洋楽リリース曲まとめ【2025年4月】
2025年4月の洋楽シーンは、これまでにない多彩な音楽体験を届けてくれます。
イギリスのアイ・シー・オレンジさんが90年代のグランジスピリッツを現代によみがえらせた渾身の1曲から、アメリカのレオン・トーマスさんとハリー・ベイリーさんによる心に寄り添うR&Bコラボレーション、そしてスコットランドとイギリスの気鋭プロデューサーが織りなす洗練されたハウスサウンドまで。
ジャンルの垣根を越えて響く感動の旋律たちが、あなたの心に新たな扉を開いてくれることでしょう。
洋楽リリース曲まとめ【2025年4月】(171〜180)
What Are We Fighting ForW.E.T

スウェーデンのメロディアスハードロック界を代表するスーパーグループW.E.T.がアルバム『Apex』から放つフォーク的な要素を取り入れた珠玉のナンバーです。
2人のリードシンガーによる迫力のある歌唱は、対立や闘争への疑問を投げかける深いメッセージを力強く伝えてくれます。
2025年3月のアルバム収録曲でありながら、通常のハードロックとは異なりスローなテンポに乗せたモダンなサウンドは新境地といえるでしょう。
2009年のデビューから着実にキャリアを重ねてきた彼らの音楽的成熟を十分に感じさせる作品で、タリスマンのドラマー、ジェイミー・ボーガーさんの参加により一層深みのある仕上がりとなっています。
クラシカルなメロディアスロックファンにはもちろん、フォーク色の強い楽曲に興味のある方にもおすすめです。
GonerWavves

カリフォルニア州サンディエゴのインディーロックシーンから飛び出したWavvesの新作は、パワフルでメロディアスなサウンドと、キャッチーなフックが特徴的な1曲です。
Blink-182のドラマー、トラヴィス・バーカーさんがプロデュースを手掛け、バンドの持ち味であるサーフロックとパンクの要素を見事に調和させた仕上がりとなっています。
本作は2025年6月発売予定のアルバム『Spun』からの先行シングルで、ミュージックビデオはロサンゼルスのライブハウスZebulonでの山火事被害者支援チャリティーショーの模様が収められています。
エネルギッシュなギターリフと爽快なメロディラインが、夏の開放感を存分に味わえる一曲となっており、ガレージロックやパワーポップが好きな方にぜひおすすめしたい作品です。
catch these fistsWet Leg

イギリスのワイト島を拠点に活動する女性デュオ、ウェット・レッグが待望の第2弾シングルを公開しています。
アルバム『Moisturizer』から先行リリースされた本作は、深夜のナンパ師たちに対する皮肉に満ちたメッセージを、ダンサブルでありながら不穏なニューウェーブサウンドで表現した意欲作。
厚みのあるベースラインと緊張感のあるギターリフが織りなす独特な世界観は、グラミー賞でも高い評価を受けた彼女たちの真骨頂といえますね。
7月にリリース予定のアルバムにはさらに個性的な楽曲も収録予定で、ポップなポストパンクの世界を知りたい方にはうってつけの1曲となっていますよ。
2004 (feat. buddy & the gang)YG

数多くの伝説的なラッパーを輩出してきたロサンゼルスはコンプトン出身の人気ラッパーにして、俳優の顔も持つYGさん。
2025年の3月にリリースされた新曲『2004』は、タイトル通り1990年生まれのYGさんにとって14歳のころに経験した過酷な性被害について赤裸々に語ったリリックが実に重い楽曲です。
西海岸ヒップホップの伝統を感じさせるトラックの中で、感情を表に出さず抑制を利かせたラップを聴かせるさすがの実力はもちろん、先述したような重いリリックもぜひ和訳などでチェックしてみてください。
Babyface ManiacsYung Lean

スウェーデン・ストックホルム出身のクラウドラップシーンの貴重な先駆者、ヤング・リーンさんによる心を掴んで離さない作品です。
映画『トゥルー・ロマンス』や『ワイルド・アット・ハート』からインスピレーションを得た本作は、砂利道を走る若き恋人たちの儚くも美しい逃避行を描いた物語性溢れる楽曲。
矢で射られながらも前進する主人公を描いたミュージックビデオも、ビジュアルディレクターのレオ・シボーニさんが手掛け、ルネサンス絵画の聖セバスチャンを彷彿とさせる芸術性の高い作品に仕上がっています。
アルバム『Jonatan』からの2曲目のシングルとなる本作は、2025年5月2日リリース予定のアルバムの世界観を印象付ける、アーティストとしての深化を感じさせる一曲となっています。
おわりに
2025年4月の話題作は、ジャンルの垣根を越えた多彩な楽曲がたくさんありました。
グランジの復活からR&Bの新境地、ハウスミュージックの進化まで、それぞれが独自の世界観を築き上げています。
音楽の持つ可能性の広がりを感じさせる、心に響く楽曲たちと出会えた幸せをかみしめながら、次なる音楽体験への期待も膨らみます。