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【ピアノ発表会向け】簡単なのにかっこいいクラシック作品

ピアノを学んだ経験のない方や、ピアノを練習し始めたばかりの方にとって、かっこいい曲調のクラシック音楽はハードルが高く感じられるかもしれません。

もちろん、実際に高度なテクニックを要する曲もありますが、なかには、比較的易しいレベルで、発表会曲としてもオススメの作品が多くあるんです!

今回は、そのなかでも特に洗練された作品を厳選してご紹介します。

演奏のポイントも解説していますので、ピアノ発表会を控えている方は、選曲の参考にしていただければ幸いです。

もくじ

【ピアノ発表会向け】簡単なのにかっこいいクラシック作品(1〜20)

「子供のための音楽」Op.65 第4曲「タランテラ」Sergei Prokofiev

プロコフィエフ:「子供のための音楽」より タランテラ Op.65-4 / 水谷 碧(第37回入賞者記念コンサート/A1級[金賞])
「子供のための音楽」Op.65 第4曲「タランテラ」Sergei Prokofiev

ロシアの大作曲家セルゲイ・プロコフィエフさんが1935年に作曲した『子供のための音楽』Op.65。

その第4曲は、イタリアの伝統的な舞踊「タランテラ」の要素を盛り込んだ、リズミカルで活発な小品です。

プロコフィエフさん特有の現代的な要素を取り入れつつ、子供たちが楽しみながらピアノを練習できるよう工夫されています。

この曲はニ短調で書かれた短い作品ですが、そのなかに作曲家の教育的な意図と芸術性が凝縮されています。

歯切れの良いリズムと力強さが特徴的なこの曲は、音の粒を際立たせながらクリアな音で弾くことがポイントです。

発表会で印象的な演奏をしたい方にピッタリの曲といえるでしょう。

花の歌Gustav Lange

ランゲ 花の歌 Lange Blumenlied op.39 piano:SUGAYAN
花の歌Gustav Lange

軽やかなサロン小品を数多く出してきたランゲだが、知られている曲は意外に少ない。

日本では彼の作品として最も有名なこの曲は、ピアノ初心者にとっては比較的弾きやすく、さらにダイナミックなメロディーは弾き応えがあります。

ソナチネ10番 op 36-4 第1楽章Muzio Clementi

【全国1位が教える】クレメンティ:ソナチネ ヘ長調 第1楽章 Clementi: Sonatine Op.36-4 mov.1
ソナチネ10番 op 36-4 第1楽章Muzio Clementi

コン・スピリト(活き活きと)の指示で始まるこの曲は、軽快で明るい曲調が特徴です。

ヘ長調の3拍子で、リズミカルな構成となっており、約2分30秒の演奏時間でソナチネ形式の中でも親しみやすい作品です。

提示部では、同音連打の低音が特徴的な第1主題と、スタッカート主体で対話的な要素を持つ軽快な第2主題が対比されています。

展開部では、これらの主題が転回や反復などの技法を用いて多彩に展開され、再現部では提示部の主題が多少の変化を伴いながら再現されます。

ピアノ学習者にとっては技術向上だけでなく、音楽的表現力を養う上でも非常に価値のある作品といえるでしょう。

ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

月光第1楽章 ピアノソナタ/ベートーヴェン/Beethoven/Moonlight Sonata(1st Movement)/Classic Piano/クラシック/CANACANA
ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

偉大なロマン派の作曲家、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。

彼が残してきた名曲は両の手足でも優に足りないほどですが、初心者にとって最も印象的な楽曲といえばこちらの『月光第1楽章』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

演奏技術としては簡単な部類に入りますが、曲の重厚感がすさまじく、シンプルでありながら洗練された完成度の高い作品です。

表現力に自信がある初心者の方にとっては、これ以上ないほどの作品といえるかもしれませんね。

ブルグミュラー25の練習曲 Op.100 第20番タランテラJohann Burgmüller

20.タランテラ/ブルグミュラー25の練習曲-Burgmüller:25 No.20 La Tarentelle -クラシックピアノ-Classical Piano-CANACANA
ブルグミュラー25の練習曲 Op.100 第20番タランテラJohann Burgmüller

パリを中心に活躍した作曲家、ヨハン・ブルグミュラー。

いくつものバレエ作品を手掛けた作曲家で、ピアノの小品も多く残してきました。

初心者や中級者の方は、一度はブルグミュラーの練習曲に挑戦したことがあるのではないでしょうか?

そんなブルグミュラーの作品のなかでも、特にオススメしたい初心者向けのかっこいい作品が、こちらの『タランテラ』。

勇ましさと哀愁を感じさせるメロディーで人気の1曲です。

テンポが速く細かな指の動きが求められますので、まずはゆっくり丁寧に練習し、徐々に理想のテンポに近づけていきましょう。

フランス組曲 第2番 BWV 813 ジーグNEW!J.S.Bach

Bach French Suite No.2 “Gigue” P. Barton, FEURICH 133 piano
フランス組曲 第2番 BWV 813 ジーグNEW!J.S.Bach

軽やかな踊りのリズムに包まれたこの楽曲は、「フランス組曲第2番」の華やかなフィナーレを飾る一曲です。

3/8拍子の活発な動きと対位法的な構造が絶妙に組み合わさり、右手と左手の掛け合いが美しい音楽的対話を生み出しています。

1722年頃に作曲されたこの作品は、妻アンナ・マグダレーナのために編纂された音楽帳にも収録されており、家庭での音楽作りの温かさも感じられます。

ハ短調という調性が深みと緊張感を与えながらも、舞曲特有の躍動感が失われることはありません。

バロック音楽に挑戦したい方や、対位法の美しさを体感したい方におすすめです。

技術的な挑戦を含みつつも音楽的な表現力が求められる構成で、演奏する喜びと聴く楽しさの両方を味わえる魅力的な作品となっています。