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華麗なる歌声の世界。オペラから歌曲まで、人気の声楽曲特集

歌い手の身体そのものが楽器になるのが「声楽」。

あまりちゃんと聴いたことはないという人も多いのではないでしょうか?

声楽曲にはオペラや歌曲などさまざまなものがありますが、初心者にもぜひぜひおすすめしたい有名な曲を集めました。

人の体からこんなに豊かな表現が生まれるのか!と、感動することまちがいないですよ。

メロディだけでなく歌詞やストーリーを意識しながら聴いてみるのもおすすめです。

華麗なる歌声の世界。オペラから歌曲まで、人気の声楽曲特集(21〜30)

オラトリオ『神の国』作品51Edward Elgar

『威風堂々』といった作品でも知られるイギリスの作曲家、エドワード・エルガーが手掛けた荘厳なオラトリオです。

1906年10月に作曲者自身の指揮で初演された本作は、聖書の使徒言行録を題材に、弟子たちの祈りと活動の物語を音楽で描いています。

オペラのような劇的な物語性よりも、むしろ瞑想的で祈りに満ちた雰囲気が全体を包み込んでいるのが特徴ですよね。

聖霊が降臨する場面では合唱とオーケストラが一体となり圧倒的な音響空間を生み出す一方、聖母マリアのアリアでは光に満ちた美しい旋律が心に深くしみわたります。

壮大なハーモニーに包まれながら、静かに自分自身の内面と向き合いたいときにぴったりの作品と言えるでしょう。

歌劇「椿姫」より「花から花へ」Giuseppe Fortunino Francesco Verdi

ジュゼッペ・ヴェルディの傑作「椿姫」の中の有名なアリア「Sempre Libera」をたぐいまれな表現力で歌うのは人気・実力ともに世界屈指のソプラノ歌手アンナ・ネトレプコです。

軽やかなワルツのリズムに乗ってはちきれんばかりの生き生きとした美しい声に心が奪われてしまいます。

四季Franz Joseph Haydn

Joseph Haydn: The Seasons – Nikolaus Harnoncourt (Salzburg 2013, HD 1080p)
四季Franz Joseph Haydn

「交響曲の父」として知られるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの、晩年を飾る壮大なオラトリオです。

春の息吹から厳しい冬の情景まで、四季の巡りとそこで暮らす人々の営みが生き生きと描かれています。

鳥の声や嵐の轟きといった自然の音を音楽で表現する手法は、まるで目の前で風景が移り変わっていくようですよね。

ハイドンが本作で初めて「労働を讃える合唱」を作曲したというエピソードも、作品に深い奥行きを与えています。

1801年4月の初演以来、数多くの名演が残されていますので、壮大な音楽で季節の美しさを感じたいという方は、ぜひ聴いてみてはいかがでしょうか。

オラトリオ「メサイア」より“ハレルヤ・コーラス”Georg Friedrich Händel

ヘンデル:オラトリオ「メサイア」より“ハレルヤ・コーラス”
オラトリオ「メサイア」より“ハレルヤ・コーラス”Georg Friedrich Händel

後期バロック音楽を代表する作曲家、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル。

ヘンデルが手掛けたオラトリオ『Messiah』は、今なお世界中で愛される大作です。

その中でも第Ⅱ部の最後に置かれた合唱曲は、まさに圧巻の一言。

歓喜を告げる言葉が波のように押し寄せ、幾重にも重なる歌声が天まで届くかのような高揚感を生み出します。

この曲が持つ神々しいまでの力強さは、ヘンデルが作曲中に霊感を得たという逸話にもうなずけます。

1742年4月に初演されて以来、時代を超えて親しまれ、後年にはゴスペル調に編曲されたアルバム『Handel’s Messiah: A Soulful Celebration』がグラミー賞を受賞しました。

壮大な音楽で心を震わせたい時にぴったりの一曲です。

ヨハネ受難曲J.S.Bach

Bach – St John Passion BWV 245 – Van Veldhoven | Netherlands Bach Society
ヨハネ受難曲J.S.Bach

荘厳なハーモニーと劇的な展開で、聖書の物語を音楽で表現する受難オラトリオの金字塔。

音楽の父ヨハン・ゼバスティアン・バッハによる本作は、福音史家の語りを軸に、激しく感情をぶつける群衆の合唱と、個人の深い嘆きや祈りを歌うアリアが交錯する構成なのです。

まるで壮大なオペラを聴いているかのような緊張感と、魂を静めるコラールの安らぎが同居する世界観に引き込まれますよね。

この大作は1724年4月7日にライプツィヒで初演され、今日ではBach Collegium Japanによるアルバム『J.S. Bach: St. John Passion, BWV 245』など数多くの名盤が存在します。

物語性豊かなクラシック音楽にじっくりと浸りたいとき、そのドラマティックな響きに心を委ねてみてはいかがでしょうか。

復活祭オラトリオJ.S.Bach

Bach – Easter Oratorio: Kommt, eilet und laufet BWV 249 – Van Veldhoven | Netherlands Bach Society
復活祭オラトリオJ.S.Bach

輝かしいファンファーレが復活の朝を告げる、ヨハン・ゼバスティアン・バッハによる祝祭的なオラトリオです。

本作は、トランペットやティンパニが織りなす壮麗な器楽パートと、4人の独唱者が演じる登場人物たちの劇的な対話が大きな魅力ですよね。

主の墓へと急ぐ弟子たちの高揚した足取りや、驚きから確信へと変わる心の機微が、音楽を通して鮮やかに描かれています。

1725年4月の復活祭当日に初演されたこの楽曲は、もともとは別の祝賀カンタータだったという興味深い制作背景も持っています。

オーケストラと声楽が生み出す荘厳な響きに包まれ、希望と喜びに満ちた物語の世界に浸りたいときにぴったりの名作です。

約束の地~The Promised Land~植松伸夫

讃美歌を思わせる神聖なコーラスが印象的な楽曲です。

作曲を担当したのはゲーム音楽の巨匠として世界的に知られる植松伸夫さんで、荘厳なコラール風の作品に仕上げられています。

ラテン語で歌われる詞には、なぜ人は罪を背負い苦しむのか、そして命はどこへ還るのかといった根源的な問いと、避けられない運命への哀しみが込められているようです。

この楽曲は、2005年9月発売のサウンドトラック『FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN』に収録。

映像作品の挿入曲として、登場人物たちが天へと昇っていく感動的な場面で使用されました。

壮大な物語の世界に静かに浸りたい夜におすすめです。