分が歌うことになった」と語った背景も。
2017年2月にはアルバム『ゆみザウルス』にリミックス版として収録されました。
故郷の情景が目に浮かぶような、心温まる1曲ですね。
がまだせ熊本林田健司

熊本地震からの復興を心から願い、多くの人々の思いが結集した応援歌。
林田健司さんが被災した方々の生の声や切実な願いを丹念に歌詞へと昇華させ、熊本の皆さんとともに作り上げた作品です。
熊本弁で「頑張れ」を意味する言葉が象徴するように、聴く人の心に直接響く、温かくも力強い励ましのメッセージが込められています。
2017年1月にミニアルバム『みんなの音がさね』に収録された本作は、熊本城をはじめとする被災地への支援と深く結びつき、NHK熊本児童合唱団の清らかな歌声も加わって、故郷への尽きせぬ愛情と、困難に立ち向かう人々の絆を強く感じさせます。
心がくじけそうなとき、人の温もりに触れたいときにそっと寄り添い、明日への一歩を後押ししてくれる1曲です。