【洋楽】ハードコアパンクの名曲・人気曲~入門編
パンク・ロックのアグレッシブな発展形として1970年代後半に生まれた、ハードコア・パンク。
ほとんどが1分や2分足らずの短くファストな曲の連打、ひたすら過激で激しい……といったイメージを持たれている方も多いかもしれません。
もちろんそういった面もハードコア・パンクの特徴であり魅力ではありますが、後にメタルやロックなどと融合してさまざまなサブジャンルが生まれたハードコア・パンクの奥深さは、一言で語れるようなものではありません。
本稿ではハードコア・パンクの草分け的なバンドを中心として、主に80年代に生まれた代表曲や名曲を選んでみました。
ジャンルの入門編としてもぜひご活用ください!
【洋楽】ハードコアパンクの名曲・人気曲~入門編(71〜80)
Chambers of HorrorTales of Terror

圧倒的な緊張感と絶望感が伝わってくる作品です。
カリフォルニアのハードコアパンクバンド、Tales of Terrorが1984年にリリースしたセルフタイトルアルバムに収録されています。
閉じ込められた捕虜の視点から描かれた歌詞は、孤独と絶望を強烈に表現しています。
短い演奏時間の中に凝縮された激しいサウンドと、叫びのようなボーカルが印象的です。
本作は後のグランジムーブメントにも影響を与え、Green RiverやMudhoneyなどのバンドにトリビュートされるほどの評価を得ています。
孤独や絶望を感じている時、その感情を昇華させたい時におすすめの1曲です。
Dicks Hate the PoliceThe Dicks

過激な政治的メッセージと社会批判を体現する楽曲です。
警察の権力乱用に対する怒りが込められており、ハードコアパンクの精神を体現しています。
本作は1980年に自主レーベルからリリースされたThe Dicksのデビューシングルで、テキサスのパンクシーンに大きな影響を与えました。
バンドのフロントマンであるゲイリー・フロイドさんの存在もあり、ゲイアイデンティティの象徴的な存在としても評価されています。
反体制的な思想に共感する人や、社会問題に関心の高い音楽ファンにおすすめの1曲です。
No MoreYouth Of Today

ハードコア・パンクの名曲として、Youth Of Todayのこの楽曲は強烈なメッセージを持っています。
1988年にリリースされたアルバム『We’re Not in This Alone』に収録された本作は、ベジタリアニズムや動物の権利をテーマにした歌詞が特徴的です。
肉食がもたらす環境への影響や倫理的な問題を鋭く指摘し、社会の自己中心性を批判しています。
Youth Of Todayさんは、ストレートエッジ文化を支持し、ポジティブなメッセージを伝えることで知られるバンド。
本作もその姿勢が如実に表れた一曲といえるでしょう。
環境や動物の権利に関心のある方、社会問題を考えたい方におすすめの楽曲です。
【洋楽】ハードコアパンクの名曲・人気曲~入門編(81〜90)
Nobody’s DrivingAmebix

クラストパンクの先駆者として知られるAmebixが1987年にリリースした本作は、ハードコア・パンクの新境地を切り開いた曲として高く評価されています。
5分を超える尺の中で、激しいテンポと静寂が交錯する独特な展開が聴く者を魅了します。
歌詞には、人類の滅亡や社会への強烈な批判が込められており、終末論的な世界観が描かれています。
アルバム『Monolith』に収録された本作は、冷戦時代の不安を象徴する作品としても語り継がれています。
ハードコア・パンクの奥深さを知りたい方や、社会派の楽曲を好む方におすすめの1曲です。
Die Die My DarlingThe Misfits

ファッションなどさまざまな分野においてオマージュとして引用されている、印象的な骸骨のイラストは多くの方が一度は目にしたことがあるのでは?
「クリムゾンゴースト」と呼ばれる骸骨マークのシンボルでも有名なミスフィッツは、後にソロ・アーティストとして商業的にも成功を収めるボーカリスト、グレン・ダンジグさんを中心として1977年にアメリカはニュージャージー州にて結成されたバンドです。
ロックンロールやロカビリーといった要素も感じさせる激しくもキャッチーなパンク・サウンドを基調としながら、前髪をたらした「Devilock」と呼ばれるヘアスタイル、B級ホラー映画や実際に起きた事件などからインスパイアされた独自の世界観などは「ホラー・パンク」と呼ばれるジャンルの形成に一役買っただけではなく、ハードコアやメタル、日本のビジュアル系にいたるまで後続のバンドたちに大きな影響を与えているのですね。
彼らは1983年に一度解散してしまっているのですが、あのメタリカなどが彼らの楽曲を好んでカバー、再評価につながって再び再始動を遂げたという経緯も興味深いです。
こちらの『Die Die My Darling』は、バンド解散後の1984年にシングルとしてリリースされた楽曲で、メタリカのカバー・バージョンでも有名な文句なしのキラーチューン!
ハードコア・パンクに興味がある方はもちろん、メタル・ヘッズやメロコア好きにも聴いてほしい名曲ですよ。
It’s MyJob To Keep Punk Rock EliteNOFX

アルバム「So Long and Thanks for All the Shoes」に収録されています。
シンプルなハードコアだけでなくスカやカントリー、果てはシャンソンまでやってしまう音楽性の広さが変態と呼ばれる理由です。
この曲はストレートな曲調で、それが歌詞の力強さとよく合ってます。
Freeze UpOperation Ivy

アルバム「Energy」に収録されています。
現在Rancidで活動しているTimとMattが在籍していたこと、スカコアの原型になる楽曲を初めてプレイした、この二つで知られている伝説的バンドです。
この曲はシンプルなハードコアにスカがよく合っていて、かっこよく仕上がっています。